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『ほの蒼き瞳』『噓八百 なにわ夢の陣』 [映画]

『ほの蒼き瞳』を観た。2022年、アメリカ、2時間10分。
1830年冬、アメリカ。陸軍士官学校敷地内で士官候補生の首吊り死体が発見される。検視によって心臓が取り除かれていた事が分かり何者かによる殺人である事が判明。
学校存続が危ぶまれている中でスキャンダルを避けたい学校幹部は地元の元刑事オーガスタス・ランドーに極秘の捜査を依頼する。

ネタバレ有り。

表立った事件(捜査は内密に進められるが)のミステリーとして納得のいく真相だったが、実はその裏にもう一つの事件が有ってその事は上手に隠されていた。その隠されてきたものが明かされた時の切なさが本当に辛い事実ではあったけどドラマ性を高めていたと思う。

若き日のエドガー・アラン・ポーがオーガスタスに協力して事件を捜査する。詩作はしているみたいだけど作家としてはデビュー前。
実際エドガー・アラン・ポーはその当時陸軍士官学校に在籍していたという事。
在籍はしていてもこの事件は実話ではないとは思う。けどその後のエドガー・アラン・ポーの作品に大きく影響を与えている。という感じになっているのではないだろうか。エドガー・アラン・ポーの著作を読んだ事が無いから分からないけど著作へのオマージュになっている所も有ったりするのかもしれない。
エドガー・アラン・ポーを演じている人は初めて見る人だなあと思っていたけどそんな事はなくて『ハリー・ポッター』シリーズの人間界でハリーの事を苛める男の子役の人だった。ハリー・メリング。『ハリー・ポッター』シリーズ終了後も着実にキャリアを重ねているみたいで演技派な役者さんになっていた。

ロバート・デュヴァルが出ているというのが観たい理由の一つだった。それほど重要な役とは言えないけど元気そうな姿が見られて良かった。
シャルロット・ゲンズブールが出ているのは知らなかった。そんな大した役ではなかった。



『噓八百 なにわ夢の陣』を観た。2023年、日本、1時間52分。
しがない古美術商小池則夫に何故か大イベント"大阪秀吉博"アドバイザー就任の話が舞い込む。"大阪秀吉博"の目玉は"秀吉七品"の中で唯一所在不明で実像も明らかになっていない幻の器"鳳凰"の展示であったが実行委員会は想像上のレプリカで事を済まそうとしていた。
新進の波動アーティストもまた同時期に"TAIKOH秀吉博"の開催を発表しこちらは本物の"鳳凰"を展示すると大々的にぶち上げる。しかしその"鳳凰"もまた則夫と腐れ縁の陶芸家野田佐輔に贋物の制作が依頼されていた。

池袋シネマ・ロサにて。

失礼ながらまさかのシリーズ3作目。
確かに1作目は面白かった。うだつの上がらない中年男(初老?)の小池則夫と野田佐輔が出会ったことでお互いそれぞれの道で奮起し、贋作も扱ってはいるがいずれ自分達が本物になろうとする姿が良かった。
シリーズが続くごとにそういった姿が描かれる事は薄れているのが残念ではある。
美術品を巡る騙し合いといった所をメインとして更にシリーズを続けようとしているのかも。そうなると『ギャラリーフェイク』の実写版といった感じが近いのかもしれない。
『ギャラリーフェイク』も面白いからそれはそれでいいのかもしれない。
次回が有るとしたらどうやら台湾に行くみたいだけど行かないのかもしれない。
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