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『マッシブ・タレント』『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』 [映画]

『マッシブ・タレント』を観た。2022年、アメリカ、1時間47分。
ハリウッドスター、ニック・ケイジ。映画に対する情熱はいまだに燃え上がり続けているが周囲にはなかなか理解されず途方に暮れる。俳優業からの引退を決意し最後の仕事として選んだのは100万ドルのオファーのスペイン人富豪の誕生パーティーへの出席だった。

ニコラス・ケイジがニコラス・ケイジ(ニック・ケイジ)本人を演じるという事で話題になっていてそれを楽しみにして観た。
確かにその面白さは十二分に有った。しかしそれだけではない面白さも有ったと思う。これは映画製作を描く映画でもあって。まだ全然撮影までには至ってはいなくてどの様な映画を作るのか、どの様な映画を作りたいのかを試行錯誤している段階。その中で浮かんだアイデアが現実の問題として次々と起こっていく。いわゆる伏線とその回収(振りとオチ)が上手く出来てる物語だなあと感心しながら観ていた。最初の方に出てくる人物がニック・ケイジの大ファンという細かい所も何気無く回収されるし。

ニコラス・ケイジの過去の出演作へのリスペクトも盛り沢山。色んな映画に出てきて失敗作と呼ばれる作品もそれなりに有るけど代表作と呼ばれる作品もこれだけ数多く有るムービースターもそうはいないと思う。
本作では『フェイス/オフ』推しの様だったけど『不機嫌な赤いバラ』にも言及されているのが個人的に嬉しかった。
しかし実は一番の推しがニコラス・ケイジとは関係のない某クマ映画だったというのも面白かった。某クマ映画は確かにいい映画。

『不機嫌な赤いバラ』は実際の映像が使われていて、他には『コン・エアー』『ザ・ロック』。他にも何か有ったか?
『不機嫌な赤いバラ』ではシャーリー・マクレーン、『ザ・ロック』ではショーン・コネリーの姿が映っている。ショーン・コネリーは後ろ姿だけ。という事は本作もシャーリー・マクレーン、ショーン・コネリーの出演作になるのだろうか?『コン・エアー』はモニカ・ポッターと子役の子。

ニック・ケイジの娘役の子の名前がリリー・モー・シーンでチャーリー・シーンと関係あるのかと思ったが、ケイト・ベッキンセールとマイケル・シーンとの間の娘さんだった。



『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』を観た。2023年、日本、1時間41分。
殺し屋の女の子二人組の命が狙われる。

前作でノリが合わないなと思う所が有るのが分かった上で観て、本作でもやっぱりノリが合わないなと思う所が有った。
死に関しての感情が希薄。軽いと言うか。しかも相手が悪人とはいえ殺人だから余計にその感情の希薄さに人間として共感出来ない。殺し屋という職業なのだからいちいち感情が揺れ動いていたら映画として面倒臭いかもしれないけど。ゴルゴ13がいちいち感情ブレブレだったらあんなに長寿なシリーズにはなっていなかったかもしれないし。ゴルゴ13なら良くて若い女の子なら良くないっていう見方がもう古いのかもしれない。
この先もシリーズが続くのならその古い見方を改めてついて行きたい。でも引きずるのかもしれないがやっぱりアクションシーンが凄いので。ガチのリアルファイトとちょっとリアルではない動きが誇張されたアクションが上手い事合わさっているのがとてもいいと思う。

暗殺現場処理班の男の人が面白かった。水石亜飛夢(みずいしあとむ)さん。下條アトムさんとはもう共演されたのだろうか。

殺し屋兄弟のお兄ちゃん役の丞威(じょうい)さんは若い頃の桑田佳祐さんといった感じで顔のアップが映る度に「ラーラーラー、ラララ、ラーラーラー」と頭の中で『勝手にシンドバッド』を流して勝手に楽しんでいた。
若い頃の桑田さんに似ているという事は若い頃の長門裕之さんに似ていると同じ意味である。

こちらは『花束みたいな恋をした』推し。推しと言うかネタにしてるのか。未見なのでよくは分からなかったが最近の日本映画を堂々とネタにするのも珍しくて面白いなとは思った。

シネマロサでも上映されていたのでロサで観ようと思っていたけど、新宿ピカデリーの一番広いスクリーン1での上映回が有ったのでそっちで観た。
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