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『ブギーマン』『星くずの片隅で』 [映画]

『ブギーマン』を観た。2023年、アメリカ、1時間39分。
一ヶ月前に母を亡くした高校生のセイディと小学生のソーヤーはまだ心の傷が癒えていなかったがセラピストである父ウィルは死を受け入れて普段の生活に戻るべきと考えていた。自宅で行うウィルのセラピーに自身も家族を亡くしたという一人の男が訪れ家族の死はブギーマンの仕業だとウィルに話す。

ブギーマンと言うと『ハロウィン』シリーズのマイケル・マイヤーズの事だと思っていたが、アメリカだけでなく世界各国で主に子供の命を狙うと言われている怪物の事らしくアメリカとかではブギーマンと言われている。『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の麻袋のお化けウギー・ブギーもブギーマンの一種なのだろうか?ちなみに日本映画『来る』の"ぼぎわん"はブギーマンから来ているらしい。ウィキペディアより。
しかしそれは大人たちが子供への躾の一環として語られる存在でも有るらしく「悪い事をすると××××(世界各地それぞれでの呼び名)が来て××されるよ」といった感じで怖がらせるのだろう。
そのブギーマン伝説を題材にしたスティーヴン・キングの短編小説が原作。

死、死者についての恐怖が根源に有るのだろうと思う。弔う方法としての土葬と火葬の違いが恐怖の違いにもなるのではないか。
土葬だと肉体は土の中で朽ち果ててもそこに遺体が存在している確証があるので死者に対する恐怖も物理的なモンスターとして現れる。火葬の場合は火葬する事によって肉体は遺灰だけになるがこの世に未練とか憎しみとかが残っていると霊魂が残り続ける幽霊としての恐怖。
ゾンビも土葬だからしばらくは土の中で肉体が存在しているから死者がゾンビになるという発想になるのだろうし。火葬の場合は死者がゾンビになりづらいが最近はウィルスによるゾンビが増えたので土葬も火葬もあまり関係無いのかもしれない。
アメリカだと恐怖はモンスターとして現れるのでその決着としてはブギーマンも燃やせばいいのだ。となるのではないか。新らしく作られた『ハロウィン』の1作目でもマイケル・マイヤーズを家ごと燃やそうとしていたがその結果は…。『来る』の場合は祈祷で滅殺だったか。
なので本作でエンディングにかかる曲が"バーニングなんとか"。なんか聴いた事は有る曲だったので誰の歌なんだろう?とエンドクレジットを見ていたらプレスリーの曲だった。


"JEFF GOLDBLUM"という曲も使われていたみたいでそんなの有るのか?と調べてみたら有った。この曲が流れていたのかは覚えていない。

これ見てそう言えばジェフ・ゴールドブラムとジーナ・デイヴィスは元夫婦だったっけと思いだした。
ミュージックビデオにはその二人の共演作品『ザ・フライ』(1986年)と『ボクの彼女は地球人/BRAND NEW GIRL』(1988年)の映像が使われている。二人の初共演は『突撃バンパイア・レポーター/トランシルバニア6-5000』(1985年)。どれも未見。
『ボクの彼女は地球人/BRAND NEW GIRL』はまだ売れる前のジム・キャリーも出ている。赤ジム・キャリー、青ジェフ・ゴールドブラム、黄デイモン・ウェイアンズ。




『星くずの片隅で』を観た。2022年、香港、1時間55分。
コロナの影響で経済活動が停滞する香港。その中でも逞しく生活する人々だったが個々の力には限界が有った。

人々が助け合って生活している姿が描かれる。助けを必要としている側が助けを請うのは当たり前の事のように思えたし、請われた側はなんのためらいもなく手を差し伸べる。しかし、なんでもかんでも頼るのではなくてお互いに助け合ったり時にはやせ我慢したり。そこら辺はちょっと昔の香港の名残みたいなものも有るのかなあと思う。実際のところ現代は世知辛い世の中になっているのかも。お互いに助け合いたいと思っていても良くない事が起こってしまうのは映画だからではなく残念ながらそんなもの。
本当は行政による援助が必要なのだろうけど大まかなものは有っても細かいところまでは行き届かず、主人公ザクが自分たちは塵みたいな存在で神様にも見落とされる。と言っていて、だからこそ塵同士各々で助け合わなければ生きてはいけないのだろう。その考えだと悪の道に走ってもしまいそうだけど、香港映画なら特に。でも実際悪の道に行く人もそんなにいなくてみんな健気に生きている。
助け合っている中で男女の恋愛関係も絡めようとしないのが今の映画。そういう雰囲気にはなりかけて、単純な人間なので結ばれればいいのにと思ったけども。

ザクを演じているルイス・チョンがだんだんマイケル・B・ジョーダンに似てるなあと思えたのは髭によるところが大きいと思う。

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