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『ビッグ ウェンズデー』『沈黙の艦隊』 [映画]

『ビッグ ウェンズデー』を観た。1978年、アメリカ、2時間。
カリフォルニアのビーチ。サーフィンで結ばれた若者たちの友情を1962年の夏、1965年の秋、1968年の冬、1974年の春に亘って描く。

Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下 "ワーナー・ブラザース創立100周年記念上映"35ミリで甦るワーナーフィルムコレクション"selected byル・シネマ"にて。

初見。観ようと思っているリストには長年入っていて劇場で上映されたので観た。
観たい理由の一つはゲイリー・ビジーが出ているから。同じくサーフィン、サーファーの生態が描かれている映画『ハートブルー』好きとしてはもっと早く観るべきだったと思えるほど本作の出演が有ったから『ハートブルー』への出演が有ったんだろうなと思えた。本作でミートボールサンドは食べないが。
『ハートブルー』では「サーファーなんかの考えてる事は全く分からん」と言っていたのに本作ではサーフィンして仲間たちと馬鹿騒ぎしてる。

しかし1962年の夏の馬鹿騒ぎは本当に酷かった。この映画ってこのままサーフィンもあんまりしないで終わってしまうんだろうか?と心配になるほどだったけど、やはり青春映画の名作と言われるだけあって年を重ねるにつれ物語としての厚みが増してくる。1974年の春になると1962年を懐かしんだりするが観ているこちらはほんの数十分前に目にした事なのに一緒に懐かしんでいた。
映画はただ過ぎた日を懐かしんでるだけじゃなくて馬鹿騒ぎしながらもサーフィンには真剣に打ち込んでいたのだろうし(そういった描写はほとんど無いけど)その総決算として、長年待って遂にやって来た"ビッグウェンズデー"に三人が立ち向かうというスペクタクルが用意されているのが良かった。

メインの三人組はゲイリー・ビジーと、メインの中でも主役はテレビドラマ『エアーウルフ』のジャン=マイケル・ヴィンセントになるのだろう。そしてもう一人、テレビドラマ『アメリカン・ヒーロー』のウィリアム・カット。ウィリアム・カットは映画ではブライアン・デ・パルマ監督の『キャリー』に出ていた。
ジャン=マイケル・ヴィンセントは2019年に亡くなられていた。
端役では『エルム街の悪夢』シリーズのフレディ役でお馴染みのロバート・イングランドが出ていた。各章の初めのポエティックなナレーションもやられている。

Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下は以前の渋谷TOEI。渋谷TOEIからそんなに大きく変わってはいなかった。若干客席数は減っているみたい。
道玄坂の方のル・シネマは昔のミニシアターといった感じだったけど渋谷宮下の方は昔の映画館といった感じ。



『沈黙の艦隊』を観た。2023年、日本、1時間53分。
海上自衛隊ディーゼル潜水艦やまなみ艦長海江田四郎と乗組員はやまなみが沈没し全員が死去したとされているがそれは一部の人間の悲願である原子力潜水艦を手に入れるためのカモフラージュであり、海江田たちは日米で極秘に建造した最新鋭の原子力潜水艦シーバットの乗組員となっていた。

原作漫画はモーニング連載当時の30年以上前に途中まで読んでいた。初めの方の潜水艦による海戦は面白く読んでいたが段々と政治色が濃くなってからついていけなくなって途中離脱したまま現在に至っている。
今回の映画化では何部構成になるのか告知はされていない(自分が知らないだけか)がこれ一本で終わるわけがないのは分かっているので続編が有る事は承知の上で観ていたけど、それにしてもこの一本だけでは海江田が何をしたいのかが不明過ぎたと思う。確か原作でも海江田の真意はなかなか明かされなかったかもしれないが海戦の面白さで自分も含めて読者を惹き付けていたと思う。この映画で観ている者を惹き付ける何かが有ったかと言うと自分には見つけられなかった。
ウィキペディアをチラッと見るとどうやら軍事力はあくまで世界平和のために使うべき。その為に海江田は身を挺して礎になる事を選んだ。という事になるみたいで、連載当時と現在では世界情勢が変わっているが海江田がやろうとしている事は現在でも誰も為し得ていないわけで、そもそもやろうとする人もいるのかいないのか。ある意味で理想の世界を目指そうとする姿は現在でも描く意味は有るのかもしれない。
しかし軍事力による世界平和のためには正義の基準が重要になるわけでその正義の基準を誰が決めるのかという所が最大のネックになるのではないだろうか。いきすぎた正義というのもそれはそれで問題になるわけで。
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