エグザイル/絆 [2009年1月に観た映画]
『エグザイル/絆』
“EXILED” (2006・香港) 1h49
製作・監督 : ジョニー・トー
出演 : アンソニー・ウォン、フランシス・ン、ニック・チョン、ラム・シュー、ロイ・チョン、サイモン・ヤム、ジョシー・ホー、リッチー・レン
ネタバレあり。
人物関係などのバックストーリーが多くは語られない五人の男たちの謎めいた物語。
しかし会話や小道具などに散りばめられたヒントによってその謎はうっすらと分かるような仕掛けになっています。
設定をかっちりと決めない事によって物語は自由気ままに展開。
予測不可能な展開で先が読めません。
五人の男の内の一人が瀕死の重傷を負います。と言うか完全に死んだと思えました。その男が逃亡中の車内において突然意識を取り戻して起き上がります。
ああ、これはこの男は不死身キャラで死んでも死なない奴なんだ。と解釈してつい笑ってしまいましたが、その数分後にあっけなくあの世逝き。
笑った事に対して自分自身で気まずくなってしまいました。
また一行は偶然金塊輸送襲撃の現場に居合わせます。金塊輸送に関しては前フリあり。
しかし、そこからの展開も自由気まま。
ただ一人生き残った輸送の護衛者(岸谷五朗さん似のリッチー・レン)を仲間に引き入れ金塊を横取りしますが、その後のっぴきならない状況に陥りますとその男とはあっさりと別行動を取ります。
義理人情めいた約束はしますが、命を懸けてまでの行動はしないし頼みもしない。
そこらへんのクールな感じは薄情というより、それぞれの分をわきまえた行動のように思えてカッコイイなぁと思いました。
最後の銃撃戦がややあっさり気味だったのがちょっと残念でした。
でもあのシーンは舞い上がった空き缶が地面に落ちるまでの間ほんの数秒で全てのカタがついてしまったという事が重要なわけで、逆に言うとそれ程までに凄まじい銃撃戦であったという事です。
それを表現するためには色々と見せ場を詰め込むのではなく、あっさり気味で間違いは無かったのだと思えます。
ジョニー・トー監督作品はごく最近のしか観ていません。
その中では『エレクション』が面白かった。
過去の作品で気になるのは日本でも劇場公開された(確かテアトルタイムズスクエアだったと記憶しています)『マッスルモンク』。
公開当時はアンディ・ラウの筋肉着ぐるみがあまりにもあれなので観逃してしまいましたが、今更になってとても気になっています。
作品評価も賛否両論らしいのでそれも確かめてみたい。
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