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機動戦士ガンダムⅠ、Ⅱ 哀・戦士編、Ⅲ めぐりあい宇宙編 [2009年9月に観た映画]


機動戦士ガンダム I 【劇場版】 [VHS]






『機動戦士ガンダムⅠ』
(1981・日本) 2h17
総監督・原作 : 富野喜幸
声の出演 : 古谷徹、池田秀一、鈴置洋孝、井上遥、白石冬美、飯塚昭三、古川登志夫、鵜飼るみ子、鈴木清信、永井一郎、森功至、戸田恵子、倍賞千恵子





宇宙世紀0079。ジオン公国を名乗る宇宙移民が地球連邦政府に対して独立戦争を起こす。



恐らくテレビ放送時にはロボットアニメの体裁でテレビ局やスポンサーを騙くらかして、実は戦争モノを作っていたのだと思います。
それが映画になり、体裁を取り払い正真正銘の戦争モノになっていました。
是非聴きたかったテレビ版の主題歌が流れないのは、これはロボットアニメではない。との決意表明ではなかろうか。
本作のエンディング曲「ライリー、ライリー、ライリーリラー」(『砂の十字架』)。終わり方が何故かのフェードアウトでものすごく寂しかった。
ギレン・ザビの演説を締めに持ってくるのが構成としてものすごく上手いなぁと思っていた後だったので、より寂しさを感じずにはいられませんでした。



日本の映画やテレビドラマに有りがちな反戦メッセージは控えめで、いざ戦争の渦中に置かれたらつべこべ言わずに戦うしかないのだ。という現実的な戦争を描いてみせる。
それは仮想の戦争だからこそ戦争の現実的な側面が描けるような気がする。

その戦争の中で成長し、才能を開花させてゆく主人公アムロ。
10代半ばゆえにその成長過程にはイライラさせられますが、戦争の中でしか才能を開花させられない。ってのはある意味悲劇のヒーローのように思えてきました。

そのアムロに淡い恋心を抱くフラウ・ボゥ。
それに全く気づかないアムロは「マチルダさぁ~ん!」とか「ララァ~!」とか言って、あっちフラフラこっちフラフラ。
フラウ・ボゥ可哀そう。
だけど、恋心が実らなくて良かったのかも。1年戦争後のアムロがどうなったのかよく知らないのですが(フラウ・ボゥがハヤトと結婚したのは知ってる)、結局父親と同じような周りを顧みない自己中心的な人生を送りそうな感じ。



実際に実物大のガンダムを見たので、登場するメカのスケールが想像しやすくなりました。
ホワイトベース、ムサイ、ガウ。恐ろしくデカい。1/2400 機動戦士ガンダム ホワイトベース1/1200 機動戦士ガンダム 巡洋ムサイ1/1200 機動戦士ガンダム ガウ
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機動戦士ガンダム II 哀・戦士編 【劇場版】 [VHS]






『機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編』
(1981・日本) 2h14
総監督・原作 : 富野喜幸
声の出演 : 古谷徹、池田秀一、鈴置洋孝、井上遥、白石冬美、飯塚昭三、古川登志夫、鵜飼るみ子、鈴木清信、永井一郎、戸田恵子、間嶋里美、塩沢兼人、井上真樹夫




正に哀・戦士といった内容。バッサバッサと人が死ぬ。それが戦争という事なんだろう。
やはりミハルのエピソードは泣ける。
VSランバ・ラルの白兵戦はアニメとは言え観ているのが辛い。
そんな中カツ、レツ、キッカのエピソードはほっと一息抜けた。



ブライトのカリカリ、イライラが分かる様になってきた。
上からは詳しい作戦内容を知らされないまま危険地帯を突き進めと命令され、下は下で自分勝手でやりたい放題。中間管理職の悲哀ここに有り。
セイラはなんか怪しいし、アムロはガンダム持ってっちゃうし、ミライにはフィアンセいるし。
ブライトこの時19歳。そりゃあカリカリするしイライラもする。
哀・戦士とはブライトの事なのかも。


失礼ながら作画的には笑える所多数。主に前半のモビルスーツの場面。
今なら『ボトムズ』みたいにCGも可能なのかもしれないけど、笑えるとは言え手描きで味のあるロボットバトルの魅力は捨てがたい。
本当に失礼ながら良く出来たパラパラ漫画を観ているよう。その手作り感が魅力的。
そんな中でパラパラ漫画ではなく、アニメーションになっているロボットバトルを見させてもらった時は思わず感動。



ホワイトベースの性能にはただ驚くばかり。
ミノフスキーなんとかで飛んでいるらしいですが、普通に飛んでるだけで驚きなのに背面飛行はするし打ち上げ無しであっさり宇宙に行っちゃうし。
でも宇宙にスペースコロニー作れるんだから、ホワイトベースにそれぐらいの性能が有って当たり前なのかもしれない。 

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機動戦士ガンダム III めぐりあい宇宙編 【劇場版】 [VHS]






『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』
(1982・日本) 2h21
総監督・原作 : 富野喜幸
声の出演 : 古谷徹、池田秀一、藩恵子、鈴置洋孝、井上遥、白石冬美、古川登志夫、鵜飼るみ子、鈴木清信、永井一郎、井上真樹夫、柴田秀勝、田中崇、小山茉美、玄田哲章




ララァ登場。によって宗教的側面が見えてくる。ララァ教祖。
「ニュータイプ教」って現実に存在してもおかしくなさそう。アニメーションから宗教が生まれるって日本らしい。

宇宙に移民する事によって地球での争い事が少しは減ったんじゃないだろうか?しかし宇宙に移民した事によって人類史上最大の戦争が起こる。
宗教と言うか価値観の相違が悲劇を生み出す。
人間って愚か。コロニー落としなんて愚の骨頂。

3作目で宗教的な側面を見せ、ラストではホワイトベースを中心とした擬似家族のファミリードラマとしての大団円。
大団円にはもう感動するしかないですが、3部作の映画として、前2作で描かれていた現実的な戦争モノとしてはやや焦点がぼやけてしまった感じがする。シャアの復讐も絡んでくるし。
とは言え大団円には本当に感動。『ガンダム』はこのラストを迎えた事で名作になったんだなぁと思う。



テレビシリーズは長らく観ていないので忘れている事がいっぱい有った。
マ・クベってどうなったんだろう?いつの間にかいなくなってた。
フラウ・ボゥがハヤトといい感じになってた。
フラウ・ボゥは当初はヒロイン候補だったけど、作品が進むにつれアムロが別次元に行ってしまったためにハヤトとくっつけられた。って感じなのだろうか。



本当に本当に失礼ながら作画的には笑える所が有る。
アムロが父親を見つけるシーンでの街中の描写はシュールだった。

影の付け方が独特。色の塗り分けの所と、多分原画の時点での鉛筆での塗り潰しの所がある。その塗り潰しが劇画チックな印象を与える。
劇画のある意味泥臭さが現実的な戦争を表現しているのかもしれない。
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