スペース カウボーイとアンタッチャブル

『スペース　カウボーイ』
"SPACE　COWBOYS”　（２０００・アメリカ）　２ｈ１０
製作・監督・出演　：　クリント・イーストウッド
出演　：　トミー・リー・ジョーンズ、ドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナー、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ジェームズ・クロムウェル、ウィリアム・ディヴェイン

『アンタッチャブル』
”THE　UNTOUCHABLES”　（１９８７・アメリカ）　２ｈ００
監督　：　ブライアン・デ・パルマ
出演　：　ケヴィン・コスナー、ショーン・コネリー、アンディ・ガルシア、チャールズ・マーティン・スミス、ロバート・デ・ニーロ、ビリー・ドラゴ



新文芸坐。《スクリーンで観ておきたい珠玉の名編Ｖｏｌ．１０　世界名作ア・ラ・カルト》にて。
新文芸坐さんも心憎いプログラムを組んでくださって有り難い。


『スペース　カウボーイ』

ソ連時代の人工衛星が故障。地球への衝突の危機を救えるのは４人のじいさんだった。

ネタバレあり。



イーストウッド宇宙に行く。までの地上での奮闘が面白かった。
イーストウッドならではの反骨精神をイーストウッドならではのユーモアでくるんで。

しかし、宇宙に行ってからの展開はどうなんだろうと思うのだけど。
最後の決断。あれはやっぱりイーストウッドが月に行くべきだったのでは。
トミー・リーの健康状態が。という前フリで納得するべきなのかもしれない。でもエンジニア（？）とパイロットという事ならばどう考えてもパイロットを残すべきだろうし。

映画的にはおいしい所をトミー・リーに譲った。とも取れる。
イーストウッドが前面に立たず、敢えて一歩引いた所で映画を支える。２０００年代に入ってからのイーストウッド絶好調の理由はそこにあるのではないだろうか。



本作で印象に残るのは、地上の管制官役のウィリアム・ディヴェインの口元の下品さ。
初めて見た時は「何なんだ、あの下品さは」と、ちょっとした嫌悪感すら抱きましたが、今回は下品さを覚悟していたせいもあってが嫌悪感は有りませんでした。
でも下品。



『アンタッチャブル』

１９３０年代、アメリカ、シカゴ。禁酒法を利用して勢力を伸ばし続けるギャングのアル・カポネ。
政府は財務省の役人エリオット・ネスをシカゴ警察に送り込んだ。



スクリーンで観るのは初めて。
面白かった。
派手めな銃撃戦が有って人がバタバタと死ぬのは、ギャング映画であるからであろう。と勝手に納得。



デ・パルマらしくない映画。という印象を持っていたけど、今回観て基本的にはオーソドックスな娯楽映画でありながら、デ・パルマらしい屈折した所もちょいちょい織り交ぜられていました。
そこを見つけて「ああ、やっぱりデ・パルマだなぁ」と嬉しくなったりして。

デ・パルマと言えば長回し。本作では途中でカットを割っているけど、長回しで撮っているシーンが有りました。チャールズ・マーティン・スミスが・・・。のシーン。
デ・パルマと言えばエレベーター。エレベーターと長回しの合わせ技でファンには堪らない。エレベーターが開くとビリー・ドラゴがいて・・・。



物語の構成の上手さは、さすがデヴィッド・マメット。と思える。
伏線をしっかりと散りばめておいて、それらが終盤で効いてくる。そしてラストの爽快感へと繋がる。
見事な娯楽映画。



ケヴィン・コスナー、良かった。正義の人が本当に似合う。
御本人はそのイメージだけになるのが嫌だったのか、ちょい悪な役や本格的な悪役をやったりもしていますが、このご時世純粋な正義の人が主役の正義の映画ってのも珍しいですから、青臭いぐらいの正義の人を演じる姿をまた見たい。



この２本立ては個人的にはすごく嬉しかったのだけど、このカップリングは何故？と疑問もありました。
実際観て、２本とも信念を持った男たちがその信念を貫き通す物語でなるほどなカップリングでした。

コメント 2

私もアンタッチャブルはビデオでしか見てないです。
迫力あるでしょうねー。
銃撃戦とか。
ケビンコスナーかっこいいですよねー。
by コッスン (2010-02-08 21:11) 

コッスンさん、こんばんは。
新文芸坐はスクリーンが結構大きいので迫力あります。
座席も良いし、良い映画館です。観客の年齢層は高めですが。

ケビン・コスナーかっこよかったです。
早くスランプから脱出して欲しいです。
by ちょいとおまえ (2010-02-09 19:48)