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渇き [2010年3月に観た映画]

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『渇き』
(2009・韓国) 2h13
製作・監督・脚本 : パク・チャヌク
出演 : ソン・ガンホ、キム・オクビン、シン・ハギュン、キム・ヘスク



聖職者が吸血鬼となる。



吸血鬼の体になりながらも心は聖職者のまま。
どうしようもない本能に理性で抗う主人公。
それははじめのうちは己の中でのみの事であったのでかろうじて均衡を保っていたけど、本能剥き出しの存在が現れる事で聖職者としての理性が押し潰されそうになる。
果たして理性は本能に打ち克てるのか。

というお話しをパク・チャヌク監督らしく粘着質にねっとりと描く。
じっくりじわじわと核心に迫っていく感じ。
パク・チャヌク作品はそこを楽しむ。と言うか観ている側もねっとりとした心持で作品を観るべきなのだろうけど、それ以前にじっくりじわじわを我慢できるのかどうか。が問題になってくる。
正直我慢できなかった。
もっとテンポアップして欲しかったけど、それではパク・チャヌク作品では無くなってしまうんだろう。とも思う。



パク・チャヌク監督の作品はテーマが重苦しいのばかりだけど、映像は革新的で印象に残るものが有る。
例えば『オールド・ボーイ』の横スクロールファイト。しか覚えてないけど。でも強烈に印象に残っている。
本作では主人公がヒロインを抱きかかえながら空高くジャンピングするシーンが素晴しかった。
カメラも一緒にジャンピングしている。
手塚治虫先生の『ジャンピング』を思い出した。


別のシーンで主人公とヒロインが別々にビルの屋上間をひょいひょいと渡るシーンはCGでちょっと残念。
他のシーンではほぼノーCGで多分ワイヤーかと思うけど、それによるフワッとした飛翔感は見ていて気持ちのいい飛び方だった。
その飛翔感、生身の人間がフワッと飛ぶ感覚はまだCGでは出せないように思う。ワイヤー消すのにCGは大活躍だけど。
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