ゲゲゲの女房 [2010年12月に観た映画]
『ゲゲゲの女房』
(2010・日本) 1h59
監督・脚本 : 鈴木卓爾
出演 : 吹石一恵、宮藤官九郎
水木しげる先生と奥さん布枝さんの新婚時代の物語。
質屋さん大活躍。質屋さんなくして水木作品は誕生しなかった。とも言える。
原作、テレビドラマ大ヒット。映画今イチ。という状況なのかと思いますが、映画良かったと思います。
鈴木卓爾監督の作品は短編しか観た事ありませんが、鈴木卓爾監督らしい映画で。カットが長い。
吹石さん、宮藤さん良かった。宮藤さんがこんなにいい役者さんだったの知らなかった。
新婚初夜明けの朝。なんていう色んな事を想像させるシーンはNHKの朝のドラマでは出来ないだろうなぁと思いました。
色んな想像をさせるアイテムが寝巻きの紐。ってのが上手い。
鈴木監督は『トキワ荘の青春』では藤子不二雄A先生を演じておられます。
水木先生と手塚先生、トキワ荘メンバーの年齢差はこんな感じ。
水木しげる 1922年(大正11年)生
手塚治虫 1928年(昭和3年)生
寺田ヒロオ 1931年(昭和6年)生
藤子・F・不二雄 1933年(昭和8年)生
藤子不二雄A 1934年(昭和9年)生
赤塚不二夫 1935年(昭和10年)生
石ノ森章太郎 1938年(昭和13年)生
さらには、白土三平 1932年、横山光輝 1934年、さいとう・たかを 1936年、つげ義春 1937年、松本零士 1938年、ちばてつや 1939年生まれ。
漫画の隆盛とともに夢とか野心を持った人たちが漫画界にドドドッと流れ込んできた。
それは戦国時代にも引けをとらないドラマチックな出来事だったのでは。
戦国時代と違うのは、成功を掴み取るためカブラペンとかに墨汁つけてカリカリカリカリ漫画を描く。っていう見た目非常に地味な所。
色んなエピソードも山ほど有ったと思います。『トキワ荘の青春』では赤塚不二夫先生とつげ義春先生との間に交流があった事を知りました。
このそうそうたるメンバーがどこかですれ違ったり、がっつり対峙したりしながら(フィクションも織り交ぜて)の日本漫画史を描く映画を3部作ぐらいで観てみたい。
少女漫画もあるから4部作で。最終作を前・後編の計5作品で。
サイドストーリーとして漫画家を諦めてアニメーションに進んだ宮崎駿監督(1941年生まれ)のエピソードも交えたりして。
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