アクト・オブ・キリング [ア行の映画]
『アクト・オブ・キリング』
"THE ACT OF KILLING" (2012・デンマーク=インドネシア=ノルウェー=イギリス・2h01)
監督 : ジョシュア・オッペンハイマー
インドネシアで1970年代に起きた共産主義者たちへの虐殺行為の再現をその加害者たち本人によって演じさせようとする試み。
一方的な大量殺戮行為は歴史上幾度も行われてきた事だけど、今回のケースでは加害者たちがいまだに何も罰せられず現地では英雄扱いの名士としての地位にいるのがけしからんという事なのだろう。
ただそれは国によって事情は有るのだろうし、勝てば官軍という事も有るし致し方の無い事のようにも思える。政情が変わればその立場が一変するのは間違いない事だろうし。
殺人行為を行った事について人としてどう?という事を問いただしたいのだろうとは思うが、加害者グループの一人の「俺たちの事を罰するのなら、過去現在を問わず俺たちと同じ事をやった奴らをすべて罰しろ」といった旨の主張も一つの理屈(屁理屈?)としては筋は合っているようにも思えた。
本作でやろうとしている事はこのケースだけに焦点を当てた正義の押し付けというか、正しく正義だし人として正しい事を言っているのは当然分かるけど何かそれがパフォーマンスの様に思えてしまった。
最後の加害者の嗚咽もどこかわざとらしく思え。
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