ひつじ村の兄弟 [ハ行の映画]
『ひつじ村の兄弟』
"HRUTAR" (2015・アイスランド=デンマーク・1h33)
監督・脚本 : グリームル・ハゥコーナルソン
出演 : シグルヅル・シグルヨンソン、テオドール・ユーリウソン
アイスランド、牧羊が主産業の村で羊の伝染病が発生し全頭処分の処置が決定となる。羊とともに人生を過ごしてきた男もその処置に従うが、独自に別の準備も着々と進めていた。
映画の冒頭に映る私有地との境にあるフェンスの柵が羊をかたどっていて、これはそうゆうユーモアに溢れたほのぼのコメディなんだろうと勝手に決めつけてしまったがそうではなかった。
酪農家が置かれる厳しい現状、兄弟という近しい間柄であるからこそ修復しづらい人間関係などが主人公の性格さながら寡黙に、そしてシビアに現実が描かれる。そこにユーモアが全く無いというわけではないのだけど。
そして最後は厳しい現実を乗り越えたからこそ到達する兄弟愛。ビジュアル的にはなかなかの衝撃だった。
『イット・フォローズ』に続いて本作にも携帯電話、インターネットは画面に出てこなかった。そういう映画が珍しい時代。
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