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サウルの息子 [サ行の映画]



『サウルの息子』
"SAUL FIA" (2015・ハンガリー・1h47)
監督・脚本 : ネメシュ・ラースロー
出演 : ルーリグ・ゲーザ



ユダヤ人強制収容所では一部の収容者に遺体の後処理を行わせていた。その中で一人の少年の最期を看取った男はその少年にユダヤ教に則った葬儀を行わせたいと強く願い実行しようとする。



ネタばれ有。



そこで起こった出来事を出来る限り再現してその事象をありのままに映し出す。
その再現力が凄かった。容赦がないというか。
監督は年齢からして実際に現場がどのようだったかは知らないはずで、取材は綿密に行ってはいるのだろうけど。知らないという事に関しては観ているこちらもそれは同じことで。歴史はこのようにして上書きされていくという事なのかもしれない。



亡くなった少年は本当は息子ではなかった。みたいな事だったと思うが。息子の姿と重ね合わせてちゃんとした弔いをしたい。そう思い込む事がああいった狂気の現場で正気を保つのに必要な事だったのかも。



収容者側の極秘作戦が展開されていて主人公はそれを台無しにした感じ。
映画なりなんなりで何かの作戦を遂行しようとするとき足手まといになって台無しにしちゃう、もしくは台無しにしそうになる役割の人がいるけど本作の主人公ってその人なんじゃないかと思う。
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