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『バーニング・ダウン 爆発都市』『フォレスト・ガンプ/一期一会 4Kニューマスター版』『キングコング対ゴジラ 完全版 4Kデジタルリマスター』『KKKをぶっ飛ばせ!』 [映画]

『バーニング・ダウン 爆発都市』を観た。2020年、香港=中国、2時間1分。
香港警察爆弾処理班のエースだったフォンはある事件での爆発により頭を強打し記憶障害となる。記憶を失ったフォンは香港を核爆発によって復生させようとする狂信的テロリスト集団への潜入捜査官となる。

2017年のハーマン・ヤウ監督、アンディ・ラウ主演『SHOCK WAVE ショック ウェイブ 爆弾処理班』のシリーズとしての2作目という事だけど物語的には前作との繋がりは無いので本作のみで観ても問題無い。前作は観ていたけどほとんど忘れていたので良かった。

香港の刑事映画、犯罪映画と言えば潜入捜査。本作では潜入捜査となるまでが物語的にも構成的にもひねりにひねっていてわけが分からなくなりそうだったけど何とか理解出来たのでそのひねりが面白かった。
映画としての終わり方であのシーンを最後に持ってくるのは意外性が有って、そのシーンで一気に一人の男の怒りと悲しさと優しさの詰まった感動ヒューマンドラマになった様に思う。

爆発シーンは多分CGがメインだと思うけど充分にお金が掛けられていて迫力が有る。それ以外の所にもお金が掛けられているのだろうと感じられる。
街並みとか警察署内の様子だったりが綺麗でこざっぱりとしていてもう以前の香港では無いのだなあと実際に香港に行った事は無いけどそういった所でちょっと感傷的な気分になってしまう。

アンディ・ラウとラウ・チンワンの香港二大スター共演作。ラウ・チンワンはアンディ・ラウに一歩譲ってという感じではあるけどラウ・チンワンならではのカッコ良さが本作でも有って良かった。



『フォレスト・ガンプ/一期一会 4Kニューマスター版』を観た。1994年、アメリカ、2時間22分。
アメリカ南部アラバマ州で生まれたフォレスト・ガンプは1950年代から1980年代のアメリカ史の重要な局面にその場にいてその目で目撃する。

EJアニメシアター新宿にて。4K上映にも対応されている。

日本での公開は1995年の3月。なので27年振りに観る。
アメリカ史の重要な局面がガンプを通してフラットに描かれる。完全にフラットではなくアメリカ寄りの目線では有るのだろうけど。ガンプも時には感情的になるし。
その社会的に重要な局面よりもガンプやガンプが大切に思っている人たちに起こるあくまで個人的な出来事の方がドラマチックに感じられる。社会的な出来事が個人それぞれに影響を及ぼす事も有るけど、影響の有る無しに関わらず個人それぞれに起きる出来事の方がその人の人生にとっては大事。

トム・ハンクスが日本でも7月に公開される『エルヴィス』でエルヴィス・プレスリーのマネージャーだった人を演じるのは本作の縁でもあるのだろうか。

トム・ハンクスとサリー・フィールドが子と母を演じている。本作の二人も良かったけど個人的にはトム・ハンクスとサリー・フィールドは『パンチライン』の二人。
Punchline [VHS]



















『キングコング対ゴジラ 完全版 4Kデジタルリマスター』を観た。1962年、日本、1時間37分。
大手製薬会社パシフィック製薬はスポンサーとなっているテレビ番組が低視聴率である事に憤慨しテレビ局に視聴率の取れる特大スクープを要求する。テレビ局は未知なる生物が存在していると言われる南の島にスタッフ2名を調査に向かわせた。

初見。そもそも『ゴジラ』シリーズはそんなに観ていない。映画を観た後にウィキペディアを見ると、前作から7年のブランクが有り作品の方向性もかなり娯楽作寄りになっているという事。人間側のドラマ、ドラマと言うかドタバタなやり取りは確かに喜劇的。パシフィック製薬宣伝部長役の有島一郎さんが面白かった。
一方でゴジラ、キングコングへの防衛作戦は軍事的(自衛隊だけど)に描かれている。怪獣を取り巻く人間の喜劇とシリアスなミリタリードラマ、そして巨大怪獣が暴れる特撮。一言にゴジラ映画と言ってもゴジラの何が好きなのか観る人によって違ってくるのだろう。その始まりが本作だったという事か。ゴジラに影響を受けて『シン・ゴジラ』を作る人もいれば『大怪獣のあとしまつ』を作る人もいると。

ミニチュア撮影はヘリコプター、船舶はとても良く出来ていたが戦車がちょっとちゃちかったのが残念だった。

完全版と有るのは長い事フィルムが欠落していた部分が有ってそれが2016年に全て見つかりそれを4Kで修復したかららしい。ウィキペディアより。
その完全版をリニューアルされた新文芸坐でレイトショーで上映。リニューアルされた新文芸坐は4Kにも対応。そして客席内がまるでシネコンかの様になっていた。チケットは以前からだったけどすっかりオンラインに対応されている。今回のリニューアルで客層も大分変わってくるんじゃないだろうか。そうなると必然的に上映作品も変わっていくのかもしれない。



『KKKをぶっ飛ばせ!』を観た。2020年、イギリス、1時間18分。
1971年、アメリカ、テネシー州。強盗傷害の罪で懲役30年の刑を受けている黒人青年ブランドンが脱獄する。兄のクラレンスと姉のアンジェラが迎えに行きしばらくの隠れ家として亡き祖父の農場へと向かう。祖父の死後農場は放置されたままだったが人が寄り付かず身を隠すのには都合が良かった。しかしそのため白人至上主義結社KKKが悪事を働く場所として利用していた。

池袋シネマ・ロサにて。

黒人とKKKの血みどろバトル。残酷描写はハード。KKKが悪者と分かってはいるがだからと言ってすぐにバトルというわけにもいかない。ブランドンたちがKKKによって酷い目に遭う。そこをスタートとするのがアクション映画としての決まりと言ってもいい。
そしてそれがアクションシーンの基本なのかもしれない。自分も技を出すが相手の技も受ける、そして喰らう。そういった相手とのやり取りの結果勝ったり負けたり。
その基本を覆したのがスティーヴン・セガールの登場だったのでは。自分が見た限りではセガールの場合も相手の技を受けるが完璧に防御して致命的なダメージは負わない。ダメージを負う場合は不意打ちとか。もしくは相手が技を出す前に自分の技で瞬殺する。相手とのやり取り関係無しにただただ圧倒的に強い。その強さだけでアクションシーン、アクション映画を成立させたアクションスターもそういないのでは。チャック・ノリスはどうなんだろう?
本作は基本通りのリベンジアクション映画で基本通りの面白さというのは有るけど、基本以外の何かの面白さも必要だったんじゃないかと思う。
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