SSブログ

3本 『ぜんぶ、フィデルのせい』『フローズン・タイム』『アドリブ・ナイト』 [2008年2月に観た映画]

2008年2月に観た映画。

『ぜんぶ、フィデルのせい』
『フローズン・タイム』
『アドリブ・ナイト』

ネタバレ警報発令。






『ぜんぶ、フィデルのせい』  恵比寿ガーデンシネマ2
“LA FAUTE A FIDEL!” (2006・フランス=イタリア) 1h39
監・脚 : ジュリー・ガヴラス
出 : ニナ・ケルヴェル、ジュリー・ドパルデュー、ステファノ・アコルシ、バンジャマン・フイエ
 

少女の目から見た1970年代の社会。共産主義革命や女性の権利向上など。
幼いながらにしてその渦に巻き込まれ困惑し、成長する姿を描く。

少女の両親が共産主義の運動に参加。
ブルジョワの暮らしを満喫していた少女の生活は、両親の運動参加によって一変。質素な暮らしに。

少女は、質素な暮らしに時に戸惑い、時に怒りながら様々な事を知りゆっくりと成長する。

結果失敗に終わってしまう運動。挫折を味わう父親。
それとは対照的に少女の成長を表すラストシーン。
“何かが変わったり終わったとしても、また最初から始めればいいや。”
の精神で前に一歩踏み出す。

清々しくて良いラストシーンでした。

リベラルの両親に振り回されて反発する怒れる少女の利発さは将来頼もしい。
が、少女よりももっと頼もしいのが弟クン。

両親に振り回されようが一向にお構いなし。決して動ぜずあるがままを受け容れる。
若干5、6歳にしてその泰然自若振りは将来超大物になりそうなオーラを漂わせている。

カッコイイなぁ弟クン。自分もそんな人間になりたい。

この映画とは関係ない話しでスイマセン。
恵比寿ガーデンシネマ客席側面のスピーカー。
あれを見るといつも『スター・ウォーズ』のバトル・ドロイドの頭部を思い出してしまう。





『フローズン・タイム』  Q‐AXシネマ1
“CASHBACK” (2006・イギリス) 1h42
製・監・脚 : ショーン・エリス
出 : ショーン・ビガースタッフ、エミリア・フォックス、ショーン・エヴァンス、ミシェル・ライアン


面白かった。
有名な芸術家の初長編映画作品。という豆知識だけが有ったので、こジャレたアート映画なのかと思って危うく観逃す所だった。
実際アート的なところも有るけどその実態はボンクラ映画。
英国版『クラークス』(1994・ケヴィン・スミス監督)と言えるかもしれない。
イギリスにもアメリカにも似たようなボンクラ達がいるもんですなぁ。

ちょっと別の話しでスイマセン。
『クラークス2』、どうやら劇場未公開のようで。シネ・アミューズ辺りで観れるかなぁ、と楽しみにしてたんですが。残念。
以上です。

この映画のボンクラなハッピーエンドも大変よろしいです。


愛すべきボンクラ達。左からスタントバカ、主人公、カンフーバカ、エロバカとなっております。
この他に主人公の幼馴染の悪友(こいつもエロバカ)、そしてバカ店長。と、愛すべきボンクラ達がいっぱい。

因みにこの写真のシーン、確かバカ店長に呼び出しを食らった時だと思います。
で、呼び出し食らっといてタテ並び。
横に並ばない所がいいなぁボンクラだなぁ

主人公が時間を止められる超能力を身につけるという設定。
実際に時間を止めてあんな事やこんな事をしでかしますが、これはそのまま受け止めるよりも芸術家として時間が止まったように感じられる感性を持っている。という風に受け止めた方がいいのかも。

芸術家にとってスケベ心は、芸術のために致し方ないのである。
と、映画の中で延々と弁解している。
でも監督の中でも結局ただのスケベ心でしかないんだよなぁ。と分かっていての弁解。多分。

なので、映画もスケベ心でいっぱい。
中でも『氷の微笑』もびっくりの「えっ!?チョット見えてんじゃない?」というシーンは殿方必見。
映倫もアート映画と騙されてOKしたんだろうか?





『アドリブ・ナイト』  アミューズCQNシアター3
“AD LIB NIGHT” (2006・韓国) 1h39
監・脚 : イ・ユンギ  原 : 平安寿子
出 : ハン・ヒョジュ、キム・ヨンミン、キム・ジュンギ、チェ・イルファ、キ・ジュボン

『アドリブ・ナイト』の夜は長かった。
なかなか物語の本筋が見えてこず、最後になって都会人の孤独がテーマだったのかなぁ。と、やっと分かった。

大都会ソウルでの孤独にやさぐれた主人公が、田舎の人達の人間味溢れる人柄に触れて心癒される。
といった内容。多分。

田舎の人達の気質を昔の韓国人らしい韓国人。と認識できるとテーマも理解しやすかったんだろうと思う。
ちょっと厚かましくて、かなり騒々しくて、でもなんか憎めない。
そういう人達を見て、韓国の人達は昔はああいう人ばっかりだったよなぁ。と郷愁に駆られるのかもしれない。
日本人が『ALWAYS 三丁目の夕日』を観て懐かしがるように。

そこに共感を持てないと主人公が心癒される心情がイマイチ理解できない。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0