つみきのいえ [2009年3月に観た映画]
『つみきのいえ』
(2008・日本) 0h12
監督 : 加藤久仁生
アカデミー短編アニメ賞受賞記念凱旋上映。
TOHOシネマズ六本木ヒルズにて。
本作はDVD『pieces of love』シリーズの「vol.1」に収録されています。
なので今回はその『pieces of love』シリーズ「vol.2」に収録されている実写短編2本「日にち薬」と「It’s so quiet.」を抱き合わせで上映。
その2本は甘酸っぱい青春スケッチという感じ。
出演している若手実力派女優さんたちの実力の程を存分に見せてもらいました。
今時の女子高生っぽさの中に自分達の個性も魅力的に発揮。
ただアカデミー短編アニメ賞を受賞した『つみきのいえ』目的で観に来たのに、そんな甘酸っぱい青春スケッチを観せられてもなぁ。という思いも無きにしも非ずでした。
短編3本で40分ぐらい。で、料金1000円。若干のぼったくられ感も無きにしも非ず。
気分的にはワンコイン500円ぐらいの感じ。
残り500円は加藤監督へのご祝儀(少ないですが)と思えばぼったくられ感も幾分か和らぎそう。
それなら加藤監督の他の作品を観たかった所です。
3本目にお目当ての『つみきのいえ』の上映。
長澤まさみさんのナレーション有りバージョンも有るらしいですが、今回は無しバージョン。
手塚治虫先生のエッセーを読んだ時にどなたかの言葉を紹介されていて、それは「未来は容赦なく刻一刻と近付き、現在は一瞬で通り過ぎ、過去は膨大に積み重なる。」みたいな内容だったと思います。
それを読んで時の流れの残酷性を感じてゾッとしたのを覚えています。
本作は一人の御老人が積み上げてきた過去がテーマとなっていますが、それを郷愁として温かく描いていますのでゾッとする事は有りませんでした。
これから先ずっと「アカデミー賞受賞作品」を金看板として高々と掲げる事になると思いますが、「アカデミー賞受賞作品」を過度に期待するのはちょっとアレかも。
地味だけど良かった。良かったけど地味。どっちとも言える。
何の予備知識も無くたまたま目にしてジワァ~と感動。みたいな出会いが理想的な作品のように思えました。
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