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ラブリーボーン [2010年2月に観た映画]


The Lovely Bones



『ラブリーボーン』
”THE LOVELY BONES” (2009・アメリカ=イギリス=ニュージーランド) 2h15
製作・監督・脚本 : ピーター・ジャクソン
出演 : シアーシャ・ローナン、マーク・ウォールバーグ、レイチェル・ワイズ、ローズ・マクアイヴァー、クリスチャン・トーマス・アシュデイル、スーザン・サランドン、スタンリー・トゥッチ



スージー・サーモン14歳。
スージーが死んでからの物語。



ネタバレあり。



あの世とこの世が密接に関わるスピリチュアルなサスペンス、復讐モノかと思っていました。
が、それほど密接に関わる事は無く。復讐もしない。
一体なんだったんだろう?と思わせる映画でした。

で、観終わってから考えてみると。
人は悪事をされた時、復讐するべきなのか、それとも赦すべきなのか。
残された人たち側からすると、過去を向いて生きるのか、未来に向かって生きるのか。という問いを投げかける作品だったような。

その問いの本作の結論としては、赦すべし、未来に向かうべし。
亡くなった人間が復讐を望むのか?
否。と。スージーが最終的に望んだのは復讐ではなく、憧れの人とのファーストキス。だから残された家族にも過去を向いて生きて欲しいはずがなかろう。と。だから未来に向かって生きるべきなのだ。と。
どうせ悪事をした人間はロクな死に方しないのだから。と。

スージーが赦しの心を持つ事、14歳の女の子の小さな願いがかなう事によって、家族は未来に向けて生きる事を選び、悪事を働いた男には天罰が下る。
そこであの世とこの世が結びついた。という事だろうか。

赦すべし。そう言われればそうなんだけど。
そう簡単に赦せるのか。っていったらどうなんだろう。
まぁ簡単ではなかったけど、苦悩して苦悩して、その赦しの境地に達せられたのだと思うけど。
その境地に達せられた事に共感を持てる作品だったかと言うと、もうひとつ説得力には欠けると言うか。何かキレイ事で終わってしまったような。



ピーター・ジャクソン監督、ホラー、ファンタジーのイメージが強いけど、本作の序盤の普通の家族の普通の生活が生き生きと描かれていて、こんな一面もあるんだ。と驚き。

結局はファンタジーな感じが占めてきて。でもってホラーは有るわ、サスペンスは有るわ。
いい意味でバラエティに富んだ内容。悪い意味でまとまりが無い。
だからなのかシリアスなメッセージがどこかフワフワした現実味の無いものになってしまったような気がする。
それともファンタジーな中にシリアスなメッセージが込められた作品として観るべきなのだろうか。『ロード・オブ・ザ・リング』の進化形として。
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ジジョ

>悪い意味でまとまりが無い。
たしかにそうですね^^;

映画の方向性がイマイチつかめずに、
モタモタしてたら終わっちゃった☆って感じでした^^;
by ジジョ (2010-02-12 03:29) 

ちょいとおまえ

ジジョさん、こんばんは。
ファンタジー、ホラー、サスペンスがごちゃ混ぜなのはピーター・ジャクソンらしいと思います。
それがこの作品に合っていたかと言うと、そうではないような気がしました。
by ちょいとおまえ (2010-02-12 20:21) 

k_iga

はい、シアーシャ・ローナンの可憐さに惹かれて借りました。

何故か「ラブリーボーン」を「ラブ・リボーン」と記憶していて
最後には何らかの形で再生(リボーン)する映画だと思っていたら
(例えば将来、妹の子供としてとか)そうじゃないし、
連続殺人者のメガネのオッサンは不気味だし・・・。

賛否両論あるようですが天国との中間地点?は美しくて良かったです。
(お祖母ちゃん(スーザン・サランドン)は何のための出演?)
by k_iga (2012-05-31 15:09) 

テンプラ・ソバ・ニーロ

輪廻しないのは宗教的な事からだったりするのでしょうか。

スーザン・サランドンが出ていた事全く忘れてました。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2012-05-31 21:01) 

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