鳥

『鳥』
“THE　BIRDS”　（1963・アメリカ・2h00）
製作・監督　：　アルフレッド・ヒッチコック
出演　：　ティッピー・ヘドレン、ロッド・テイラー、ジェシカ・タンディ








ある日突然鳥たちの攻撃対象となった人間。



動物パニック映画の元祖？元々あったB級なジャンル映画をヒッチコックがA級サスペンスとなる事を証明したとか？
よく分からないが、サスペンス演出で鳥たちの暴れっぷりを直に見せるタイプと見せないタイプの両方で楽しませてくれるあたりはサスペンス映画の教科書的作品と言えるのかも。



ヒッチコックのフィルモグラフィの中で『サイコ』（1960年）の次の作品というのが重要なのかも。『サイコ』観てないけど。世界的に不評だったガス・ヴァン・サントのリメイク版は観ているが。

『サイコ』で当時一般的にはあまり知られていなかったサイコシリアルキラーを登場させ観客を恐怖に陥れ、で、その次の本作でも途中までは『サイコ』を思わせる雰囲気を感じさせながら、次第に動物パニックの恐怖へと観客を導く。それが驚きであり、また恐怖であったのかもしれないけど、初めから動物パニックと知った上で観てその驚きや恐怖を感じられるのかというとどうなんだろうかと。



ユニバーサルの自転していないロゴマークを見たのは初めてかも。



ヒロインがほのかに好意を寄せている弁護士のお母さんは何かで見た事ある顔だなあと思ったら、『コクーン』や『ドライビングMissデイジー』のジェシカ・タンディだった。
この映画ですでに恐らく50代の役を演じていたけど（美人な50代だった）、じゃあ『コクーン』とかの時は何歳だったんだと言ったら当然70代後半から80代。
『ドライビングMissデイジー』でのアカデミー主演女優賞受賞の時は80歳。当時演技部門では最高齢での受賞。その記録は『人生はビギナーズ』のクリストファー・プラマーの82歳で抜かれる事となる。



午前10時の映画祭にて。