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緋牡丹博徒 お竜参上、鬼龍院花子の生涯、返校 言葉が消えた日、ブラック・ウィドウ、サイコ・ゴアマン [映画]

緋牡丹博徒 お竜参上を観た。1970年、日本、1時間40分。
明治中期。緋牡丹お竜こと九州熊本矢野一家二代目矢野竜子は生き別れになっている十六の娘お君を探す旅を続けている。血の繋がりは無いが天涯孤独のお君の面倒を見る腹積もりでいた。渡世人の青山から似た娘を知っていると聞きその情報をつてに浅草へとやって来たお竜は浅草一帯を仕切る鉄砲久(てっぽうきゅう)一家に草鞋を脱ぐ。鉄砲久のシマは鮫洲政(さめずまさ)に狙われていたがそのやり口は汚く仁義を欠いていた。昔気質で義理人情に厚い鉄砲久の親分はそんな鮫洲政に対しても筋を通そうとするが鮫洲政の非道な行いはエスカレートするばかりだった。

丸の内TOEI《東映創立70周年"エンターテインメント・アーカイブ"特集上映・2021夏》にて。

初見。一応シリーズものとは知っていた。このシリーズ自体が初見で何作目かも知らないで観たらいきなり前作からの続きという感じで始まって戸惑ったがその後は特に問題は無かった。後で調べたらシリーズ全8作品の6作目でシリーズ中でも人気作品なのだとか。

主人公のお竜が背中に入れている牡丹の刺青をここぞという時にバッと見せるのがシリーズを通してのお約束な見せ所(イメージとしては遠山の金さんみたいな)という事なのだけど本作にそういったシーンが有ったか記憶に無い。

お竜とお君が再会するシーンで結構長いワンカットで演じている人たちは大変だなあと思いつつ、画面の中央付近で話しには直接関係の無い女の人がずっとミカン食べてるのが面白かった。当然その人も演技をしているわけで。



鬼龍院花子の生涯を観た。1982年、日本、2時間26分。
高知の鬼龍院一家の親分鬼政(おにまさ)こと鬼龍院政五郎は12歳の娘松恵を養女に迎える。鬼政の破天荒な生き様は周りの人間を巻き込みそして魅了していく。松恵を養女に迎えてから生まれた鬼政の実の娘花子は溺愛されるが花子の人生もまた鬼政の生き様に巻き込まれていく。そんな花子の生涯の生き証人となる松恵。

丸の内TOEI《東映創立70周年"エンターテインメント・アーカイブ"特集上映・2021夏》にて。

初見。公開当時テレビで流れるコマーシャルで夏目雅子さんが「なめたらいかんぜよ!」と啖呵を切るシーンはとても印象に残った。その印象しかないままで約四十年後に観たら夏目雅子さんが演じているのは鬼龍院花子では無いという事実を知り、鬼龍院花子がメインの話しでも無いという事実を知った。
鬼龍院花子の波乱の生涯を間近で見ていた松恵。花子にそういった人生を送らせてしまった鬼政という男がメインで身近にいた松恵もまた鬼政からの影響を強く受ける。
今の時代に政五郎という男が存在したら大炎上案件だろう。特に女性関係の点で。そこは許されない事ではあるけど、一方で大正、昭和の時代のまだ貧しかった日本という国でのし上がっていくにはオレがオレがのパワフルさとバイタリティが必要だったのだろうと理解は出来る。
暴君と紙一重の所は有るけど、そこに演じる仲代達矢さんが生真面目さとチャーミングさを加えられたお陰で映画のキャラクターとしては魅力的な人物になったのだろう。

松恵と結婚する事になる田辺役の山本圭さんとネプチューンのホリケンさんが似ている事を発見。



返校 言葉が消えた日を観た。2019年、台湾、1時間43分。
1962年、戒厳令下にある台湾。国家は共産主義者を弾圧し、国の意に背く者たちを徹底的に排除していた。
自由を求める高校生たちは教師も含めて禁じられている書物を読み合う会を秘密裡に行なっていたがある密告者によって発覚し、高校生に対しても厳しい取り調べが行われる。

台湾映画で学園モノと言えば観た限りではやんちゃで瑞々しくて純粋で。といったイメージだけど本作はかなり色合いが異なる。
独裁国家の戒厳令下といった状況もここまで厳しかったとは知らなかった。アジアの歴史に戦前、戦中、戦後で日本が関わっていない事はほぼ無いと言えるのだろうから当然台湾の歴史にも直接的間接的に関わっているはずでそれを知らなかった。と簡単に言っちゃうのもどうかと思うが。
当時の厳しい現実に打ち砕かれていった若者たちが実際にいた事を忘れてはいけない。という事が言われている良作だと思う。そんな本作の原作がゲームだと知って意外だった。ホラーゲームみたいな感じなのかなあとぼんやりと思うがホラーゲームをやった事が無いのでやっぱり想像がつかない。



ブラック・ウィドウを観た。2020年、アメリカ、2時間13分。
ロシアの女性暗殺者養成機関"レッドルーム”はナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウの手によって最高責任者が暗殺されたため組織も壊滅したと思われていた。しかし組織が今だ存在する事を妹により知ったナターシャは所在不明の組織に近付くため共に組織に所属していた家族と再会する。

結構長い間何の話なんだかよく分からないままに観させられていた。なんとなくは分かってくるとそれなりには面白い。
これまでマーベルヒーロー映画を観てきた惰性とハリウッド大作映画好きとしてだけ観ている自分にとっては本作以外にも続々と作られる予定の新作では常にこの様な状態になるんじゃないかと思われる。
時間改変もしちゃったから物語の整合性はどこかで破綻してくるのだろうから余計に。

レッドルームの暗殺者がウィドウと呼ばれ、レッドルームに反逆した者をブラック・ウィドウと呼ぶみたい。なので妹も母もブラック・ウィドウであるらしい。母は科学者だから違うのか。妹が今後アベンジャーズに参加する事となるブラック・ウィドウになるのか。
しかしレイチェル・ワイズが二人のお母さん役というのは今イチ納得出来ない。三姉妹でも十分に通用すると思う。
本作ではレイチェル・ワイズがお母さんで、スパイダーマンではマリサ・トメイがメイ叔母さんという事実に確実に時間というものは流れ過ぎていくのだなあと感じる。



サイコ・ゴアマンを観た。2020年、カナダ、1時間35分。
他の星の正義の味方達によって地球に封じ込められた宇宙最強の破壊者を自宅の庭で発掘した少女。破壊者を操る術を持った少女は破壊者をサイコ・ゴアマンと名付け飼い殺しにする。

ネタバレ有。

一回うとうと癖がついてしまうと仲々抜けない。本作でも終わりの方で少しうとうとしてしまった。実は30分位しかないプイプイのモルカーでもうとうとしかけた。
宇宙最強の破壊者と恐れられているが少女と心を通い会わせる事によって実は本当の姿は別なんじゃないかと思わせて、実は本当にガチガチの宇宙最強の破壊者だったサイコ・ゴアマンという事なのだろう。

監督さんに『天体戦士サンレッド』を紹介してみるのもいいんじゃないだろうか。
もし映画化にでもなったら川崎からカナダに行く事になるかもしれないが。
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ショウビズトゥデイ 1995年2月18日 [ショウビズトゥデイ]



全米映画興行成績ベスト10
"IN THE MOUTH OF MADNESS" 『マウス・オブ・マッドネス』(登場人物の作家のモデルがスティーヴン・キングとも言われ、スティーヴン・キング本人はこの映画にはかかわっていない。)
"JERKY BOYS" 『ザ・ジャーキー・ボーイズ/いたずら電話大作戦』
"BOYS ON THE SIDE" 『ボーイズ・オン・ザ・サイド』
の3本が初登場。


映評
"MIAMI RHAPSODY"(『マイアミ・ラプソディ―』)の映評

インタビュー
"IN THE MOUTH OF MADNESS"(『マウス・オブ・マッドネス』)のキャスト 〈サム・ニール、チャールトン・ヘストン〉

"JERKY BOYS"(『ザ・ジャーキー・ボーイズ/いたずら電話大作戦』)のキャスト 〈ジョニー・ブレナン、カマル〉

ウーピー・ゴールドバーグ 『ボーイズ・オン・ザ・サイド』

ドリュー・バリモア 『ボーイズ・オン・ザ・サイド』


『ボーイズ・オン・ザ・サイド』にマシュー・マコノヒーが出ていた事を全く憶えていなかった。そもそも『ボーイズ・オン・ザ・サイド』の作品自体をあんまり憶えていない。
マシュー・マコノヒーは1996年の『評決のとき』でいきなり話題作の主役に抜擢されてそのままいきなりスターになった印象だったけど、それ以前に下積みと言うかそういう時代が有ったのが分かった。
興行成績10位の『若草物語』にはクリスチャン・ベイルが出演している。クリスチャン・ベイルの大作映画の主役が2005年の『バットマン・ビギンズ』とするとそれまでに順調にキャリアを積んできたとは言え結構長かったなあと思う。
マシュー・マコノヒーとクリスチャン・ベイルは2002年の『サラマンダー』で共演。
クリスチャン・ベイルに限らず当時若手だったジョニー・デップ、ブラッド・ピット、レオナルド・ディカプリオなどは人気獲得目当ての話題作にはあまり出演せず、十分に人気を得て余裕が出てから大作、話題作に進出といった感じだった。
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