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きょうのポストカード(セブン) [映画のポストカード]

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きょうのポストカード(セブン) [映画のポストカード]

あしたの午後ローはセブン
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シネマ★シネマ★シネマ 1996年 17 [シネマ★シネマ★シネマ]



映画紹介

"MULHOLLAND FALLS" 『狼たちの街』
監督 : リー・タマホリ
出演 : ニック・ノルティ、マイケル・マドセン、クリス・ペン、チャズ・パルミンテリ、アンドリュー・マッカーシー、ジョン・マルコヴィッチ、メラニー・グリフィス、ジェニファー・コネリー、トリート・ウィリアムズ

"SUNSET PARK" 『ザ・コーチ/勝利のダンク』
監督 : スティーヴ・ゴーマー
製作 : ダニー・デヴィート
出演 : リー・パールマン、テレンス・ハワード

"THE TRUTH ABOUT CATS & DOGS" 『好きと言えなくて』
監督 : マイケル・レーマン
出演 : ジャニーン・ガロファロ、ユマ・サーマン、ベン・チャップリン、ジェイミー・フォックス


全米興行成績トップ10

"CELTIC PRIDE" 『タンク・ブラザース/脱線ファンに御用心』

"MRS. WINTERBOURN" 『くちづけはタンゴの後で』

"THE SUBSTITUTE" 『野獣教師』

の3本が初登場。
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『ゴヤの名画と優しい泥棒』『オペレーション・ミンスミート -ナチを欺いた死体-』『グラディエーター』『THE BATMAN -ザ・バットマン-』 [映画]

『ゴヤの名画と優しい泥棒』を観た。2020年、イギリス、1時間35分。
1961年、イギリス。テレビの公共放送受信料を高齢者や戦傷者には無料にする社会運動を続けているケンプトン・バントン(60才)は政府がゴヤ作"ウェリントン公爵"を買い取るために多額の公金つまりは国民からの税金を使った事に強い憤りを感じていた。

おじいちゃんおばあちゃん映画だと思っていたが、主役がおじいちゃんおばあちゃんと呼べる年齢なだけだった。
年齢の分だけ積み重ねてきた経験とか知識とかは存分に生かされてはいる。かと言って全てを達観しているわけではなくていつまでも乗り越えられない心のわだかまりを抱えてもいてゴヤの名画盗難事件を通して、それは人と人との信頼関係であったり誰かの事を思いやる事だったり人間社会の根底に有るべき姿によって閉ざされていた心の扉が開かれていく。そういった事をわざとらしい感動押し付け作品にするのではなくユーモアを交えて何気なくさり気なく描かれていていい映画だった。

ケンプトンを演じるのはジム・ブロードベント。60才よりも年上に見えてしまうが(実年齢は2020年当時では71才)、ちょっと面倒臭いけど憎めない人物がはまり役だった。
ケンプトンの妻ドロシー役はヘレン・ミレン。夢想家のケンプトンに対して生活のために厳しい事もズバズバと言ういわば憎まれ役の部分も有る。そういった役がこちらもはまっていた。日本人でなら山岡久乃さんがはまっていた事だろう。



『オペレーション・ミンスミート -ナチを欺いた死体-』を観た。2021年、イギリス、2時間8分。
1943年、第二次世界大戦中。イギリス軍はナチスからヨーロッパを取り戻すためにイタリア・シチリア島の奪取を足掛かりにする事が最重要と考えていたがナチスもシチリア島を重要拠点と考え軍備を整えていた。イギリス軍諜報部はナチスに偽の情報を掴ませシチリア島の軍備を手薄にさせる作戦を立案し実行に移す。

こちらはあまり良くない意味で思っていたのと違った。作戦そのものを描くというよりも作戦にかかわった人物の方を描く事に主題を置いたのだろうと思う。そうなると3人の恋愛模様も必然だったのだろうか。スパイ映画に色恋沙汰は必要不可欠ではあると思うが作戦そのものにはほとんど関係無かったし個人的にはあまり必要無かった。
『007』シリーズの原作者イアン・フレミングは実際諜報部にいたらしいが本作の様な働きをしたのかはちょっとだけ調べてみたけど分からない。

本作と『ゴヤの名画と優しい泥棒』は吉祥寺オデヲンで観た。アップリンク吉祥寺には年に何回かは行く感じだけど吉祥寺オデヲンには何十年か振り。なので駅を出て反対方向に行ってしまってこの場所のはずと思い込んでいた所に無くて焦った。



『グラディエーター』を観た。2000年、アメリカ、2時間35分。
西暦180年。ローマ帝国の将軍マクシモスが時の皇帝アウレリウスによって継承者に選ばれるがそれを知らされたアウレリウスの実子コモドゥスはアウレリウスに激しい怒りをぶつけマクシモスには反逆者の汚名を着せる。

午前十時の映画祭11にて。

約20年前の劇場公開以来に観る。2000年度公開作品対象の第73回アカデミー賞で見事作品賞、ラッセル・クロウの主演男優賞、他計5部門で受賞。監督賞は本作のリドリー・スコットではなく『トラフィック』のスティーヴン・ソダーバーグ。スティーヴン・ソダーバーグはこの年に『エリン・ブロコビッチ』でも監督賞にノミネートされる。

初見時はそんなに良かったとは思わなかった。今回約20年振りに観て映像はさすがリドリー・スコット監督で素晴らしい。アクションも迫力が有った。ただ、内容の方は初めて観た時と変わらずそんなに良くは無かった。一応悪役であるコモドゥスがどうしても可哀想に思えてしまう。マクシモスにとってもコモドゥスにとっても悲劇という事なんだろうけどコモドゥスが悪役でマクシモスが英雄と思えなかった。コモドゥスは非道な事もしているけど、じゃあマクシモスが清廉潔白な人物かと言えば他国を蛮族と蔑称して多くの人を殺した事に対するその罪はどうなのかと考えてしまう。それは現代的な考えだし、キリスト教的には正義なのかもしれない。しかしやはりそれは罪であって、だから悲劇になったのかもしれない。
悲劇なんだけど音楽はアクションヒーロー映画な感じなのも合ってなかったと思う。



『THE BATMAN -ザ・バットマン』を観た。2021年、アメリカ、2時間56分。
ハロウィーン当日のゴッサムシティ。選挙が間近に迫った現職市長が自宅で殺害される。ゴッサムシティ警察による現場検証にはコウモリをモティーフとしたとんがりお耳のマスクを被りケープを羽織い黒のプロテクターを全身に装備した人物が捜査協力のため呼ばれていた。

新宿ピカデリーでポイントがたまっていたのでただで観れて良かった。

次回は白いギターを爪弾きながら登場。「ザ・バット参上、ザ・バット解決」と口上を述べてくれる事に期待。





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きょうのポストカード(ブリジット・ジョーンズの日記) [映画のポストカード]

今日のBSプレミアム午後の映画はブリジット・ジョーンズの日記
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シネマ★シネマ★シネマ 1996年 16 [シネマ★シネマ★シネマ]



映画紹介

"CELTIC PRIDE" 『タンク・ブラザース/脱線ファンに御用心』
監督 : トム・デ・セルチオ
製作総指揮・原案・脚本 : ジャド・アパトー
出演 : ダン・エイクロイド、ダニエル・スターン、デイモン・ウェイアンズ

"THE SUBSTITUTE" 『野獣教師』
監督 : ロバート・マンデル
出演 : トム・ベレンジャー、ダイアン・ヴェノーラ、アーニー・ハドソン、ルイス・ガスマン

"MRS. WINTERBOURNE" 『くちづけはタンゴの後で』
監督 : リチャード・ベンジャミン
出演 : リッキー・レイク、ブレンダン・フレイザー、シャーリー・マクレーン、ミゲル・サンドヴァル、ローレン・ディーン


全米興行成績トップ10

"FEAR" 『悪魔の恋人』
監督 : ジェームズ・フォーリー
出演 : ウィリアム・ピーターセン、マーク・ウォールバーグ、リース・ウィザースプーン

"JAMES AND THE GIANT PEACH" 『ジャイアント・ピーチ』

の2本が初登場。
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『GAGARINE/ガガーリン』『ハード・ヒット 発信制限』『シティ・オブ・ジョイ【4Kデジタルリマスター版】』 [映画]

『GAGARINE/ガガーリン』を観た。2020年、フランス、1時間35分。
フランス。1961年に人類初の有人宇宙飛行を成功させたソ連の宇宙飛行士ユーリイ・ガガーリンの名をとってガガーリン団地と名付けられた巨大公営団地は築年数が経ち取り壊すか補修工事を行うかの検査が行われようとしている。取り壊しに反対する16歳の少年ユーリは独自で建物の修繕を施し続けていた。

実際に在る団地で撮影されたとの事。こちらの記事に詳しい事が書かれている。https://www.nippon.com/ja/japan-topics/c030164/
海外の団地はちょっと(かなり?)怖いイメージの方が強い。この間観た『スティルウォーター』でもマルセイユの団地は怖かった。団地そのものと言うより住人の中に怖い人もいる。
本作のガガーリン団地にも色んな人たちがいるがそこまで凶悪な感じでは無かった。
宇宙飛行士のガガーリンの名前が付けられているという事でなのか主人公のユーリの中では団地と宇宙がつながっているような。地球が宇宙の一部なのだから地球上の団地が宇宙とつながっているのは本当は当然な事で。普段から意識していないだけで、それを意識すれば常に宇宙とつながっているという事なのかもしれない。それを口に出すと壺や数珠を売りつけようとする人と思われてしまうけど。
団地の住人全てが宇宙を旅している宇宙船ガガーリン団地号の乗組員であったらいいのに。と、ユーリは考えたんじゃないだろうか。それぞれが別々の理由や事情で同じ団地で暮らしているわけだけど例えひと時であったとしても同じ空間を共にしていた仲間として。その願いは最後に叶えられたのだと思う。
しかしどこに向かっているのかいつ終わるのか分からない旅の途中でガガーリン団地は耐久年数の限度を迎えその役目を終えようとしている。その跡地にはまた新しい建物が建ち新しい住民がそこで生活をする。それはガガーリン団地だけに限った事ではなくてそうやって宇宙船地球号の旅は続いていくのだろう。



『ハード・ヒット 発信制限』を観た。2021年、韓国、1時間34分。
銀行支店長のソンギュは子供たちを学校に送りそのまま勤務に向かうために愛車に乗り込む。走行中車内に有った見知らぬスマホから発信番号表示制限電話(非通知電話)が掛かりその電話に出ると車に爆弾が仕掛けられている事が告げられる。

ハリウッド映画『スピード』ではバスに仕掛けられた爆弾は設定された時速を下回ると爆発。
『リーサル・ウェポン2/炎の約束』ではマータフの座った便座に爆弾が仕掛けられ立ち上がると爆発。これは日本のテレビドラマ『踊る大捜査線』でオマージュされた。便座ではなくマッサージチェア。

オリジナル作品ではなく2015年のスペイン映画『暴走車 ランナウェイ・カー』がオリジナルで、2018年にはドイツでリメイク『タイムリミット 見知らぬ影』が作られる。そして韓国版リメイクの本作という事。

主演がイケメンとかちょい悪とかではないおじさんなのが良かった。
と言ってもイケメンもちゃんと出ているので心配はいらない。イケメンの人は若干明和電機の人に似ていたかもしれない。



『シティ・オブ・ジョイ 【4Kデジタルリマスター版】』を観た。1992年、フランス=イギリス、2時間15分。
インド、カルカッタ。シティ・オブ・ジョイ歓喜の街と呼ばれるスラム街でアメリカ人青年医師マックスは故郷で農作地を失い都会へとやって来たハザリ一家と出会う。アメリカで医師として挫折したマックスと生活が苦しい上に更に搾取されるハザリ一家に果たして喜びの時は訪れるのか。

池袋シネマ・ロサにて。2Kでの上映。

初見。作品の評価は高かったけれどこれまでDVD化されていなかった(ビデオ化はされたのだろう)という事。初公開以来映画館、名画座で上映される事もほとんど無かったと思う。なので観られる機会が限られている中(ケーブルテレビでの放送とか。配信はされているのか?)で主演のパトリック・スウェイジが存命だったら今年が生誕70年。そして本作が製作30周年という事で未体験ゾーンの映画たち2022で上映されて、東京での開催が終了した事でロサでも1週間限定で上映。

今はもう違うのかもしれないけどインドには人間の原初的な営みが有って、他の国の生活で疲れた人達がインドを訪れて原初のパワーを貰う。といった流行みたいなのが始まったのが日本ではバブル経済の頃ではなかったかと思う。映画作品としてその様な事が描かれた先駆けとも言える作品なのかもしれない。全然違うかもしれない。
実際インドに行ってみるとどっぷりハマる人と全く駄目な人の両極端に分かれるとかいう話も聞く。さくらももこさんは全く駄目だったとエッセイで読んだ記憶が有る。
本作ではその原初の力強さ以外にも混沌であったりダーティであったりする所も隠さずに描かれているのが良かった。
ネガティブ思考な人間からするとこれはきっと良くない事が起こるに違いないフラグが立ちまくるが結果的にはそのフラグを全て覆してめでたしめでたしになるのがそこはやはりインドならではなのかも。

パトリック・スウェイジはいい役者さんだったなあと改めて思ったがフィルモグラフィを見たら出演作はそんなに観ていなかった。代表作の一本である本作を映画館で観れて良かった。個人的なベストはなんと言っても『ハートブルー』。一般的に代表作と言われる『ゴースト/ニューヨークの幻』は昔に一度観たきり。予告などの映像は時々目にする事は有ってデミ・ムーアがめちゃくちゃ可愛くて当時大ブレイクするのも納得。
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シネマ★シネマ★シネマ 1996年 15 [シネマ★シネマ★シネマ]



映画紹介

"JAMES AND THE GIANT PEACH" 『ジャイアント・ピーチ』
監督 : ヘンリー・セレック
原作 : ロアルド・ダール
出演 : ポール・テリー、ピート・ポスルスウェイト
声の出演 : リチャード・ドレイファス、スーザン・サランドン

"KIDS IN THE HALL BRAIN CANDY" 『ブレイン・キャンディ』
監督 : ケリー・メイキン
脚本・出演 : ブルース・マックロック、ケヴィン・マクドナルド、マーク・マッキニー、スコット・トンプソン

"MYSTERY SCIENCE THEATER 30000 : THE MOVIE" 『ミステリー・サイエンス・シアター3000劇場版/宇宙水爆戦の巻』
製作・監督・出演 : ジム・マロン
出演 : マイケル・J・ネルソン、ケヴィン・マーフィ、トレイス・ビューロー


全米興行成績トップ10

"FLIRTING WITH DISASTER" 『アメリカの災難』 (公開3週目)

"A THIN LINE BETWEEN LOVE & HATE" 『バッドフェロー』

"PRIMAL FEAR" 『真実の行方』

の3本が初登場。
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『ファーゴ』『ナイル殺人事件』『巴里のアメリカ人』 [映画]

『ファーゴ』を観た。1996年、アメリカ、1時間38分。
1987年、アメリカ。ミネソタ州ミネアポリスの自動車ディーラー、ジェリー・ランディガードは誰にも知られずに借金を返済するため妻の偽装誘拐を企み誘拐を依頼した二人組に会うためノースダコタ州ファーゴの酒場へと向かう。

午前十時の映画祭11にて。

劇場公開以来に観る。思い出してみると本作以前のコーエン兄弟の監督作品で観ていたので当時は『ミラーズ・クロッシング』が面白かったけど『バートン・フィンク』はちょっとよく分からなかった。『未来は今』も今イチだったかなという印象。そして本作を観て自分としては巷の高評価ほどでは無かった。という事で現在に至る。本作以降の作品も面白かったり(『ビッグ・リボウスキ』『オー・ブラザー!』『ノーカントリー』『トゥルー・グリッド』『バーン・アフター・リーディング』など)そうでもなかったりして、それらを経て25、6年振りに観る『ファーゴ』。
映像がカッコいい。各ショットが一枚絵として成り立つ様なカッコよさ。
『ファーゴ』の撮影エピソードで印象深いのは、直接的なものではないのだけどコーエン兄弟の盟友であるサム・ライミ監督が『シンプル・プラン』を撮影する際に雪景色でのシーンを撮影する時の注意点をコーエン兄弟に聞いたら、引きのシーンが有るならそっちを先に撮影しておいた方がいいよ。とアドバイスしたという事。その理由は先に顔のアップとかを撮影してから引きの撮影をしようとすると雪面に撮影クルーの足跡等が残ってしまっていてそれを消すのが大変だから。本作の撮影でそういう苦労が有ったのかもしれない。

スティーヴ・ブシェミが良かった。この年の映画賞にほとんど絡まなかったのが不思議。唯一MTVムービーアワードでピーター・ストーメアとのベスト・コンビ賞のノミネートだけ。賞とは縁遠いのはアダム・サンドラー作品の常連なのがマイナスになっているのだろうか?と失礼な事を考えてしまう。

最初は誰も傷付けずに済む計画だったのが一旦暴力が絡むとそこからは歯止めが効かず凶悪犯罪へと発展する。頭脳明晰で一般常識の有る警察署長のマージがいなかったらさらに酷い事になっていたかもしれない。人間がみんなマージみたいだったら世界はもっと平和だったのだろうけど、金のために愚かな計画を企てる人や、暴力ですべてを解決しようとする人がいるのが人間という生き物で、だからこそこういった事件が起きて映画にもなる。
という事でてっきり映画冒頭の文章を信じて実話だと今まで思っていた。映画を観た後にウィキペディアを見たら一部で実際に起きた事件からインスパイアされてはいるけどほぼ創作なのだとか。それもどういう事なんだろう?初めからそれを意図していたのか、それとも映画が出来て「これ実話って言ったらみんな信じちゃうんじゃない」くらいの感じの後付けだったのか。
実際に実話と信じて隠された約百万ドルを探しに現地を訪れた日本人女性を主人公にした菊地凛子さん主演の『トレジャーハンター・クミコ』(2014年)という映画も有るが(未見)、その日本人女性に関して確かに現地は訪れているのだけど百万ドルを探しに行ったわけではないらしい。それを知った上で映画は百万ドルを探す女性を主人公にしている。と、なんか『ファーゴ』に関しては色々と虚実が入り交ざっている。




『ナイル殺人事件』を観た。2020年、アメリカ、2時間7分。
エジプトを訪れた名探偵エルキュール・ポアロ。壮大なピラミッドを見上げながらティータイムを嗜もうとしていた所にピラミッドの中腹で凧揚げをしている男を見つける。情緒を台無しにされ憤慨するがその青年は友人であるブークであった。ブークは家族付き合いのある大富豪の娘リネットの新婚旅行に同行していた。リネットはある問題を抱えていてそのために予定を変更したナイル川のクルーズにポアロにも同行して欲しいと頼む。

新婚旅行に同行者がいるというのがよく分からない所ではあるけど金持ちだし、1912年とかの話なのでそういった事も有り得るのかも。
二発目の銃声は誰も聞かなかったんだろうか?三発目は銃声を消す細工はしていたけど二発目は細工はしないで普通に撃っていた様に描かれていたと思うが。誰も聞かなかったとしたのならそれは実際は犯人がそのように細工していたという事でいいのか。
真犯人は自分が犯人ではないアリバイ作りはしていたけど、クルーズ中の船内という場所で犯行が出来る人物が限定されている中で誰かを陥れるわけでもなくて、ただ自分が犯人ではないと証明出来れば逃げおおせると考えていたのだろうか?
もしポアロが一緒じゃなかったらどういう事になっていたのだろう?それでも第二、第三の犯行は起こるが結局犯人は見つけられず、でも確実に犯人は船に乗っていた人物という状況でエジプトの警察はどういう判断を下すのだろう?捜査は続けられるが時効を迎える。犯人は最初からその時まで待ち続ける計画だったのか?そういった犯人への疑惑が残る中で手にしたい物を手に入れられるものなのだろうか?と、疑問も有るが、登場人物のほぼ全員が誰かになんらかの愛情(愛憎でもある)を抱いていて、自分勝手な愛でもあるけどその愛ゆえに起きた殺人事件という事で異国情緒が漂い美女と美男が織りなすロマンチック殺人ミステリー。



『巴里のアメリカ人』を観た。1951年、アメリカ、1時間53分。
第二次大戦後パリに残り画家としての活動を続けるアメリカ人のジェリーがフランス人の娘リズに恋をする。

"テアトル・クラシックス ACT.1 愛しのミュージカル映画たち"にて。
https://www.theatres-classics.com/
6作品がラインナップされていてどれも名作、傑作らしい。とりあえず観てみようという感じなので何とは決めずに時間が丁度合う作品を観た。

ミュージカル映画の大スタージーン・ケリーが主演。しかしこれまで出演作品は1本も見た事が無く、名前は知っていたけど顔は知らなくてこういう感じの二枚目だったんだなと知った。誰かに似てるなと思いながら観ていて途中でスティーヴン・セガールに似ている事に気付いた。
あと、浦沢直樹先生の作品にはハリウッドスターに似せたキャラクターがよく出てくるがその中にジーン・ケリーに似せたキャラクターもいたんではないかと思う。多分。

本作は1951年度の第24回アカデミー賞で作品賞を受賞。観た後に知って意外だった。あくまで個人の好みとして。

監督はヴィンセント・ミネリ。ジュディ・ガーランドと結婚していたが1950年には離婚している。二人の間に生まれた娘がライザ・ミネリ。
本作には出ていないがジュディ・ガーランドもこの当時を代表する大スターだったのだなと思う。しかし輝けるスターを賞賛するともれなくハリウッドの闇も浮き彫りにされるという。本当に当時のハリウッドを象徴する存在。
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『マヤの秘密』『イースター・パレード』『355』 [映画]

『マヤの秘密』を観た。2020年、アメリカ、1時間37分。
1950年代アメリカの郊外。大規模工場には先の大戦で傷を負った者達も含め多くの転入者を雇い入れていた。町の開業医とその妻マヤは大戦後ヨーロッパの復興支援の場で出会いこの地へと移り住み幸せな家庭を築いていたが、ある日町中で聞き覚えの有る指笛を耳にした事で忌まわしい記憶がよみがえりマヤは平常心を失っていく。

池袋シネマ・ロサにて。

戦後間もなくルーマニアでナチスの敗残兵から暴力を受けたマヤ。十数年後その相手と思わしき人物もアメリカにいてマヤの住む町にいた。そんな偶然が起こるのか、マヤの言い分は正しいのかそれとも妄執なのか。というサスペンス作品と思って観ていてサスペンスとしてはやや物足りなく思えたが、戦争がもたらす狂気と傷跡は戦争が終わったとしても人々の心に残り続け苦しみをもたらし続ける。それは戦争も終わり戦場でもない場所でマヤの夫にももたらされた。その苦しみを隠す事忘れる事で戦後の日常は成り立っていて、それは何十年が経った現代でも変わらないはずで、やはり今有る日常もかつての戦争の苦しみの上に成り立っている事を改めて思い知らされる。そういうドラマ作品だったのだろうと思う。

マヤの夫を演じたのはクリス・メッシーナ。フィルモグラフィを見ると出演作品は結構観ている。何かの出演作で見た様な気はするのだけど何で見たのかは思い出せない。本作では印象に残る役だったのでこれで顔と名前を覚えられるかもしれない。



『イースター・パレード』を観た。1948年、アメリカ、1時間43分。
1912年、ニューヨーク。イースター・パレードで気分も浮かれるダンサーのドン・ヒューズは突然パートナーからコンビの解消を突き付けられる。偶然入った酒場の踊り子のハンナ・ブラウンを新しいパートナーに決めたドンは来年のイースター・パレードまでにはハンナを新しいスターにすると約束する。

"テアトル・クラシックス ACT.1 愛しのミュージカル映画たち”にて。
この秋に開催予定のACT.2はポール・ニューマン特集だとか。何が上映されるのか楽しみ。

ミュージカルは苦手で過去のハリウッドミュージカル映画黄金期と呼ばれる時代の作品もほとんど観た事が無かった、こういった特集上映が組まれていい機会なので観た。
本作はストーリー的にはショウビズ界の厳しさも描かれてはいるけどそれほど重たくなくあくまでラブストーリー。そして主役二人にとってはハッピーエンド。それが良かった。自分の場合社会派なメッセージだとか重厚な人間ドラマに歌とダンスが織り込まれるとどうもその事に違和感が生じてしまうのかもしれない。

主演はフレッド・アステアとジュディ・ガーランド。二人ともミュージカル映画黄金期を支えたとされる大スターだけどフレッド・アステアの出演作品で観た事の有るのはミュージカル映画ではない『タワーリング・インフェルノ』だけで、ジュディ・ガーランドはこちらはミュージカル映画の『オズの魔法使』だけ。
フレッド・アステアのダンスが良かった。見た目からしてもうそんなに若くは無いのだろうと思うけど老いなんかなんにも感じさせないくらいに動きがキレキレ。なにかアクションスターのアクションシーンを見ている様な、そんな気分で見ていて楽しい。



『355』を観た。2022年、イギリス、2時間2分。
世界のありとあらゆるデジタル機器を強制的にコントロール出来るデバイスが開発されその争奪戦が繰り広げられる。

各国の女性スパイがチームを組んで悪と戦うアクションスパイ映画。クライマックスの銃撃戦が良かった。
その後の事態の結末が上手くまとめられなかった様に感じた。結局みんなそれぞれの組織に追われる身になったという事なのか?
そこが上手くまとめられていたら終わり良ければ総て良しで、面白かったと素直に言えたのだろうと思う。

過去のスパイ映画で悪役と言えばドイツ(ナチス、東ドイツ)か当時のソ連。本作ではそのドイツとチームを組む事になる。現代を舞台にすると悪役になる事は多くは無いと思うがかと言って正義の味方側になる事も滅多に無いのではないかと思う。アメコミヒーローにドイツ系のスーパーヒーローはいるのだろうか?過去の事は置いといてドイツが正義の味方でもいいんじゃない。というメッセージの様にも思えた。

タイトルの355の意味が気になっていたけど劇中でちょっとだけ355がなんなのか触れられていた。実在した謎の女性スパイのコードネームが355だとかなんとか。映画本編では触れられていなかったが、その事にちなんで諜報にたずさわる女性の事を355と言うらしい。なので原題だと"THE"が付いて"THE 355"。日本で言うなら『ザ・くノ一』?
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