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『パルプ・フィクション』『モガディシュ 脱出までの14日間』『マーベラス』『バズ・ライトイヤー』『ブラック・フォン』 [映画]

『パルプ・フィクション』を観た。1994年、アメリカ、2時間34分。
ギャングのボス、その妻、二人の殺し屋、八百長を持ちかけられたボクサー、それぞれの物語がそれぞれに重なり合う。

シネリーブル池袋 「クエンティン・タランティーノ=10分の4+1」にて。池袋HUMAXシネマズとの共催。

劇場公開以来ではないけどそれでも久し振りに観た。
つながりの有る複数のショートストーリーを分解して、分解したパーツを時系列をバラバラに配置しながらも一本の映画として成立させるその手腕は28年経った今でも見事だと思う。『ゴッドファーザー』のPARTⅠとPARTⅡを時系列通りに編集したバージョンが有るけど本作でそれをやったらどうなるんだろう?
タランティーノ作品は長いけど本作は必然性の有る長さに思える。

スプライトを飲む時のサミュエル・L・ジャクソンが可愛かった。観ていてこの頃は漫画家の浦沢直樹先生にちょっと似ている事に気付いたが、実際二人の写真を見比べてみると似てる様な気もするし似てない様な気もする。

本作以前は低迷期と見られていたトラヴォルタの華麗なる復活作。と解説される事もあるが、トラヴォルタ本人からするとその低迷期と見られていた間でも腐らずに地道に頑張っていたんだよ。と、何かのインタビューで答えていた。タランティーノが起用した理由は主演作の『ミッドナイト・クロス』が好きだからという事だったと思う。
どちらかと言うと個性派脇役として売れっ子だったサミュエル・L・ジャクソンが主役級でも通用する事を証明した作品でもある。
先日引退を発表したブルース・ウィリス。本作は制作当初はインディーズ作品だったと思うが小規模作品でもその作品に合った存在感を発揮出来る(『シックス・センス』も然り)スターだったなと思う。
トラヴォルタとサミュエル・L・ジャクソンの共演作では『閉ざされた森』も面白かった。サミュエル・L・ジャクソンとブルース・ウィリスの共演作ではなんと言っても『ダイ・ハード3』。トラヴォルタとブルース・ウィリスは『ベイビー・トーク』で共演(ブルース・ウィリスは声のみ)。三人の共演作となると本作だけ。また三人揃っての共演作も観たかった。



『モガディシュ 脱出までの14日間』を観た。2021年、韓国、2時間1分。
1991年、ソマリアの首都モガディシュ。韓国大使と北朝鮮大使は国連加盟に必要なソマリアの票を得るためにお互いに現政権への援助を惜しみなく費やしていた。
腐敗した政権への市民の怒りが爆発し内戦へと発展。政権にすり寄っていた各国の大使館にも怒りの矛先は向かった。

実話を基にしているという事で韓国と北朝鮮の政治的な背景が重要となっている。2015年のオーウェン・ウィルソン主演『クーデター』の様な異国でのサバイバルスリラーに特化した作品とはちょっと違う。のだけど、アクションシーンは迫力が有る。ちょっと有り過ぎる様にも思えた。そんな派手なアクションではなくてリアル系のミリタリーアクションの方が作品的には合っていたんじゃないかと思う。
でもラストシーンは韓国と北朝鮮の関係性を踏まえた上でリアルとエンタメの丁度いい所、ただやたらと感動だけを押し付けてこないのが良かった。

テロップ大きい作品。



『マーベラス』を観た。2021年、アメリカ=イギリス、1時間49分。
1991年、ベトナム。暗殺者ムーディは一人の少女を保護する。30年が経ち二人はロンドンを拠点にする暗殺者としてのベストパートナーとなっていたがムーディがある人物を探し始めた時に何者かに命を狙われる。

『パルプ・フィクション』から27年経ったサミュエル・L・ジャクソンの殺し屋役。
そしてクレジットにはマイケル・キートンの名前が最初に出るが実質的な主演はマギー・Q。
女性の殺し屋を主人公にしたという事でなのかただ凄腕の殺し屋なだけではなく弱さも描かれている。弱さは精神的にではなく身体的にダメージを負うとめっきり戦闘力が低下する。それが当然なんだろうけどアクション映画としては歯痒くも思える。

マイケル・キートンは現在70歳。アクションのキレはそんな年齢には思えない。バットマンの時でもそんなにアクションをしていたイメージではないけど2017年の『アメリカン・アサシン』でアクションに目覚めたのだろうか。その時よりもレベルがアップしている様な。



『バズ・ライトイヤー』を観た。2022年、アメリカ、1時間45分。
宇宙探査時代。探査船の人工知能の指示である惑星に降り立ったスペースレンジャーのバズ・ライトイヤー。自身の有能さを過信しコールドスリープ中の1200人の乗組員をその星から脱出不可能にしてしまう。

1994年に公開された大ヒット映画という事。その年にこの映画を観たアンディがバズを好きになり誕生日プレゼントでバズのおもちゃを買ってもらって『トイ・ストーリー』が始まる。
1994年に作られたとなると映像的には相当出来の良いSF映画ではある。多分CGアニメではなく実写映画なんだろうと思う。
SF的なガジェットは1994年当時に考えられた風。

SF映画として面白かったけど『トイ・ストーリー』シリーズのお約束と言ってもいい一難去ってまた一難の連続がちょっとしんどい。若者向けにはこれ位の波乱の展開の方がいいのだろうけど。

短編無し、クレジットのプロダクション・ベイビーズも無かった。プロダクション・ベイビーズは大体クレジットの最後の方に有って、これで長かったクレジットも終わりだなあという道しるべになっていた。最後の方ではなくもうちょっと前に有ったのかもしれない。
そして『トイ・ストーリー』シリーズの生みの親、そして元々のバズの顔のモデルであるジョン・ラセターの存在はまるで無かったかの様な扱い。さすがディズニー。セクハラ許すまじ。
現在のジョン・ラセターは映画制作会社スカイダンスのアニメ部門トップに就任している。



『ブラック・フォン』を観た。2021年、アメリカ、1時間44分。
1978年、アメリカの田舎町では少年の失踪が続き警察は事件としても捜査をしていた。アルコール依存症の父親の元で妹グウェンと暮らしている優しい少年フィンの身近にいる少年やイジメっ子から守ってくれる友達も姿を消す。

スティーヴン・キングっぽい感じだなあと思っていたら原作はスティーヴン・キングの息子のジョー・ヒル。

囚われの身となった少年が超常的な現象に導かれる脱出劇。超常的と言ってもあくまで手助けで実際には少年が自らの体を張らなければならない。その過程で気弱だった少年が強く成長する姿を描く。
脱出の過程は面白かった。幾つもの失敗が最後で成功につながる。ただ、強さの成長としてのあれはどうなのかとも思う。少年は中学生なのかと思ったら小学生の高学年らしい。相手は極悪人の異常者ではあるけどそれでも一応人間であって、それを小学生がああする事によってめでたしめでたしとしてはいけないんじゃないかと思う。
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きょうのポストカード(カンフーハッスル) [映画のポストカード]

今夜のTOKYO MXスクリーンMX2はカンフーハッスル
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