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『クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男』『バービー』 [映画]

『クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男』を観た。2019年、アメリカ、1時間41分。
1991年の映画監督デビュー作『レザボア・ドッグス』で注目を集めて以来順調にキャリアを重ねているクエンティン・タランティーノ。かねてより監督作品10作での引退を公言している中で2019年の9作品目『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』より以前の足跡を辿る。

本作の製作は9作品目の公開を控えていた頃なのだろうか?何か振り返る上でタイミング的には中途半端なような気がしないでもない。
2023年現在では10作品目の製作も始まっているみたい。
長年製作上でパートナーに近いような存在だったハーヴェイ・ワインスタインの問題が表面化したのが2017年で、近しい存在だったタランティーノにも非難が及んでいて、その潔白を証明するために本作が作られたのではないかと考えてしまう。

映画監督としての足跡を振り返るドキュメンタリーとしては肯定的な意見がほとんど。一応監督作品の全ては観ているけどファンではないのでそこまで褒め称えるべきなのかなあとも思う。なるほどなあと思う意見も有ったけどどういった内容だったかは覚えていない。



『バービー』を観た。2023年、アメリカ、1時間54分。
バービーランドで平和に暮らすバービーたちとボーイフレンドのケンたちとアラン。一人のバービーがそれまで考えたこともない死について考え始めると彼女の周りだけ世界が変わる。元に戻りたいバービーはその問題が人間界の持ち主にあると言われ人間界へと向かう。

人形、玩具からの映画化と言えばG.Iジョーが先に有った。『バトルシップ』も元々はボードゲーム。(ちなみにG.Iジョー、『バトルシップ』はアメリカの二大玩具メーカーの一つのハズブロ社の玩具で、バービーは二大メーカーのもう一つのマテル社。)それらはどちらかというと男の子向け玩具で、その内容も正義と悪が戦うアクションがメイン。対して本作はバービー人形がどちらかというと女の子向け玩具であって、そして映画の内容は現代女性の生きづらさ、それは男も女も含めての周囲からの女性はこうあるべきという強要によるものであって、その事を知った人形のバービーは自分自身が周囲からの強要を具現化された存在である事実にも気付いて。と深い内容。同じ玩具を題材にしてもこれだけの差が出てしまうのはそれもまた男女格差の現れなのではないか。
そうするとレゴはどうだったかと言うと、レゴの映画も男の子の話ではあったけど女の子にも置き換えられたかもしれない。まあG.Iジョーも『バトルシップ』も女の子に置き換える事は出来るしバービーだって男の子に置き換える事は出来る。つまりは女だからどうだ男だからどうだという拘りなんか取っ払ってしまえばいいと。これからはそういう世界になっていくのかもしれない。

もう既に有名な人なのだろうと思うが最近になって動画を観た。最初はモーターとか発電機を修理してて凄いなと思っていたが、自宅のお祖父ちゃんの部屋をリフォームしたり、古い中国の刀剣を修繕したり、水力発電のシステムを作る動画では最初に小屋を建てる所から始まったのには驚いた。

深い内容ではあるけど本作は一応コメディでもある。コメディとして面白かったかというと特定層には受けるのかもしれないが老若男女全てに受ける作品ではなかったと思う。それはグレタ・ガーウィグ監督の資質なのかもしれない。ヒューマンドラマな所はさすがに良かったし。
ウィル・フェレルは要望されたお仕事をいつも通りな感じでやりきった感じ。いつも通りなので個人的には面白かったけど。
ウィル・フェレルの新作は動物映画で犬の声。日本でも公開は予定されているが字幕版の上映は有るのか?


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