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『イノセンツ』 [映画]

『イノセンツ』を観た。2021年、ノルウェー=フィンランド=デンマーク=スウェーデン、1時間57分。
ノルウェー。とある団地に両親と姉妹の四人家族が引っ越してくる。自閉症の姉アナを中心とした生活に小学生の妹イーダは複雑な想いを抱えていた。まだ夏休みのため学校での友達は作れずイーダは団地に暮らす少年ベンと知り合い、アナも少女アイーシャに心を許しそれまで出来ていなかったはっきりとした会話が出来るようになる。その事にとても喜ぶ両親だったが一方で団地内で不審な事件が多発する。

大友克洋先生の『童夢』(どうむ)からインスパイアされた作品という事で、どれ位『童夢』なんだろう?と思いながらそっちの興味の方が強く観てしまった。
『童夢』そのまんまではなくそう言われれば確かに『童夢』かな。とも思えるし、言われなければスティーヴン・キングからの影響なのかな。とか、『ぼくのエリ 200歳の少女』(こちらはスウェーデン)っぽいな。とも思っていたかもしれない。

子役の子達の芝居が上手だなあと思っていたが、本国ノルウェーのアカデミー賞と言われるアマンダ賞で四人全員が主演賞にノミネートされたのだとか。残念ながら受賞はならず。

団地アクション映画としても期待したが北欧サイキックスリラーな感じなのでアクションシーン自体がそれほど無いし、上下左右に同じ造りの住居が並んでいるという団地特性もほとんど活かされてはいなかった。
『童夢』にインスパイアされたとなると絶対に壁ズンはやりたくなるものだと決めつけていた。
純心さが特殊能力を暴走させるというのは『童夢』でも描かれている事ではあるけど、『童夢』では警察の捜査にも比重を置かれていて警察は日常の常識内で捜査を進めようとするが日常に潜んでいるサイキッカーたちの戦いという超常が日常を破壊する恐怖が描かれるアクションホラー、サイキックバトルには興味が無かったのだろうか。

『童夢』の主人公エッちゃんの名前の由来は石ノ森章太郎先生の『さるとびエッちゃん』からとの事。『さるとびエッちゃん』のエッちゃんも小さい体にスーパーパワーを持っていて(えへっ)、それともう一人の主人公チョーさんが被っている翼がついているキャップで連想されるのは鳥山明先生の『Dr.スランプ』のアラレちゃん。アラレちゃんは両方のエッちゃんにインスパイアされたのだろうか(えへっ)。




主題歌は増山江威子さん。


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ペロゲノム [ペロ]

「さあ間もなく始まります灼熱タイム。この灼熱タイムに耐えられた星は数えるほどです。これまで数多の星たちがここで朽ち果てていきました。暗闇の宇宙の中で燃え尽きてゆくその様は美麗と言って差し支えないでしょう。このレースの見所の一つでもありますが無事通過する姿を見届けたい。
思えばこの星のレース開始から現地時間でいう所の46億年ほどは過ぎたでしょうか。これまでも途中棄権の危機は幾つもありました。近年ではなんと言っても生命体ヒトによる戦争、戦争、そして戦争。危うく全生命体を滅亡させる所でした。
このレースの最終目的はペロの遺伝子情報を我々のもとに送り届ける事であります。まさかペロを守るべきヒトがそれを邪魔する事になるとは予想外。しかし予想外の事が起きてこそレースは面白くなります。
ちなみにこの星のペロの形状は繊維状の物に覆われた四足歩行の生命体でありますが極私的な感想を言わさせてもらえばとても可愛らしい。愛くるしくてたまらんっ!!
・・・失礼、取り乱してしまいました。この先には電磁波タイム、放射能タイム、異星人侵略タイム、ブラックホールタイムと難関は待ち構えていますが先ずはここを耐えきること。
さあどんどんと灼熱の中心部へと近付いています。更に温度は急上昇していますがまだまだ本番はこれから。耐えられるのか燃え尽きるのか、がんばれ地球!負けるな地球!ペロを我らの元へ!」



















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