SSブログ

きょうのポストカード(リーサル・ウェポン4、カジノ) [映画のポストカード]

アイリッシュマンを観た。
ケチなネコババから始まりやがて世間を騒がす大事件へ関与していく一人の男。

上映時間3時間半の長さはそれほど長くは感じなかった。内容に見合った妥当な長さだと思う。
それよりも思っていた以上にみんな年齢不詳だった。主要キャストの中ではアル・パチーノが一番若々しく見えた。
この人物は今幾つなんだろう?と観ている間中思っていた。グッドフェローズの時もデ・ニーロは年齢不詳な時が有ったのであんまり気にしない方がいいのかもしれないけど、10年ほど前から本作の企画は有ったらしくてその時すぐに作られていれば余計な事に気を取られないでよかったのになあと少し残念にも思う。

年齢不詳の他に気になったのはデ・ニーロのいかり肩。あんなにいかり肩だったっけ?と思ったが思い返してみればタクシー・ドライバーやミッドナイト・ランの時、その他の出演作でも肩を上げる仕草をしていた印象は有る。本作では仕種ではなくほぼずっといかり肩の姿勢。見てるだけでも肩凝りそう。

スコセッシ監督作品で描かれるのは社会の闇であるのだろうと思う。いつの時代にもどんな世界にも必ず闇は存在していて、その社会の闇を作り出しているのは結局は一人一人の人間の中にある心の闇であって。
どんなにキラキラした世界も闇の上に存在していて、どす黒い裏社会にもその奥に更に闇が有る。そういう事に気付くのか気付かないままでいるのか、そして気付いた時にその闇にどう対処するべきなのか。スコセッシ作品に出てくる人間は主にその闇に取り込まれてしまいやがて大体は身を滅ぼしてしまう。それを教訓にして真っ当に生きていかないといけないのかもしれない。

全米トラック運送組合のリーダーであったジミー・ホッファを描いた映画ホッファ(1992年、ダニー・デヴィート監督、ジャック・ニコルソン主演)は相当前に観た。内容はあまり憶えていない。
現実にはジミー・ホッファが突如失踪して未だに何が起きたのか真相は分からない。といった事だったと思うが本作ではその真相が独自の解釈で描かれる。その基になっているのが本作でデ・ニーロが演じた主人公フランク・シーランの告白によるものらしい。しかしそれでもまだ真相は明らかになっていないらしい。
ホッファの方でも真相が独自の解釈で描かれているとの事。

後半の重要なシーンで劇伴が一切流れなくなる。かなり長い時間だったと思う。劇伴によって盛り上がったり緊張感を生み出したりするけど、敢えて無くす事でも緊張感や不穏さが生み出されていた。
あそこら辺のシーンは真実かどうかは定かではない部分。なので他のシーンと違うという事で劇伴を付けなかったのか。

ジョー・ペシの映画出演は2010年のラブ・ランチ欲望のナイトクラブ以来。日本では劇場未公開で未見。その前が2006年のデ・ニーロ監督作グッド・シェパードでこの時はちらっとだけしか出ていなかった。その前が1998年のリーサル・ウェポン4。なので大体21年振り。その間の50代後半、60代、70代前半のジョー・ペシが全く見られなかったのは本当に残念。まだまだ動ける年代だろうし、面白かったりおっかなかったりする愉快なじいさんだったろうなあと思う。

リーサル・ウェポン4 (2).JPG

カジノ (2).JPG
コメント(0)