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『カラミティ』『マイドク/いかにしてマイケルはドクター・ハウエルと改造人間軍団に頭蓋骨病院で戦いを挑んだか』『オールド』『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 4Kリマスター版』 [映画]

『カラミティ』を観た。2020年、フランス/デンマーク、1時間22分。
西部開拓時代。新たな土地へとアメリカ大陸を西に向かう旅団の中に活発な少女マーサ・ジェーンがいた。旅の途中で母親を亡くし父親は大怪我を負い一家を支えるのは長女のマーサ・ジェーンしかいなかった。しかし女性が男と同等の役割を担う事は許されない時代でもあった。

実在した人物で西部劇で有名らしいカラミティ・ジェーンの少女時代を描いたアニメーション作品。面白かった。
カラミティ・ジェーンの名前は何かで聞いた事は有ったがどういう人物で何をした人なのかは知らなかった。同じく西部劇で有名なワイルド・ビル(ワイルド・ビルもよく知らないが)と恋仲と言うか同士と言うか微妙な関係だったらしい。本作ではまだワイルド・ビルとは出会う前。
知らな過ぎて劇中でフランス語を喋るのでフランス人なのかと思ったほど。フランス製作なのでフランス語なだけで、日本で製作されたらそれは当然日本語を喋るだろうし。
カラミティは通り名で意味は"疫病神"。彼女が存在する場所で必ず騒動が起きるのでそう呼ばれるのも納得。実際にそんな人がいたら迷惑なだけだが物語のキャラクターとしては面白いし、そのキャラクターであるから西部劇の波乱万丈な物語が快活に描かれる。

アニメーションの画風は全てをポスタライズ加工されている様な特殊なスタイル。かといってアート作品の様に取っ付きにくい感じではなく、アクションシーンも多くその動きは滑らかで見てて気持ちいい。



『マイドク/いかにしてマイケルはドクター・ハウエルと改造人間軍団に頭蓋骨病院で戦いを挑んだか』を観た。1983年、ニュージーランド、1時間22分。
マイケルの父と共同研究をしていたドクター・ハウエルに復讐するためハウエルが開設した病院がある島に恋人や親友と共にフェリーで渡るマイケル。その病院では危険な研究が続けられていた。

新文芸坐にて。一夜限りのレイトショー。

初見。公開当時タイトルが長くて更にそれを略していたのが斬新に思えた。長いタイトルを全て覚えていたりしたものだったが今は無理。
長いタイトルに関しては1964年のスタンリー・キューブリック監督作品『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』からの影響も恐らく有るのだろう。
『博士の異常な愛情』はほぼ原題通りに訳されているのに対して『マイドク』の原題は"DEATH WARMED UP"。意味は分かりません。

1983年の製作で日本での公開は1986年だったらしい。観ていて『ターミネーター』になれなかったアクションホラーに思えた。アクションでは『ターミネーター』に匹敵しているんじゃないかと思えるシーンも有るが、ただ残念ながら作品全体の出来にはかなりの差が有る。
『ターミネーター』は1984年製作で、日本公開は1985年。
本作にしても『ターミネーター』にしても『ゾンビ』からの影響は大きかったりするのだろうか。



『オールド』を観た。2021年、アメリカ、1時間48分。
リゾート地にやって来た家族がホテルの支配人からプライベートビーチで過ごす提案を受け向かう。絶壁に囲まれたビーチへの出入り口は一ヶ所しか無く、他の家族も含めた一行は送迎の運転手にその手前で降ろされる。荷物の運搬に運転手の助けを借りようとするが運転手は迎えは明日になると言い残しそそくさとその場を離れて帰ってしまう。

M・ナイト・シャマラン監督作品の超常現象サスペンスミステリー。
いつも通りのシャマラン作品といった感じで、あくまで個人的な印象として劇中ショッキングな出来事も起こるのだけど何故か退屈で、それが最後の種明かしで帳尻を合わせられてしまい、結局良く出来ていたのかなあと思わされてしまう。
ミステリー要素の強い作品だと種明かしのインパクトでそれが顕著になり、その代表はやはり『シックス・センス』という事になるのか。一方でミステリー要素がそれほど無いドラマ重視の作品だと種明かしのインパクトが弱かったりインパクト自体が無かったりで退屈の方が際立ってしまう。



『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 4Kリマスター版』を観た。1995年、日本、1時間20分。
世界中にデジタルネットワークが張り巡らされ人々の電脳化、義体化が進んだ社会。ほぼ全てを電脳化、義体化した公安9課の草薙素子は自分の中に僅かに残る人たらしめるゴーストの存在に確信を持てずにいた。6課が追っている人形使いと呼ばれるネットハッカーとの接触によって素子はある決意をする。

観る度に分かった様な気になったりよく分からなかったり。今回はよく分からなかった。特に事件の概要が。そこら辺は本筋とはあまり関係は無いのかもしれないけど。
人間の存在は何を以てしてその存在が認められるのか。肉体だけではなくその人間の意識がネットワーク上に存在していればそれも一人の人間として認められる時代が来るだろうと今から26年前のウィンドウズ95の時代1995年に描かれていて本当にそういう事になっていきそう。というかもうなってんのか。
人間によって造り出されたレプリカントに人間性が芽生えこの事を認めさせようと反乱を起こした『プレードランナー』。押井守監督が映画監督の中で最大限にリスペクトしているリドリー・スコット監督の数有る代表作の内の一本と通じているのでは。というのはもう既にいろんな所で言われている。

人形使いの声は家弓家正(かゆみ いえまさ)さんのバージョン。榊原良子さんのバージョンと甲乙付け難くどちらも良い。人形使いのキャラクターはイメージを限定しないのも全然有りでバージョン毎に声優さんが変わるのも面白そう。タラちゃんの貴家堂子(さすが たかこ)さんだったり。

公安6課部長の声を聞いてるとアクション仮面の姿が浮かんでくるほどに立派なクレヨンしんちゃん脳になっている。
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