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『ベイビー・ブローカー』『リコリス・ピザ』 [映画]

『ベイビー・ブローカー』を観た。2022年、韓国、2時間10分。
坂の上の教会には捨て子を預かるボックスが設置されていた。夜中にまた一人の女性が赤ん坊をボックスの外に置き去りにする。教会の夜間当番の男と同じ町でクリーニング店を営む男は赤ん坊を横取りし斡旋する事で稼いでいた。

池袋シネマ・ロサにて。

是枝裕和監督の韓国映画。

親だけが子供を育てるのではなく社会の大人全員で子供たちを大事に育てていけばいいのではないか。という事なのだろう。本作の大人たちは子供の事を考えて(当然それ以外の事も考えてはいる)行動している。
子供は親に育てられるのが理想なのだろうけど、その理想の元で失敗した例は今までにどれほど有るのか。その理想を見直してみてもいいのかも。
失敗かどうか、どういった基準で誰がどの時点で決めるのかという所では有るけど。



『リコリス・ピザ』を観た。2021年、アメリカ、2時間14分。
1973年、ロサンゼルス。高校生のゲイリー・ヴァレンタインは卒業アルバムの写真撮影の助手として学校に来ていた年上の女性アラナに一目惚れする。

年の差カップルの甘くて苦いロマンス映画。かと思わせてそこはポール・トーマス・アンダーソン監督なのでそんな誰もが思い付くような作品ではなかった。ポール・トーマス・アンダーソン監督の思うがままの自由律というか、なんの話でどこに向かっていってるんだか予測できない。ゲイリーとアラナが付かず離れずの愛憎入り混じった関係なのもその一因だろうけど、だからこそ普通のロマンス映画にはなっていないわけでその面白さも確かに有った。結局最後には青春ロマンス映画として着地を決めるのも明快で良かった。
ゲイリーを演じたのはフィリップ・シーモア・ホフマンの息子で本作でデビューしたクーパー・ホフマン。フィリップ・シーモア・ホフマンが出演したポール・トーマス・アンダーソン監督作品の『ザ・マスター』も二人の人物の愛憎入り混じった関係が描かれていた。『ザ・マスター』は結局なんだったんだ?とよく分からなかったけど本作と合わせて観ると何か分かるのかもしれない。

クーパー・ホフマンは体型がお父さんに似ていてやっぱり親子だなあと思う。顔は似ていない。が、誰かに似てるなあと、ジュード・ロウかなあと思いながら顔を見ていてある瞬間に磯山さやかさんに似ている事に気付いた。という事はクーパー・ホフマンも可愛い。その反面小憎たらしさもあって、そういう所がこの映画に合っているのかもしれない。




『お!バカンス家族』の長男役スカイラー・ギソンドが前半のそれなりに重要な役で出ていた。
ジョン・C・ライリーも出ていたらしいが気付かなかった。

ネガティブカッターがモー・ヘンリーだった。まさか2022年になって新作映画でその名前が見られるとは思わなかった。
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