SSブログ

『ハワイの若大将』『さかなのこ』 [映画]

『ハワイの若大将』を観た。1963年、日本、1時間34分。
京南大学の学生田沼雄一、ニックネームは若大将。ヨット部に所属し試験明けに行われる大会に向けて猛練習中。しかし試験で青大将のカンニングが見つかりそのとばっちりを受け二人とも停学処分に。青大将は父親の力を借りハワイの大学に編入する事になったが編入試験でもカンニングが見つかりその後ハワイをぶらぶらしているという報せが入る。青大将の父親に頼まれ若大将は青大将を日本に連れ帰るためハワイへと旅立つ。

シリーズ4作目。勘違いしていたが若大将が実家で起こした馬肉事件(真犯人は別にいる)は本作だった。今回上映された3作品を観たけど、どのエピソードがどの回だったかというのがごっちゃになってしまう。それは自分の記憶力の問題でも有る。
どれも似たような話だけど不思議と退屈はしない。似たような話を手を変え品を変えて面白く見せてくれる。シリーズが続いて最終的にはマンネリになってしまうのかもしれないけど。
キャラクターはほぼ同じ時間を繰り返しているが演じている俳優さん達は時間や経験を重ねて俳優として人として成長なされているわけで、その成長がキャラクターの厚みみたいなものになっていくのではないかと思う。そのキャラクターの厚みによって物語にも何らかの変化が起こったりするのかもしれない。



『さかなのこ』を観た。2022年、日本、2時間19分。
魚が大好きなミー坊。将来の夢はお魚博士になること。どうすればお魚博士になれるのかは分からずにいたが魚が好きな気持ちは日に日に増していくばかりなのだった。

さかなクンの自伝的エッセイを基にした作品らしいが本作がさかなクンの半生を描いた作品という事では無いのだろうと思う。さかなクンが起こした、またはさかなクンに起きたエピソードを使いつつあくまでフィクションとしての物語なのだろうと思う。さかなクンの半生を語る上で必要不可欠な『TVチャンピオン』出演の事は完全スルーだし。
それに映画冒頭のロックスターが住んでいるような家にはさかなクンは住んでいないのではないか。私生活は謎が多いので実は本当に住んでたりして。
「さかなのこ」とはさかなクンだけの事を指しているのではなく誰もが周りから「さかなのこ」と呼ばれるほどの人物になれるという意味なのでは。それはさかなだけに限った事ではなくさかなの部分はそれぞれのものに置き換えて。わたくしも「えいがのこ(観るだけの)」となりたいが最近は居眠りこきが多いので無理。
コメント(0) 

『大学の若大将』『ロッキーVSドラゴ : ROCKY Ⅳ』『シーフォーミー』 [映画]

『大学の若大将』を観た。1961年、日本、1時間22分。
京南大学の学生田沼雄一。水泳部に所属し「若大将」のニックネームでみんなから慕われている。現在はライバル西北大学との対抗戦に向けて猛練習中。しかし実家の老舗のすき焼き屋で起こした馬肉事件が元で父親から勘当を言い渡され流浪の果て箱根に辿り着く。

『若大将』シリーズの1作目。TOHOシネマズで上映。都内では日比谷と新宿を確認したが他はどれ位の上映館が有ったのかは分からない。
特設サイトをようやっと確認してみたら全国でTOHOシネマズ以外の映画館で上映されていた。勿論茅ヶ崎でもイオンシネマ茅ヶ崎で。
1日1回で、1週目は『エレキの若大将』、2週目は本作と『ハワイの若大将』を日替わりで上映。
今週9月9日に行われる加山雄三さんのラストコンサートを盛り上げるための上映企画だとか。

もはや戦後ではなくなり高度経済成長期に突入した日本の若者たちの青春が描かれる。シリーズを通して基本的には同じ事を繰り返しているみたいだけど1作目でその雛形はすでに出来上がっている様に思えた。
出演者の方々の初々しさはやはり存分に感じられる。
悪友である青大将がまだ若大将とはそれほど仲良くはない感じ。

京南大学が慶応で西北大学が早稲田の事なのかと思っていたら、慶応と早稲田は別に存在していて若大将のお父さんがかつてどちらも受験して落ちたという事。



『ロッキーVSドラゴ ROCKY Ⅳ』を観た。2021年、アメリカ、1時間34分。
ボクシングヘビー級の王座に輝いているロッキー。
ソ連がプロボクシング界への参入を決めアマチュア最強の王者イヴァン・ドラゴが来米し現王者ロッキーとの対戦を望む。
引退した元王者のアポロはかつての輝きを忘れる事が出来ずドラゴとのエキシビションマッチで再び表舞台へと立つ。

勝手にサブタイトルを付けるとすると『ロッキーVSドラゴ 消されたロボット』。
とにかくスタローンはロボットの存在を完全に抹消したかったのだろうと思う。その点においては成功している。ただ、あくまで個人的にはシリーズ中においてロボットの存在は印象的で(何作目に出ていたかは忘れていたけど)。今回消された事によってスタローンの意に反して更に印象深い存在になったと思う。見た目が『アクアマン』のブラックマンタに似ているし。
あのロボットは当時ただ珍しいから登場させたのではなくて、まるで戦闘マシーンかの様に国家に作り上げられたドラゴとの対比として、ロボットでありながらポーリーへの愛情に似た感情を持つまでに成長(?アップデートか)する。感情を消された人間のドラゴと感情を持つロボット。それがソ連とアメリカとの対比にもなっているのだろうと思う。
まあでも確かに存在しなくても話は成立する。ファンクの帝王JBも似たような感じではあるが消される事なくしっかりと存在している。



『シーフォーミー』を観た。2021年、カナダ、1時間33分。
視覚障害となりスキー競技でのオリンピック出場を諦めたソフィ。人里離れた豪邸にキャットシッターとして訪れる。家主が旅行へと出掛けたその夜に家の中から物音が聞こえる。

ネタバレ有。

どうしても主人公には倫理観を求めてしまう。清廉潔白であるべきとは思わないけど主人公として越えてはならない一線というものは有ると思う。本作の主人公はそれを越えてしまった。
本作はテクノロジーや女性が主導権を握るという点を含めて今の映画なのだろうと思う。今の倫理観では一線を越えていない事になるのだろうか。



『NOPE/ノープ』で寝た。
この日は詰め込み過ぎた。頭痛もなくもう1本いけそうと思ったがダメだった。無理して観てはいけない作品だったかもしれない。
起きて観ている間に思ったのはM・ナイト・シャマランみたいだなあという事。真相が明かされるまでは退屈な所も似ている。
コメント(0) 

きょうのポストカード(ゲーム) [映画のポストカード]

今日の午後ローは観る人によっては珍作になるかもしれないゲーム
ゲーム (2).JPG

どんでん返しで大ヒットしたシックス・センス以降の作品かと思ったらシックス・センスより2年前の作品だった。
コメント(0) 

きょうのポストカード(ゲーム) [映画のポストカード]

明日の午後ローは問題作ゲーム
ゲーム (1).JPG
コメント(0) 

『コンビニエンス・ストーリー』『アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台』『エレキの若大将』『DC がんばれ! スーパーペット』 [映画]

『コンビニエンス・ストーリー』を観た。2022年、日本、1時間37分。
脚本家の男が山奥のコンビニエンスストアーで奇妙な体験をする。

よく分からなかった。怪談と捉えれば納得出来るのかもしれない。
ふせえりさんが面白かったらそれだけで満足出来たけど。

テアトル新宿にて。上映前のロビーがやけに賑やかだなと思ったら、新作『さかなのこ』公開記念の沖田修一監督作品特集上映で沖田監督が来場していて上映後にロビーで歓談されていた。
遠目で見ただけではサンドウィッチマンの富澤さんに雰囲気が似ていた。



『アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台』を観た。2020年、フランス、1時間45分。
刑務所の囚人たちの更生プログラムとして演劇の指導にやって来たベテラン俳優のエチエンヌ。現在役者としては停滞気味だが演技の素人の囚人たちへの指導にのめりこんでゆき演目に選んだのは囚人たちの境遇と重なる事が有る不条理劇の名作『ゴドーを待ちながら』。囚人たちの演じる『ゴドーを待ちながら』によってエチエンヌはその戯曲の真髄を知る事になる。

戯曲『ゴドーを待ちながら』が最重要なモチーフとなっている。『ゴドーを待ちながら』についてはタイトルは知っていて難解な内容だという事もなんとなくは知っていた。くらいの知識。もっと詳しく知っていれば本作が言おうとしている事もより深く理解出来たのだろうと思うが映画として良く出来ていて終盤の予想外な展開にもハラハラさせられた。

『ゴドーを待ちながら』では人生の不条理について描かれているとの事。自分が望んでいなかった事や思うがままにならない事も不条理と言うのだろうとすると、人間がこの世に生まれ出る事も当人にとっては望んだ事かと言えばどうなんだろう?という所でも有り。
男と女が乳繰り合った結果としての生命体がこの世に生まれ出てなんの因果かマッポの手先となったりならなかったり。生命誕生の瞬間から既に不条理であるのだからそれらを全て受け入れる、人生不条理であって当たり前。とでも思わなければやってられない。と原作者のサミュエル・ベケット先生は仰られているのではないかと想像してみる。



『エレキの若大将』を観た。1965年、日本、1時間34分。
京南大学の学生田沼雄一。老舗のすき焼き屋「田能久(たのきゅう)」の跡取り息子としてみんなから「若大将」と呼ばれ親しまれている。大学ではアメラグ部で活躍。当時流行しだしたエレキギターもプロ級の腕前。そんな若大将には「青大将」と呼ばれている悪友がいた。その青大将が酒酔い運転で事故を起こしてしまい若大将がその尻拭いをする事に。

シリーズ6作目が何故かTOHOシネマズで上映されていたので観た。9月3日(土)からはシリーズ1作目の『大学の若大将』が上映される。その後も続くのだろうか?
自分が子供の頃若大将シリーズは休みの日の午後にテレビ放送されていた印象。それを観ていたかと言うとチャンネルをガチャガチャと回した時に映るのを目にしていたくらいだったと思う。なので初見。

日本が高度経済成長期に入り当時の若者たちが青春を謳歌していた姿が描かれる。正直言って他愛の無いお話し。それを当時既にスターだった(この『若大将』シリーズでスターとなったのか)加山雄三さんが演じ、愉快な仲間達が周りを囲んでいるのが人気だったのかもしれない。確かにそれは今観ても楽しい。男も女もおじさんもお婆さんもみんな可愛い。見た目から可愛い人もいるけどそうでない人でもなんか可愛い。
若大将のキャラクター造形、細かい事は気にせずぶっきらぼうでも有るが誰に対しても情に厚い。そしてどうしても許せない事には拳を挙げる事も辞さない所は男でも女でも憧れるのではないだろうか。

若大将シリーズを知らなすぎて驚いたのがウィキペディアでシリーズ作品の事を調べてみたら全17作品有るらしいが物語の内容がほぼ一緒。大学篇(社会人篇も有る)だとスポーツ万能な若大将(加山さん自身が野球だけは苦手だったらしくシリーズでは取り上げられていないのだとか)と悪友でボンボンの青大将。マドンナ澄子と若大将が出会い相思相愛になるがそこに青大将がちょっかいを出してくる。といった内容の様。各作品での違いは若大将たちがやっているスポーツや澄子の職業。これは一体どういう事なんだろう?と考えると、若大将を座長とする一座のお芝居と考えるのが一番納得出来るような気がする。座長を中心とした毎度お馴染みの内容のお芝居を設定を変えて上演する。それを映画でやったのではないか。



『DC がんばれ! スーパーペット』を観た。2022年、アメリカ、1時間45分。
スーパーマンと共にクリプトンからやって来たラブラドールレトリーバーのクリプト。スーパーマンとはスーパーマンが赤ん坊の頃からの無二の親友だと思っていたが最近スーパーマンの態度に変化が現れクリプトは気が気でない。そんな時クリプトナイトによって強力な力を得たモルモットが世界征服を企みその邪魔となるスーパーマンの前に現れる。

典型的な動物達を用いたハリウッドのCGアニメと言ってしまえばそうなんだけどその中でも面白かったりそうでもなかったりする作品が有って、本作は面白かった。

この先DCコミックのヒーロー映画の中に本作の動物達の登場は有るのだろうか?取り敢えず直近に控えているのは本作で主人公のクリプトの声を演じたドウェイン・ジョンソン主演の『ブラック・アダム』だけど、そちらには出そうな雰囲気も匂わせてはいた。ロバート・パティンソンのバットマンの新作が有ったとしたら出なさそう。
コメント(0)