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『コンビニエンス・ストーリー』『アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台』『エレキの若大将』『DC がんばれ! スーパーペット』 [映画]

『コンビニエンス・ストーリー』を観た。2022年、日本、1時間37分。
脚本家の男が山奥のコンビニエンスストアーで奇妙な体験をする。

よく分からなかった。怪談と捉えれば納得出来るのかもしれない。
ふせえりさんが面白かったらそれだけで満足出来たけど。

テアトル新宿にて。上映前のロビーがやけに賑やかだなと思ったら、新作『さかなのこ』公開記念の沖田修一監督作品特集上映で沖田監督が来場していて上映後にロビーで歓談されていた。
遠目で見ただけではサンドウィッチマンの富澤さんに雰囲気が似ていた。



『アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台』を観た。2020年、フランス、1時間45分。
刑務所の囚人たちの更生プログラムとして演劇の指導にやって来たベテラン俳優のエチエンヌ。現在役者としては停滞気味だが演技の素人の囚人たちへの指導にのめりこんでゆき演目に選んだのは囚人たちの境遇と重なる事が有る不条理劇の名作『ゴドーを待ちながら』。囚人たちの演じる『ゴドーを待ちながら』によってエチエンヌはその戯曲の真髄を知る事になる。

戯曲『ゴドーを待ちながら』が最重要なモチーフとなっている。『ゴドーを待ちながら』についてはタイトルは知っていて難解な内容だという事もなんとなくは知っていた。くらいの知識。もっと詳しく知っていれば本作が言おうとしている事もより深く理解出来たのだろうと思うが映画として良く出来ていて終盤の予想外な展開にもハラハラさせられた。

『ゴドーを待ちながら』では人生の不条理について描かれているとの事。自分が望んでいなかった事や思うがままにならない事も不条理と言うのだろうとすると、人間がこの世に生まれ出る事も当人にとっては望んだ事かと言えばどうなんだろう?という所でも有り。
男と女が乳繰り合った結果としての生命体がこの世に生まれ出てなんの因果かマッポの手先となったりならなかったり。生命誕生の瞬間から既に不条理であるのだからそれらを全て受け入れる、人生不条理であって当たり前。とでも思わなければやってられない。と原作者のサミュエル・ベケット先生は仰られているのではないかと想像してみる。



『エレキの若大将』を観た。1965年、日本、1時間34分。
京南大学の学生田沼雄一。老舗のすき焼き屋「田能久(たのきゅう)」の跡取り息子としてみんなから「若大将」と呼ばれ親しまれている。大学ではアメラグ部で活躍。当時流行しだしたエレキギターもプロ級の腕前。そんな若大将には「青大将」と呼ばれている悪友がいた。その青大将が酒酔い運転で事故を起こしてしまい若大将がその尻拭いをする事に。

シリーズ6作目が何故かTOHOシネマズで上映されていたので観た。9月3日(土)からはシリーズ1作目の『大学の若大将』が上映される。その後も続くのだろうか?
自分が子供の頃若大将シリーズは休みの日の午後にテレビ放送されていた印象。それを観ていたかと言うとチャンネルをガチャガチャと回した時に映るのを目にしていたくらいだったと思う。なので初見。

日本が高度経済成長期に入り当時の若者たちが青春を謳歌していた姿が描かれる。正直言って他愛の無いお話し。それを当時既にスターだった(この『若大将』シリーズでスターとなったのか)加山雄三さんが演じ、愉快な仲間達が周りを囲んでいるのが人気だったのかもしれない。確かにそれは今観ても楽しい。男も女もおじさんもお婆さんもみんな可愛い。見た目から可愛い人もいるけどそうでない人でもなんか可愛い。
若大将のキャラクター造形、細かい事は気にせずぶっきらぼうでも有るが誰に対しても情に厚い。そしてどうしても許せない事には拳を挙げる事も辞さない所は男でも女でも憧れるのではないだろうか。

若大将シリーズを知らなすぎて驚いたのがウィキペディアでシリーズ作品の事を調べてみたら全17作品有るらしいが物語の内容がほぼ一緒。大学篇(社会人篇も有る)だとスポーツ万能な若大将(加山さん自身が野球だけは苦手だったらしくシリーズでは取り上げられていないのだとか)と悪友でボンボンの青大将。マドンナ澄子と若大将が出会い相思相愛になるがそこに青大将がちょっかいを出してくる。といった内容の様。各作品での違いは若大将たちがやっているスポーツや澄子の職業。これは一体どういう事なんだろう?と考えると、若大将を座長とする一座のお芝居と考えるのが一番納得出来るような気がする。座長を中心とした毎度お馴染みの内容のお芝居を設定を変えて上演する。それを映画でやったのではないか。



『DC がんばれ! スーパーペット』を観た。2022年、アメリカ、1時間45分。
スーパーマンと共にクリプトンからやって来たラブラドールレトリーバーのクリプト。スーパーマンとはスーパーマンが赤ん坊の頃からの無二の親友だと思っていたが最近スーパーマンの態度に変化が現れクリプトは気が気でない。そんな時クリプトナイトによって強力な力を得たモルモットが世界征服を企みその邪魔となるスーパーマンの前に現れる。

典型的な動物達を用いたハリウッドのCGアニメと言ってしまえばそうなんだけどその中でも面白かったりそうでもなかったりする作品が有って、本作は面白かった。

この先DCコミックのヒーロー映画の中に本作の動物達の登場は有るのだろうか?取り敢えず直近に控えているのは本作で主人公のクリプトの声を演じたドウェイン・ジョンソン主演の『ブラック・アダム』だけど、そちらには出そうな雰囲気も匂わせてはいた。ロバート・パティンソンのバットマンの新作が有ったとしたら出なさそう。
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