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『ルパン三世 カリオストロの城』 [映画]

『ルパン三世 カリオストロの城』を観た。1979年、日本、1時間40分。
カリオストロ公国の姫君クラリスが政略結婚させられようとしていた。カリオストロ公国には裏の顔が有りその陰謀と謀略を取り仕切る摂政カリオストロ伯爵の言いなりになるしか道は無かった。反抗を試みるも失敗し北の塔に幽閉されたクラリスの前に泥棒を名乗る男が現れる。

クラリスと伯爵の結婚式が1968年の9月13日という事でその当日9月13日を含めて2週間限定での上映。
果たして9月13日なのか?という疑問はちょっとだけある。9月12日の日付の新聞に「明朝、結婚式のためバチカンの大司教がカリオストロに来る」という記事が有って、確かに大司教は到着する。しかし結婚式のシーンは時計塔の12時の鐘が鳴ってから始まるので日付は変わって9月14日ではないのか。
しかし結婚式そのものは鐘の音が鳴る前に始まっていたとも考えられる。ああいう儀式的なものは前段階がやたらと長いものだろうし。結婚式が始まって1、2時間経ってからようやっと主役が登場とか。
ちなみに9月14日が伯爵の命日。午前2時47、8分頃に圧死された。
伯爵と執事のジョドーとの関係性は相当昔からなのだろうなと思われる。ジョドーが暗殺集団カゲの頭領となるまでにも相当の時間が必要だったろうし。カゲ内部でも陰謀と謀略が有ったりして。
伯爵がまだあどけない幼少期からジョドーは子守的な感じで仕えていたのかも。『クレヨンしんちゃん』でいう所の酢乙女愛お嬢様と黒磯みたいな。
伯爵が成長すると自分の国の裏の顔を知る事になり、それを取り仕切るのが自分の役目である事も知る。恐らく苦悩もしたんじゃないだろうか。その苦悩のはけ口として色と欲に溺れたのか。不二子の正体がバレた時に「不二子、お前にはあとでたっぷりと聞く事が有る」という伯爵の言葉が妙にエロチックに思えるのは妄想が過ぎるだろうか。
そんな伯爵を陰で支えてきたジョドー。年代的にはその間に大きな世界的な戦争も有って、そこでも暗躍したのだろう。
幼い頃から見守り続けてきた(のかもしれない)伯爵との永遠の別れは午前2時ちょっと過ぎ辺りだろうか。城内の地下水路にてルパンを追おうとする伯爵。ジョドー「城内はおまかせください」伯爵「うむ」。事務的で素っ気ないこれが二人の最期の会話。得てしてそんなものなのだろう。

本作のルパンは優しいおじさまで原作者モンキー・パンチ先生が描くルパンとは別物。という評価と批判が有るみたいだけど、それはクラリスの前だけでは優しいおじさまでいられるという事ではないだろうか。クライマックスの時計塔でルパンは伯爵に「クラリスを殺せばお前を殺す」(山田康雄さんの言い方がめちゃくちゃカッコいい)と、冷静に言い放つ。そこに優しいおじさまだけではない本来のダークなアウトローヒーローの片鱗が見えると思う。

クラリスとルパンたちはその後再会したのだろうか?と考えると、次元が被ったままで持ってきちゃったクラリスのティアラを返しに翌日にルパン、次元、五エ門3人揃ってクラリスに会いに行ってたりして。
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