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シネマ★シネマ★シネマ 1997年 2 [シネマ★シネマ★シネマ]



途中から。

作品紹介
"EVITA" 『エビータ』
製作・監督・脚本 : アラン・パーカー
出演 : マドンナ、アントニオ・バンデラス、ジョナサン・プライス


全米興行成績トップ10
"TURBURENCE" 『乱気流/タービュランス』
監督 : ロバート・バトラー
出演 : ローレン・ホリー、レイ・リオッタ、ベン・クロス、ヘクター・エリゾンド

"THE PEOPLE VS. LARRY FRYNT" 『ラリー・フリント』 (公開3週目)
監督 : ミロス・フォアマン
製作 : オリヴァー・ストーン
出演 : ウディ・ハレルソン、コートニー・ラヴ、エドワード・ノートン

"JACKIE CHAN'S FIRST STRIKE" 『ファイナル・プロジェクト』
監督・脚本 : スタンリー・トン
出演 : ジャッキー・チェン、トン・ピョウ

"EVITA" 『エビータ』 (公開3週目)

"THE RELIC" 『レリック』
監督・撮影 : ピーター・ハイアムズ
出演 : ペネロープ・アン・ミラー、トム・サイズモア、リンダ・ハント、ジェームズ・ホイットモア

の5本が初登場。


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『Life work of Akira Kurosawa 黒澤明のライフワーク』『乱 4Kデジタル修復版』 [映画]

『Life work of Akira Kurosawa 黒澤明のライフワーク』を観た。2022年、日本、1時間31分。
1985年製作黒澤明監督作品『乱』の撮影現場を記録したドキュメンタリー。

『乱』は未見。黒澤作品は半分くらいは観ていると思ったがフィルモグラフィを見たらまだ観てない作品の方が多かった。
『椿三十郎』と『天国と地獄』が好き。
『天国と地獄』で黒澤監督が思い描いていたシーンを撮るためにロケ地に建っていた家屋を取り壊させた撮影エピソードが有名。ただ壊すだけじゃなくて撮影が終わった後の建て替えやその他諸々の費用も出したという事だったかと思う。それだけの事をしても完成品のフィルムに残っているのは秒単位だったりする。コンマ何秒かもしれないし、なんだったら全カットになる場合も有る。
自分が作りたい映画のためにそういう事が出来てしまうのが映画監督としての資質ではないかと思う。それが出来た上で名作、傑作が撮れるのが名監督、巨匠と呼ばれる人達。

自分が思い描くシーンを撮るために妥協はしないのが黒澤監督。『乱』の撮影で役者さんの準備不足か何かで二度に渡って撮影中断になっていた。一度目はその様子が見られてハラハラしたけど二度目は何故かテロップだけで中断になった事が伝えられる。あくまで勝手な想像だけど二度目は相当な修羅場になったんじゃないだろうか。その為に自主規制されたのでは。最近『シン・仮面ライダー』の撮影現場ドキュメンタリーがNHKで放送されて庵野監督の言動がパワハラなんじゃないかと一部で物議を醸した。二度目の中断の現場では『シン・仮面ライダー』以上の事が起きてとても見せられないとの判断がなされたんじゃないかとまた勝手な想像をしてしまう。
『荒野の用心棒』の主演として黒澤監督とは縁の有るクリント・イーストウッドの監督としての撮影スタイルは一つのシーンの撮影をあまり繰り返さないと聞く。別に手を抜いているとかではなくて準備は入念にした上で撮影の最終段階である演技に関しては役者さん任せでその最初に出てきたものがベストという事だろうと思う。どっちが良いとか悪いとかではなくそれぞれのスタイル。役者さんの方からしても何回か繰り返して作り上げていきたい人もいるみたいだし。『パーフェクト・ワールド』のケヴィン・コスナーは繰り返したいタイプだったとか何かで読んだか聞いた様な気がする。
イーストウッド監督の新作撮影の情報も出てきて法廷モノらしいという噂。

黒澤監督の撮影現場では複数のカメラを使って別アングルで同時に撮影をしている。「映画は編集次第」と黒澤監督もこの作品の中で仰っていて使える素材をより確保するためでも有るらしいが、どのシーンでそれぞれのカメラがどの様に撮ったかを覚えていないと肝心の編集の際にこんがらがりそう。こんがらがらないからそういう撮影をしているんだろうけど。

『乱』の撮影現場のドキュメンタリーは本作の他に二本有るらしい。『乱』は日本とフランスの合作で日本側の公式なドキュメンタリーと(本作が非公式という事ではないとは思う)、フランス人スタッフによるドキュメンタリー『ドキュメント黒澤明 A・K』。それぞれ見比べてみたい興味と気持ちだけは有る。



『乱 4Kデジタル修復版』を観た。1985年、日本=フランス、2時間42分。
戦国時代の武将一文字秀虎は数々の非道な行いによってその地を治めるに至った。齢七十となった秀虎は隠居を決め家督を嫡男の太郎孝虎に譲り次男の次郎正虎、三男の三郎直虎には太郎を支えるように言い渡すが三郎は太郎と次郎と違い自分の意見をぶちまけ秀虎の逆鱗に触れ勘当の身となる。
秀虎は無用な混乱を避けるためしばらくの間名目上は当主のままでいる事としたがその事が親子の間での確執を生んでしまう。

2本ともポレポレ東中野にて。上映時間の関係でドキュメンタリーの方を先に観る事になった。あんまり前情報は入れたくないタイプではあるけど、撮影意図だとか撮影現場では何が起きていたかが分かった上で観るのも役に立つし面白さも無い事は無いなあと思った。ネタバレや余計な情報になってしまう可能性が有る事も考えなければならないが。

黒澤作品は時代劇も多いけど合戦シーンが有るのは本作と本作の前の『影武者』くらい?『影武者』は未見。『七人の侍』は少数の侍と大人数の野武士の対決だから合戦とはちょっと違うような。
ドキュメンタリーで合戦シーンでの撮影の様子も観ていたけど、黒澤監督が意図していたものを映像として目にするとこういう事だったんだなあと思う。騎馬隊と歩兵達を同じ画面で同時に見せる事によってそのスピード差と物量の違いを現したかったのではないかと思ったしその事で引きの絵でも画面に迫力が生まれいて良かった。

話の内容としては黒澤監督もこの撮影当時は75歳で秀虎とほぼ同年代で、おじいちゃん目線による人生の後悔、そしてそれをやり直せる機会は滅多に無くむしろ後悔が増すばかりなので後悔の無い人生を選んだ方がいいよ。という事ではないかと思う。人道的に最悪だった戦国時代だからという事ではなく特にきな臭い話ばかりの現代にも通じるメッセージで、黒澤監督が本作を自身のライフワークと位置付けたのは後々の世に残したかったからではないかと思う。

近年と言うか実質的にいなくなった文明開化の時代から既に侍がSAMURAIみたいな感じでもてはやされているのではないかと思うけど、侍について詳しくない、かと言って調べもしないので侍と呼ばれる人達がどの時代からどの時代にまでいて、もてはやされているのはどの時代の侍を指しているのだろう?と思っていて。江戸時代は侍なのか武士なのか?侍と武士は違うのか?江戸時代でも侍と言うのなら江戸時代の侍なんてただ武士社会の頂点にふんぞり返っているだけだと思うし。中には世の中の役に立ったいいお侍さんもいただろうけど。
そんな事をスポーツで侍なんとかと耳にするたびに常々考えていたりする中で本作に出てくる侍、特に殿様の側近の侍が殿様にも自分の意見をずかずかと言って対等と言うか来る時が来たらいつでも立場の逆転を視野に入れているような。それは群雄割拠の戦国時代だからなのかもしれないが、主君に仕えるのが侍の本分だとしても仕えられない所では自分の意見を押し通していてそれはカッコいいと思う。それでも人間としては最悪の部類なんじゃないかと思うが。
そういった侍である鉄(くろがね)役に黒澤監督は高倉健さんを起用したかったのだけどスケジュール上の事で叶わなかったのだとか。ウィキペディアより。実際に演じられた井川比佐志さんが良かったけど。井川さんだけに限らず皆さん良かった。次郎正虎役の根津甚八さんカッコ良かった。
皆さん声もカッコいい。加藤武さんは兜被って髭面なので見た目では誰だか分からないけど声を聞くと加藤さんだとすぐに分かる。根津さんは『アンタッチャブル』のフジテレビ版の吹替えでエリオット・ネス(ケヴィン・コスナー)を演じていてそれを観た事が有るのを思い出した。声優としては他に『機動警察パトレイバー2 the Movie』の柘植役。重要なキャラクターだけど出番はそんなに多くはないが。
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