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『リスペクト』『モーリタニアン 黒塗りの記録』『メインストリーム』『アンテベラム』 [映画]

『リスペクト』を観た。2021年、アメリカ、2時間26分。
幼い頃から歌手としての才能を花開かせてきたソウルの女王アレサ・フランクリンの半生。私生活は順風満帆とは行かず波乱に満ちていたが歌手としての才能と実力は常に衰える事は無かった。

定番と言えば定番な成功したスターの光と影が描かれるが主に影の部分がメイン。光の部分は皆さん御存知の通りという事なのだろうけど、1本の映画として観た場合影の部分ばかりではしんどいし何より観ていて面白くはない。光輝いている所は今の時代色んな所で確認は出来るのでそちらで確認、そして課金をという事なのか。
今後待ち構えているであろうマイケル・ジャクソン伝記映画も影が多そう。ジャクソン5の時代から色々有ったみたいだし。

映画としてのクライマックスは日本でも今年公開されたドキュメンタリー『アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン』で観る事が出来る1972年に教会で行われたライブ。
そのライブにはアレサ・フランクリン自身と家族や周囲の人間にはどのような意味が有って、そしてどういった経緯が有ったのかが本作を観ればよく分かるがそれが分からなくても素晴らしいライブではある。



『モーリタニアン 黒塗りの記録』を観た。2021年、イギリス=アメリカ、2時間9分。
2011年に起きた米国同時多発テロの主要メンバーと米軍に見なされキューバのグアンタナモ基地に長期にわたり拘束されているモーリタニア人の男。軍及び政府による人権侵害として弁護する事となった女性弁護士はグアンタナモ基地で何が行われていたのか真相を調べようとするが国家の重要機密の壁が大きく立ちはだかる。

アメリカ国内での大規模テロという予測していなかった事態の決着を焦るあまりに暴走する政治家や軍隊。その暴走を唯一止める事が出来るのが司法、法律であり、その信念が揺らがない法律家もいるし残念ながらそうでない人もいると。
実際どうなのかは分からないがそういったダーティな所をきちんと自浄出来る良心がまだ残っているのが救いなのだろうと思う。

ジョディ・フォスターとベネディクト・カンバーバッジが裁判で対立する事となる法律家を演じる。実力派俳優の二人が並んで画面に映っている時の凄味と言うか引き付ける力が凄いなと感じた。



『メインストリーム』を観た。2021年、アメリカ、1時間34分。
何事かを成し遂げたいと漠然とした思いで大都会へと来たもののその何事かが見付けられないままの女性が同年代の男と知り合う。その才能に惚れこみその男を前面に押し出してユーチューバーとしてデビューする。

ユーチューバーの光と影を描く。ユーチューバーという職業が世に出てそんな年数経っていないと思うがもう影の部分が暴かれてしまうのはユーチューバーという職業が影の部分をさらけ出す事によって成功を収めているからだろうか。と考えるがユーチューブはよく見るけど専業ユーチューバーの方の番組はほとんど見ないのでよくは分からない。

ジャッカスのジョニー・ノックスヴィルが出演。ジャッカスがユーチューバーに与えた影響は計り知れないものが有ると思うがどうなんだろう?
ジャッカス最新作は来年アメリカで公開予定。


監督のジア・コッポラはフランシス・フォード・コッポラ監督のお孫さん。コッポラ一族からはジェイソン・シュワルツマンが出演。コッポラ一族の中にはニコラス・ケイジも当然含まれるが今の所は完全に独自路線。将来的にコッポラ一族を描いた映画も作られるんじゃないかと思う。その時に一族の中でニコラス・ケイジがどの様な扱いになるのかが見てみたい。
主演女優のマヤ・ホークはイーサン・ホークとユマ・サーマンの娘さん。
ローラさんはローラさんの役で出演しているが台詞は無し。コッポラ一族の映画ではソフィア・コッポラ監督の『ロスト・イン・トランスレーション』でマシュー南がマシュー南の役で出演していたのが思い出される。
フランシス・フォード・コッポラ監督作『地獄の黙示録』ではプレイメイト役で出演していたコリーン・キャンプが出演している。近年は個性派女優として出演機会を増やしているみたい。『ダイ・ハード3』の女性刑事のイメージのままだとどこに出ていたかは分からないが恐らくマヤ・ホーク演じる女の子に赤ん坊の格好をさせるコメディエンヌ役ではないかと思われる。



『アンテベラム』を観た。2020年、アメリカ、1時間46分。
アメリカ、綿花畑で奴隷として働かされている黒人たち。その中の一人の女性がこの現状を打ち破ってくれるものと皆は信じている。その彼女に瓜二つの女性は現代の女性解放論者として華々しく活躍をしていて昨夜も彼女に異を唱える年寄りを見事に論破していた。

宣伝で使われている"『ゲット・アウト』『アス』のプロデューサーが放つ"といった所だけが記憶に残りその後の"パラドックス・スリラー"は記憶に残っていなかった。なので本作はホラーなのだろうと勘違いしていた。『ゲット・アウト』も『アス』もホラーと言うよりかスリラーの方に近いのだけど。
ホラーにしてはそこまでの血みどろな惨劇が起こらず、淡々と言うかぶっちゃけ退屈な描写が続きこれはかなりの失敗作なのではと思っていた。しかしある時から突如一変して物語の真実が分かり始めると面白い。内容としては人種間の対立で深刻なのだけどそれをサスペンススリラーとしてよくこんな奇想な事思い付いたなと感心する。
これはやっぱり『ゲット・アウト』や『アス』が有ったからこそトリッキーな物語が成立したのかもしれないなと思う。

2009年の『プレシャス』で一躍有名となったガボレイ・シディベを久し振りに見た。『プレシャス』以来という事では無いけど。『プレシャス』でのイメージだと何よりもその存在感が凄いという感じだったけど、久し振りに見た本作では存在感はそのままで演技がかなり上手くなっている様に思えた。
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足 

ところざわサクラタウンに『犬神家の一族』の足。
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角川映画祭開催を記念しての期間限定での展示らしい。



すぐ近くに大魔神もいる。神社も有るし神つながりなのか。
こちらは展示期間は未定らしい。
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