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『65/シックスティ・ファイブ』『ロング・グッドバイ』 [映画]

『65/シックスティ・ファイブ』を観た。2023年、アメリカ、1時間33分。
高度な文明を持つ惑星ソマリス。往復で2年間に渡る宇宙探査からの帰途の途中小惑星帯に遭遇。パイロットがコールドスリープから目覚め手動操作で回避しようとするが機体は激しく損傷、航行不能となりある惑星に不時着する。そこは恐竜達の星だった。

最初に高度な文明を持った惑星が存在するとの説明が有る。映画を観た後にあらすじを読むと宇宙を長距離航行中にトラブルに遭ってそして辿り着いたのが6500万年前の恐竜天国時代の地球だった。みたいな感じで、その感じだと6500万年前にタイムスリップしたとも取れる。
コールドスリープの途中でタイムスリップしていた可能性も有るけど、でもタイムスリップでは無いとは思う。6500万年前に現在の地球よりも遥かに高度な文明を持った人類(人類?地球に存在する人類に姿形がとてもよく似てはいる。何故か言語も英語を話すが文字は違うっぽい。)が6500万年後の現在ではどうなっているのかが気になってそっちも面白い。今度の事から6499万年後位にまた地球にやって来てさらに進化した超高度な文明で色んな事をして、それを目の当たりにしたまだ文明が発達していない地球の人類は奇跡を起こす神と崇めたとか。そして現在、その地球外人類は神目線で地球の人類の行いをただ眺めている。

SFであり、パニックアドベンチャーでもあり、ファミリードラマでもある。ファミリードラマな所で一般受けする様にユーモアやヒューマンな感じも入れてみたという事なのかもしれない。その良さも有ったとは思うがその分ややソフトになってしまった気もするのでガチガチのハードSFで観てみたかったなと思ったりもする。



『ロング・グッドバイ』を観た。1973年、アメリカ、1時間53分。
ロサンゼルスの私立探偵フィリップ・マーロウ。猫に起こされた深夜に知り合いのテリー・レノックスが訪ねてきてある場所へ送ってほしいと頼まれる。レノックスを信頼するマーロウは理由を聞かず頼まれた場所に送り届けて帰宅すると刑事に逮捕される。マーロウには妻を殺害したレノックスの逃亡を手助けした容疑が掛けられていた。

角川シネマ有楽町、"ロバート・アルトマン傑作選"にて。本作、『雨に濡れた舗道』(1969年)、『イメージズ』(1972年)の三作品を上映。

大分昔から気にはなっていた作品が劇場公開されたのでようやっと観た。
レイモンド・チャンドラーが創造した探偵フィリップ・マーロウが主役のハードボイルドミステリー小説を原作としているが、他にも映画化されている中でかなり異色の作品だという知識だけは有った。
原作では原作が書かれた当時の1939年から1958年くらいの時代設定なんじゃないかと思うが、本作では映画製作当時1970年代のロサンゼルスに舞台を移す事でその時代の空気感みたいなものを映し出しそこにフィリップ・マーロウがいたらどの様なハードボイルド作品になるのかという実験的な事も試みたんじゃないだろうか。
恐らくマーロウも1970年代風なキャラクターになっているのだろうと思う。東西冷戦下で1973年だとまだベトナム戦争が続いている中でのハードボイルドはどこか嘲笑的な諦め感みたいなものが漂っている様に思えた。ハードボイルド全般がそういった感じかもしれないが。
劇中マーロウは「まあいいさ OK with me」を口癖の様に言っていたらしい。その事には全然気付かなかったけど、やっぱりそういうどこか冷めていて、でもその事を悲観しているわけでもなくて。
しかし最後には「まあいいさ」では済まさない。「まあいいさ」にも許す事の出来ない一線が有り、その一線を越えたらきっちりとカタを着けるのがハードボイルドとしての魅力の一つなのだろう。
7月にリーアム・ニーソンがマーロウを演じるニール・ジョーダン監督作品『探偵マーロウ』が公開される。リーアム・ニーソンの映画出演100本記念作品だとか。
こちらは正統派のマーロウ作品の様。

どこか日本のテレビドラマ『探偵物語』に似た雰囲気が有るなあと思いながら観ていた。『探偵物語』の主演松田優作さんが本作の事を意識していたとウィキペディアには載っていた。
レイモンド・チャンドラー作品のファンの方をチャンドラリアンと言うのだとか。アムラー、シノラーの時代だったらそのイントネーションのチャンドラーだったのかもしれない。

書けなくなった作家を演じているスターリング・ヘイドンは『現金に体を張れ』の主役の人で、『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』のおかしくなった将校で、『ゴッドファーザー』ではマイケルにイタリア料理屋で頭ぶち抜かれる悪徳刑事役だった。本作の作家役でもそうだけどそれらの役を同じ人が演じているとは思えなかった。それは役者としては素晴らしい事なのかもしれない。
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藤子・F・不二雄SF短編コンプリート・ワークスとおにぎり

https://dps.shogakukan.co.jp/f_sf

悩んで結局豪華愛蔵版を購入。全巻予約済み。
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話と話の間にはロゴとキャラクター。豪華版仕様という事ではないのだろうと思う。アクリルスタンドとかで売ったら是非買わせていただく。
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鬼義理のアクリルキーホルダー
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