SSブログ

フリーソロ [ハ行の映画]

フリーソロを観た。
安全装置を一切使わないクライミング・スタイル、フリーソロで約975メートルの断崖絶壁エル・キャピタン(アメリカ、カリフォルニア州ヨセミテ国立公園)への人類初の登頂成功に挑む若き天才クライマー、アレックス・オノルドの姿を追うドキュメンタリー。

何かこの所登山のドキュメンタリー映画が年に一本位公開されている様な気がする。撮影技術が進歩してより迫力の有る映像が撮れる様になったからだろうか。
それらの映画は気になりつつも観なかったが本作は観てみた。
練習段階からの登頂シーンをただ見ているだけでも手に汗だった。

全ては重力との戦いであるのだろう。それはフリーソロに限らず全てのスポーツに言える事かもしれない。逆に重力が有るから全てのスポーツは成立しているとも言え。重力が無ければダンクシュートもサービスエースも上手出し投げもハイジャンプ魔球も無いわけで。無くは無い? それ以前に走るなどの基本の動きが出来るのかが分からない。四股は踏めない。サンドバッグを叩くとどうなるんだろう?
重力に支配されている絶壁、その支配に抗って登りきった先に有るのはやはり重力に支配されながら絶壁とは違い安全(とりあえず落下する危険は大幅に減る)をもたらしてくれる頂上。
重力の支配に抗う、重力の支配から逃れるという事に大きな意味を求めながら最後には重力の支配が安らぎを与えてくれるという。
重力が無かったら横になってゴロッと寝っ転がれないだろう。ゴロッとしたらいつまでもゴロゴロゴロゴロと行ってしまう。自分の重みを心地よく感じて寝っ転がれない。それが無重力の一番の問題かもしれない。人はやはり重力の支配からは逃れられないし、抗った先には大体の人には死が待っている。大体の人は支配された上で安心、安定を求めてしまうものなのだろう。
重力の支配から解放された時に人は新たなステージに進めるのか。

戸田さんがめちゃくちゃ美人





最初にちょっとだけ流れる音楽はクラッシャージョウの連合宇宙軍
コメント(0) 

スターロード

ゲーセンでとれたスターロード
DSC_1150.JPG
目がパックマン。映画の2作目でのスターロードとパックマンとの事を完全に忘れていた。
コメント(0) 

アド・アストラとシンクロ・ダンディーズ! [映画]

アド・アストラを観た。
人類の進歩のため地球外知的生命体を探しに宇宙へ旅立った父親の後を追って月、火星を経て海王星を目指す息子。

SF地獄の黙示録といった所。カーツ大佐がジャングルの奥地へ姿を消したように本作の父親は宇宙の彼方へ姿を消す。その行程を追い姿を消すに至った過程を追体験するウィラード大尉と本作の息子。
全く同じではないだろうけど同じ行程を辿り追体験をしたとしてもカーツ大佐とウィラード大尉が、父親と息子が同じ結論を選ぶわけではないといった事が重要なんではないか。闇の奥へ行ってしまうのはやはり狂気か狂気にも似た何か情熱や執念だったりするものなのだろうか。

宇宙に人類以外の知的生命体は存在するのか。月面にクマムシはいるらしいけど。それよりも先に現在もなお宇宙で無限増殖し続ける栗まんじゅうの問題をどうにかするべき。今どれぐらいになってるんだろう。心配で仕方ない。宇宙は膨張し続けてるとは言え。
胃の中に収めてしまえば増殖は止まるわけだからスモールライトで小さくしてから人類総出で食べ尽くすとか。味のもとのもとをかければ食欲倍増。
https://dora-world.com/games/kurimanju



シンクロ・ダンディーズ!を観た。
人生に悩みを抱えたおじさんたちがシンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング)に熱中する。

スウェーデンの男子シンクロチームの実話から着想を得て作られた作品。日本では今年7月に公開されたシンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢も同じ所から着想。
その元となったスウェーデンでも2008年に男子シンクロチームの映画が作られている。


シンク・オア・スイムはフランスで本作はイギリス。同じ所から着想を得てもお国柄の違いでそれぞれ異なる展開を見せてくれる。シンク・オア・スイムを先に観ているのでこっちではそうなるんだとかイギリスの人だとそういう事になるかといった楽しみ方も出来る。もしインド版が作られるとしたらシンクロのシーンはもっと豪華絢爛な見せ方をしてくれそう。韓国だといい顔したおじさん俳優が多いから楽しそう。
コメント(0) 

やっぱり契約破棄していいですかと今さら言えない小さな秘密とアナベル死霊博物館 [映画]

やっぱり契約破棄していいですかを観た。
自分の暗殺をプロの殺し屋に依頼した作家志望の青年。引退勧告を受けているベテランの殺し屋は青年の依頼を成功させればノルマを達成し現役続行の可能性が有った。

孤独な大富豪が自分への暗殺を依頼する。といった似た様なのが確かベルギーの映画で有った(※)がリメイクという事では無くたまたま似てしまっただけみたい。

過程はブラックコメディで着地はハートウォーミングといった所。ブラックにし過ぎるとウォーミングに着地が決まらないので、ブラック抑えめで時折ウォーミングも織り交ぜたりした結果なんだか全体的に中途半端になってしまった様に思えた。

(※)素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店
このタイトルが全く思い出せず調べてみるものの実際はベルギーではなくオランダで、去年か一昨年の冬の時期に観たと思っていたが2016年の5月の公開だったのでかなり手こずった。



今さら言えない小さな秘密を観た。
フランスの田舎町で自転車修理の名人と讃えられる男には誰にも知られたくない秘密が有った。

原作は絵本だそう。大人も読める絵本といった感じなのだろうか。
本作はその絵本のニュアンスを大切にして作られた様に思えた。その絵本を読んではいないけど。
波風は立つけど大き波は無くて小さな波でタプタプタプタプと進んで行く。穏やかな気持ちで観ていられるがちょっと物足りなかったりもする。

主人公は少年、青年、中年と3人(4人?)の役者さんが演じているが恐らく中年を演じた俳優さんを基準にしてキャスティングされたんじゃないだろうか。みんなどこか面影が有る。
中年期を演じたのはブノワ・ポールヴ―ルド。7月に観たシンク・オア・スイムが印象に残っている。その時初めて見たという事ではないみたいだけどそれまであまり印象に残っていなかった。しかし1992年のありふれた事件で主役を演じていた人で、ありふれた事件自体は未見だけどポスターやジャケットは見覚えのあるものだったのであの人だったのかと驚いた。

ありふれた事件 [DVD]





アナベル 死霊博物館を観た。
何人たりとも触れてはならない呪いの品々が保管されている部屋の鍵は書斎の机の上の写真立ての裏に置いてあった。

ネタバレ有。

死霊館シリーズは面白いけどアナベルシリーズは面白くないと思っている。本作はアナベルシリーズが死霊館シリーズに合流した感じだけどやっぱり面白くなかった。

死霊館シリーズもアナベルシリーズも被害者が少ないが本作に至っては遂に人間の被害者ゼロ。多分鶏1羽だけ。
実在した人物ウォーレン夫妻の話しなのでそういう誰かが被害に遭ったという事実が無くてそこら辺の事は盛らないで描かれているのかもしれない。
コメント(0) 

きょうのポストカード(ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場) [映画のポストカード]

明日のBSプレミアムお昼の映画はハートブレイク・リッジ 勝利の戦場
ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場.JPG
コメント(0) 

きがきじゃない [映画]

外国映画、特にハリウッド映画の中の夕食のシーンで大きい皿にデカいステーキがドーンとあって付け合わせの野菜がちょっぴり乗ってるだけそれ以外何も無しというのを見るとそれだけ?と気が気じゃない。

どこの国の映画でも限らず、落雷のシーンで稲光と雷鳴が同時だと直撃レベル!と思って気が気じゃない。直撃レベルの雷にはもう恐怖しか無いけど映画の中の人物はわりかし平然としてたりするのもまた気が気じゃない。
コメント(0) 

きょうのポストカード(エド・ハリス) [映画のポストカード]

先週、今週と午後ローはお休み。再開は9月30日エド・ハリス監督・主演作品アパルーサの決闘。

プリンターを初めて買って調子に乗ってどこかから画像持ってきて勝手に印刷していたやつの中から。
禿げててもカッコいい人がいると知ったのはアビスのエド・ハリスからだったかもしれない。
アビス (2).JPG

こちらはかつら着用のアポロ13。
アポロ13.JPG
これでアカデミー賞いけると思ったけどこの年の助演男優賞はユージュアル・サスペクツのケヴィン・スペイシー。
コメント(0) 

見えない目撃者とエイス・グレードと王宮の夜鬼 [映画]

見えない目撃者を観た。
自動車事故によって視力を失った元警察官が不審な車の中から若い女性の助けを呼ぶ声を聞く。

東映のロゴが昔のだった。戻ったのか?

誰も観た事の無いサスペンススリラー。といった感じのキャッチコピーを予告で見る度に公開前の作品なら誰も観た人はいないだろうなと思っていた。公開前でも関係者は観ているだろうけど。
そう思っていたがオープニングクレジットで韓国映画のリメイクと分かって結構色んな人に観られてんなと思った。
2011年の韓国映画ブラインド(未見)が有って、2015年に監督自らが中国でリメイクした見えない目撃者(未見)を撮って本作という事。
ブラインド、中国版見えない目撃者のあらすじを見ると二つの作品はほぼ同じ内容みたいで、日本版はかなりアレンジを加えているみたい。だから誰も観た事が無いと言い切れるのかもしれない。

感動要素は有るがほとんど押し付けてこないのがとても良かった。と言ってもラストシーンに感動した。観てる方で勝手に感動するのでそんなに押し付けてこない方がいい。

サイコサスペンスとして見応えが有った。なのでグロい所はしっかりとグロい。
盲導犬パルは盲導犬としては失格な行いをしてしまうがそれはやはりサイコサスペンスだからで主人公とパルとの信頼関係においてはパルをよくやったと大いに褒め称えたい。

恐らく字数の都合上タイトルは主人公一人に絞られているが字数の事を考えないでいいなら『見えない目撃者と盲導犬パルとスケボー高校生と定年間近な木村さんと正義の味方吉野』としたい。



エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へを観た。
クラスの中では無口と思われ目立たない存在のケイラはSNSを駆使して様々な提言を発信していた。

エイス・グレードはてっきり主人公の名前なのかと思っていたが8年生(8TH GRADE)の事だった。
8年生というと14才。恐らく主に学校関係の事で悩み家庭では親の事を煩わしく思い始める頃だろう。多分それは根本的な所で今も昔も世界中で全く変わっていないんだろうと思う。現代はSNSが生活の中心を占めているというだけで。
その年頃を通り過ぎてしまった立場の者からしたらその内なんとかなるだろうと思える事でもケイラは大問題として真剣に深刻に悩む。その姿が同年代の共感を呼ぶだろうし、そんな難しい年頃の子供を親がどう受け止めるのかが大事という事も描かれていただろうと思う。ケイラのお父さんはいいお父さんだった。ちょっと面倒臭い人ではあるけど。



王宮の夜鬼を観た。
朝鮮王朝時代。王の清に対する政策に不満を持つ者たちが外国船から大量の銃と火薬を買い付けるが船員の一人が夜鬼(やき)と化していた。

ゾンビの血みどろと朝鮮王朝の内紛とクーデターの血まみれが合わさって流血量も倍増。ゾンビ映画はジャンルも時も場所も選ばない何でも有りなのでこれも有り。
若き王子の成長物語でもあって、そこで感動を盛り上げる。韓国映画らしいなと思える盛り上げ方だった。
コメント(0) 

男はつらいよ 31作目から35作目 [男はつらいよ]

男はつらいよ 旅と女と寅次郎
旅先でさくら、おいちゃん、おばちゃん、博、満男、タコ社長、源公の出てくる夢(舞台・佐渡金山一揆のその後)を見た寅さんが柴又に帰ってくる。
とらやでは満男の小学校最後の運動会の準備の最中。寅さんが当日仕事で行けない博の代わりに満男の応援を買って出た事が問題に。
寅さんの次の旅先は新潟。商売をしている目の前の公会堂では人気演歌歌手京はるみの公演が予定されていた。
翌日寅さんは港町に場所を移すが商売にならず漁船の船長が佐渡ヶ島に帰ると言うと寅さんも一緒に船に乗っけて欲しいと頼み、そばで話を聞いていた女性も同乗して佐渡ヶ島へ向かう。
同じ宿に泊まり一人旅をする女性の悩み事を聞き、女性が口ずさむ歌声にあんた歌上手いねえと感心する寅さん。後になって宿の老婆から女性が京はるみだと教えられた寅さんだったがはるみの事情を察して知らない振りをする。
翌日島でデートのような時間を過ごす二人。すっかり気分転換出来たはるみは仕事に戻る決意をする。
とらやに戻った寅さんははるみへの恋心を忘れられず気もそぞろで皆に心配をかけていた。そんな時とらやに大スター京はるみが訪れ柴又がパニックに。

1983年8月6日公開、101分。
冒頭江戸川土手のシーンに細川たかしさんが特別出演。矢切の渡しが大ヒットしていた頃。
寅さんのウォークマンの持ち方が面白い。
よく見るとウォークマンではなく東芝のウォーキーという商品だけど後のウォークマンのこのCMに寅さんが与えた影響は有ったのか無かったのか。




男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎
旅の途中、さくら、おいちゃん、おばちゃん、博、タコ社長、マドンナ(写真)の出てくる夢(熊さんの男はつらいよ)を電車の中で見た寅さん。うなされる寅さんを心配して声をかけてきた子供連れの工事現場作業員の出で立ちの男と束の間旅を共にする。
とらやでは博とタコ社長が朝日印刷の経営方針を巡り対立していた。そこに寅さんから電話。現在、博の父飇一郎の故郷備中高梁(びっちゅうたかはし、岡山県)にいるので三回忌の墓参りをしたいから寺の名前を教えろとの事だった。
墓参りを済ませた寅さんは帰り道で寺の和尚と和尚の娘朋子と出会い朋子に一目惚れし寺に居着く事に。
和尚には大学生の息子一道もいたが折り合いは悪かった。
博、さくら、満男が飇一郎の三回忌法要のため高梁へとやって来る。博の兄姉と久し振りに顔を合わすがこちらも色々と折り合いが悪かった。
法事の席に坊主の格好をした寅さんが現れ気が気ではないさくらだったが朋子の姿を見てその理由を理解する。
一道はカメラマンになる夢を追いかけ東京に旅立つ。寺の跡取り問題で寅さんの名前が出てきている事、朋子にもその気が有る事を寅さんは知り今後の事について身内と相談したいと柴又へ帰る。

1983年12月28日公開、105分。
和尚役は2代目おいちゃんの松村達雄さん。
博の長兄の娘役は森口瑤子さん(旧芸名の灘洋子での出演)。本作がデビュー作。
工事現場作業員役はレオナルド熊さん。夢のシーンにも出演。石倉三郎さんも蕎麦屋の出前持ち役で出演。コント・レオナルドが人気絶頂の頃だろうか。
御前様のお説教
御前様 1.jpg
御前様「んんー、仏教における修業とは煩悩を断ち切るための命懸けの戦いです。寅のごとき煩悩が背広を着て歩いている様な男がどうして修業が出来ますか」
おいちゃん「ごもっともで御座います」
御前様「本人のたっての願い故、修行の真似事をさせてはみましたが三日で音を上げる始末」
さくら「申し訳御座いません」
おいちゃん「くくく、三日坊主とはこの事で御座いますね」
おばちゃん「へへへ」
御前様「冗談を言ってる場合ですか! 困った人たちだ。当分寺への出入りを差し止める。さぞ申し伝えなさい」
その直後とらやを出て参道で美人とすれ違う御前様
御前様 2.jpg
御前様「いかん。修行が足りん」



男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎
旅の途中でタコ社長、源公、マドンナ、トニーの出てくる夢(ギャングの復讐劇)を見た寅さん。
とらやでは満男が中学生になり吹奏楽部に入部してフルートを担当。タコ社長の娘あけみの結納を終え寅さんの噂をしていた所に寅さんからの小包が届く。中身は満男への中学入学祝いで岩手、盛岡よりとあった。
岩手から青森に北上した寅さんは昔の舎弟、登と何年か振りに再会する。堅気となった登との再会に喜ぶ寅さんだったが舞い上がる登に渡世人と堅気とは住む世界が違うんだぞとたしなめる。
更に北上し北海道釧路に移動した寅さんは理髪店で職探しをしている女性に出くわす。名前は風の子で風子(ふうこ)、周りからはフーテンの風子と呼ばれていると知った寅さんと意気投合し根室まで旅を共にする事に。
東京でサラリーマンをしている福田栄作も何故か加わり福田の用事に付き合い福田は東京に帰っていった。
根室に着いた寅さんと風子。風子は理容師としての職を見つけサーカスのオートバイショーの花形スター、トニーと知り合う。
寅さんの旅にこれからも付いて行きたいという風子に寅さんは真面目に地道に働いて幸せになるべきだと言って去っていく。
柴又ではあけみが題経寺で挙式。とらやに福田が訪れ丁度帰ってきた寅さんと再会する。福田は東京で風子に会い金の無心をされたと言う。風子が東京で辛い思いをしているに違いないと心配する寅さん。
トニーの東京でのアパートで体調を崩し寝込んでいた風子をとらやに引き取った寅さんはトニーと渡世人同士の話し合いをする。

1984年8月4日公開、102分。
タコ社長の娘あけみが初登場。
夢のシーンでのナレーションは小林清志さん。
寅さんの恋心は惚れた相手に自分以外の誠実な相手と幸せになって欲しいという風に変化してきている。倒錯しているとも言えなく無いがそれが寅さんの美学だとは納得できる。ただ物語として成立させるのにはちょっと難しいと言うか本作ではまだ試行錯誤の段階なのかなあと思えた。なので喜劇としてのオチを強引気味に付けるがその強引さが面白かった。前作のレオナルド熊さんの出演と若干つながってる?



男はつらいよ 寅次郎真実一路
旅先でさくら、博、タコ社長、源公の出てくる夢(車博士VS怪獣)を見た寅さんが柴又に帰ってくる。
とらやではタコ社長の娘あけみが亭主と喧嘩して愚痴をこぼしていた。どうにかなだめすかしていた所に寅さんが現れ台無しにしてしまい寅さんとタコ社長は参道で大立ち回り。その結果おいちゃんも含めて御前様に怒られる事に。
上野の焼き鳥屋でヤケ酒の寅さん。隣の客の口調から九州出身と見抜き、見抜かれた男は名刺を渡し今度また飲みましょうと言い寅さんの飲み代を払って帰っていった。
翌朝さくらの家で朝食をとる寅さんは博にその名刺を見せ、博は会社が大手証券会社で名刺の男富永はエリートサラリーマンだと言う。
寅さんは律義にその会社へ出向き昨夜の礼を言い仕事が終わったら一杯やろうと富永を誘う。
とらやには富永の妻ふじ子から寅さんが今晩富永の自宅(茨城県牛久沼)に泊まると連絡が入る。
翌朝寅さんは富永の自宅で目覚め家の中をうろうろしているとふじ子と出会いようやく自分が今いる場所を理解する。富永は既に朝早くに出社していて毎日朝早くから夜遅くまで働いている事を寅さんは知る。
とらやに帰った寅さんは富永の激務の陰でふじ子が寂しい思いをしているに違いないと語り、タコ社長は寅さんが人妻のふじ子に惚れた事を見抜く。

1984年12月28日公開、107分。
松竹創業90周年番組。
寅さん2度目の飛行機を嫌がらず。沖縄の時に学習したのだろう。
大原麗子さんが2度目のマドンナ。
何作か前までは劇中でどこも不景気だと言っていたがこの頃だとバブル景気の前触れといった感じの様。バブルの恩恵はとらや、朝日印刷には来るのか来ないのか。



男はつらいよ 寅次郎恋愛塾
旅の途中でさくら、おいちゃん、おばちゃん、博、満男、タコ社長、源公、ポンシュウの出てくる夢(姥捨ものがたり)を見た寅さん。
柴又のとらやでは満男が中学校で将来の夢を音楽家と答え担任にもっと現実的に考えなさいと言われ憤慨し博に相談する。現実的な夢とは、そして個性的とはという話から寅さんの話題になったところで寅さんから電話が有り今は長崎にいるという。
テキヤ仲間のポンシュウと五島列島に渡った寅さんは道で転んだ婆さんを助ける。家まで送り届けるとそのまま夕飯を囲み婆さん自慢のお手製のラッキョウを肴に焼酎を飲み楽しい夜を過ごす。
就寝時、婆さんの具合が急変し最期を看取った寅さん。クリスチャンの婆さんの葬儀は教会で行われ寅さんとポンシュウは墓の穴を掘る手伝いをしていた。葬儀のために東京から帰郷した孫娘の若菜。葬儀の途中で退席し俺たちみたいなヤクザがいていい場所じゃないと言う寅さんに祖母が世話になったお礼をし最後の夜の事を聞きたいと東京での再会を約束する若菜。
その夜は島の宿に泊まった寅さんは女中から若菜の家の事情を聞きその身の上を気の毒に思う。
とらやには夫婦仲があまり上手くいっていないあけみが寅さんに会いたいとやって来るが寅さんはまだ帰っていなかった。
その直後に寅さんは帰って来ていつ死んでもおかしくない老夫婦の元気そうな姿を見て安心したと言っておいちゃんおばちゃんを複雑な気分にさせる。
若菜からの手紙が届き早速会いに行く寅さん。若菜の住むアパートの1階では司法試験のため猛勉強をしている青年、民夫がいた。
若菜と仲良くなった寅さんは御前様にキリスト教へ宗旨替えをしたいと申し出て御前様もそれを受け入れていた。
再び若菜に会いに行った寅さん。あいにく若菜は留守だったが民夫の部屋で暇をつぶす事に。民夫も若菜に惚れている事を知った寅さんだったがお前の顔は恋愛向きではない。とバッサリと駄目を出す。
試験勉強が手につかないほど真剣に悩む民夫は大学の教授に相談に行くが解決する事は無く悶々とする日々は続く。
民夫の事を若菜は気にも留めていないと思っていた寅さんだったが実は脈有りだと気付いてしまいそれからは若菜の幸せのために民夫との仲を取り持とうと二人のデートを計画、実行する。

1985年8月3日公開、108分。
大学教授役は2代目おいちゃんの松村達雄さん。
夏場のスキー場のリフトでの愛の告白(寅さんが代弁)が面白い。
コメント(0) 

荒野の誓いとロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん [映画]

荒野の誓いを観た。
1892年アメリカ、ニュー・メキシコ州。インディアン戦争の英雄である陸軍大尉が死闘を繰り広げたシャイアン族族長の一家を生まれ故郷のモンタナ州まで護送する事を命じられる。

ネタバレ有。

かつての西部劇の様にインディアンと呼ばれていた先住民が悪者で、白人入植者が善良という構図は無く、1892年では白人が先住民を制圧しわずかながらの反乱者たちに手こずっているという状況らしい。
戦争の英雄という事は多くの人を殺したという事。血みどろの報復合戦の遺恨と心の傷を残したままこの先どうやって生きていくべきかを悩み苦しみながらそれでも目の前の問題は暴力で解決してしまう。
そういう事が描かれているのでこれはもう主人公は血塗られた罪深き人生を背負って誰にも救いを求めず孤独に生き、そして孤独に死ね。という結末しかないだろうなと思っていたがスコット・クーパー監督はジェフ・ブリッジスにオスカー主演男優賞をもたらしたクレイジー・ハートの監督なのでそういう事にはならなかった。
血塗られた人生を生きてきたのはそういう時代でしかも軍人だから仕方のない所ではあって、退役したのだから新しい時代に別の人生をやり直す選択が有っても構わない。むしろ有るべきという事なのだろう。と納得するしかない。

追記
新しい時代に別の人生をやり直すとやや身勝手とも思える前向きなラストと思っていたが、そうではなくて主人公はそれまでの自分の人生に向き合って見つめ直す事から逃げ出した後ろ向きなラストだったんではないのだろうかと思い直した。だから列車の一番後ろの扉から人目を忍んでこっそりと入る。
それは白人が先住民との関係において長い間真実を隠し捻じ曲げた事実を喧伝してきた事と同じで、自分たちのしてきた事に真摯に向き合わず逃げ出したのだと。
後ろ向きなラストと納得した方がこの映画はいい映画だなと思える。

今をときめくティモシー・シャラメに似た人が出てるなあとぼんやりと見ていて、エンドクレジット見たら今をときめくティモシー・シャラメ本人だった。
今をときめく以前に撮影されたのだろうか。今をときめく以降だったらこういう使われ方はしないだろうなというある意味贅沢な使われ方だった。

日本ではティモシーの他にティモテ、ティモティーと表記される事も有るらしいが本人はフランス風発音のティモテ―だと述べているのだとか(ウィキペディアより)。マシュー・マコナヘーと養子縁組してティモテー・マコナヘーになって欲しい。



ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺんを観た。
19世紀、ロシア。人類未到の北極点を目指す冒険へと旅立った祖父が行方不明になり祖父と一族の名誉が失われる。大好きな祖父の名誉を取り戻すため艦船ダバイ号が北極航路のどこかに漂流している事を信じて探し出そうとする少女サーシャ。

ネタバレ有。

フランス・デンマーク合作のアニメーション作品。
好みの絵柄が気持ちよく動いて、ロシアの建物や帆船や北極の氷など画面に出てくるどれもがいい感じにグラフィック化されていて目に嬉しい良いアニメーションだった。
途中遭難してエゴむき出しのかなりきつい状況になるが一難を乗り越える事でみんな仲良しになって良かった。
コメント(0) 

きょうのポストカード(マトリックス リローデッド その2) [映画のポストカード]

記憶にございません!を観た。
内閣支持率2.3%の総理大臣黒田啓介が記憶を失うが主席秘書官井坂はその事を世間には伏せさせて職務を続けさせる。

ここ何年か三谷作品から気持ちが離れていた。映画に関してはちょっとずつ離れていって前作のギャラクシー街道が決定的になってしまった感じがある。

本作は政治コメディで面白かった。ハリウッド、外国の映画だと国家元首を主人公としたコメディは見かけるけど日本ではそんなに無いような気がする。政治コメディ自体も多くないし。
政治に詳しくないと面白おかしいものは作れないだろうし、三谷監督は日本史にも詳しいからそういった過去の事も事も教訓として絡められていただろうと思う。
コメディだからある程度のリアリティは無視してという所も有ると思うがかといって政治のダーティーな所は全く無視という事でもなく。そればっかりになってしまうとブラックコメディになってしまうし、リアリティとダーティーを程よく取り入れてハートウォーミングで決着を付ける。そこら辺が相変わらず上手いなと思う。

木村佳乃さんがアメリカ合衆国大統領役。恐らく日本人女性で初めてだろう。



マトリックスを観た。
自分が今いる社会に現実感を持てない天才ハッカー、ネオことトーマス・アンダーソンは社会に隠された真実を探るため都市伝説で語られるモーフィアスを探していた。モーフィアスも人類の世界を救う救世主を探し続けネオに辿り着き仲間のトリニティをネオに接触させる。

1999年の作品。製作・公開20周年を記念してのリバイバル上映。4DXで上映されている所も有るがMOVIXさいたまではドルビーシネマでの上映だったのでそっちで観た。4DXとどっちが鑑賞料金が高いのか分からないが互いになかなかの金額。
初ドルビーシネマ。ドルビーと言うから音響が凄いのかなあと思っていたが、本編前の"ドルビーシネマのここが凄い”をアピールするデモ映像でドルビーシネマは黒が違うという事を実際に見せられて確かにその通り驚くほど違った。それが有ったから本編の映像もかなり良く感じられたがこれがドルビーシネマだからなのか4Kとかになってて良くなってるのかは分からない。
音響も多分良かったんだろうけど一番音が大きかったのがエンドロールでの歌だった。
20年前だとまだフィルムでの撮影だったみたいでエンドクレジットでかなり久し振りのネガティブカッター・モー・ヘンリーを見た。

本作が大ヒットして現在でも伝説的な作品になった要因は色々有ると思うが、今回改めて観てその一つにトリニティ、そして演じたキャリー=アン・モスのカッコよさと美しさに加えて今で言うツンデレキャラに有るだろうと感じた。
1999年当時キャリー=アン・モスは世間的にはほぼ知られていない所からいきなり出てきて、それがマトリックスで尚且つトリニティというとんでもない登場の仕方だったなあと思う。
2作目の時のトリニティ
マトリックス リローデッド (2).JPG
コメント(0) 

きょうのポストカード(ハードロック・ハイジャック) [映画のポストカード]

11月15日より東京ではシネマート新宿にてのむコレ3開催。
http://www.cinemart.co.jp/dc/o/nomucolle3/
個人的な注目作はジョン・トラボルタ、モーガン・フリーマン共演のポイズンローズ。二人の初競演に注目というよりも監督がミッドナイト・ランの脚本家ジョージ・ギャロなので注目。絶対観るとは限らないが。
二人以外の出演者も豪華と言うか知ってる名前が多い。その中でも予告でちらっとだけ見える現在のブレンダン・フレイザーがしばらく見ない間にすっかり中間管理職になっていた。


25年前のハードロック・ハイジャックでのブレンダン・フレイザーとスティーヴ・ブシェミとアダム・サンドラー。
ハードロック・ハイジャック.JPG
コメント(0) 

きょうのポストカード(サルマン その2) [映画のポストカード]

SHADOW/影武者を観た。
王の意向に逆らい同盟国と戦い領土を取り戻そうとする部下には誰にも知られてはいけない秘密があった。

映像は美しく物語は残酷。その残酷さが容赦無くて良かった。
それでいて戦の場面はサービス精神旺盛なエンターテイメントで面白い。

傘を持って戦うというのは現代の香港の事を連想してしまうがそういう意図は無いのか。

主役の人が一人で二役を演じている。その二人が同じ画面に映っているシーンもかなり有るが全く違和感無くて凄い。



トールキン 旅のはじまりを観た。
ホビットの冒険、指輪物語の作者J・R・R・トールキン。二つの物語が生まれた背景にはトールキンの幼少時代からの体験が反映されていた。

本作はトールキンの若かりし頃を描いているがその大部分がホビットの冒険、指輪物語につながっているという風にしようとしているのにはなんか少しだけ違和感が有った。映画としてはそうした方がドラマチックだろうけど、あまりドラマチック過ぎると伝記としてはそれを信用していいものなのか疑ってしまう。

指輪物語を知るきっかけになったのはピーター・ジャクソン監督のロード・オブ・ザ・リング三部作。それ以前に子供の時ににアニメの指輪物語も観ている。その頃見慣れていた日本のアニメとは違うビジュアルを怖く感じたのを憶えている。
ロード・オブ・ザ・リング三部作を観た後で自分にしては珍しく小説の方も読んだ。
サルマンを演じたクリストファー・リーは原作の熱狂的ファンで必ず1年に1回は原作を読み直していたという話は何かで読んだか聞いたかした。
ロード・オブ・ザ・リング (サルマン 2).JPG



トリプル・スレットを観た。
東南アジアの都市マハ・ジャヤの犯罪撲滅の為に私財を投じる富豪の娘シャオシャン。犯罪組織は阻止するためシャオシャンの命を狙う。ムエタイのパユ、シラットのジャカ、カンフーのロン・フェイ。それぞれの武術の達人である三人の男がそれぞれの目的の為にシャオシャンを守り犯罪組織と命賭けで戦う。

アクション三人組と言えばサモ・ハン、ジャッキー、ユン・ピョウという事にどうしてもなってしまうが本作の三人組も負けてはいないんじゃないかと思う。
ムエタイ、シラット、カンフーと三者三様にした点はとても良かったが戦い方の違いをもうちょっと明確に見せられたらもっと良かった。

ジージャーVSイコ・ウワイスはなかなかの対戦だったが衝撃も凄かった。ジージャーにとってはデビュー作チョコレート・ファイター以来の衝撃と言っていいだろうと思う。作品に爪痕もしっかりと残せたし。
トニー・レオン主演レイダース 欧州攻略にも出演しているらしいがこちらではどうだろう。パッケージに姿が無いという事は。と良くない想像をしてしまう。

レイダース 欧州攻略 [Blu-ray]

コメント(0) 

きょうのポストカード(マトリックス リローデッド) [映画のポストカード]

アスを観た。
1986年、サンタクルーズビーチで10数分間迷子になった女の子。それから約30年後、再び訪れたビーチで不可解な現象に襲われる。

1986年にアメリカで実際に行われた慈善イベント、北アメリカ大陸の東海岸と西海岸を人々が手をつないで結ぶというハンズ・アクロス・アメリカが重要な意味を持っていてそういった社会的メッセージの方が現在のブラックムービーでは大事なのだろうと思える作品だった。ジョーダン・ピール監督はこの路線で行くのだろう。
それまで影の世界に追いやられていた者たちは主に黒人の事を指しているのだろうと思う。その者たちが表の世界に出てきて手と手をつなぎ合わせて重大な事を成し遂げると。

音楽が不気味でカッコ良かった。
ホラーとしてはそんなに怖くはなかったが、ルピタ・ニョンゴのルックスがホラー映画との相性がいい事はよく分かった。被害者の絶叫も加害者の不穏さもどちらでもいける。



ブルー・ダイヤモンドを観た。
ブルーダイヤの取引をロシアンマフィアとの間で成立させた男だったが現物を持っているはずの仲間と音信不通になってしまう。

ブルーダイヤと聞くと金銀パールをプレゼントしてもらいたくなる。

ネタバレ有。

マフィアとの間での緊迫のサスペンスなのかなと思っていたが、主人公が田舎町で結構のん気に恋に落ちたり、でも主人公には妻がいてちょっと悩んだり。勿論ロシアンマフィアやロシアの当局も絡んできてこれをどうするんだろうと思っていたら意外な結末。それは驚きとかそういう意外ではなく強引に終わらせたといった感じの意外。しかしエンドロールで日本の時代劇っぽい音楽が流れて、強引に思えた結末は時代劇によく有りそうな自己犠牲的な意味だったのかもと考え直した。
主人公は惚れた女性に酷い事もして、尚且つ取引に失敗したら主人公だけではなく女性も命を狙われる。主人公は本当に惚れていて、それに酷い事もした罪滅ぼしで自分だけで決着を付けるために初めからああいう事になるのを覚悟の上であの場所に行ったんではないか。

キアヌ・リーヴスももうすっかり渋い中年(初老?)男性だけどビルとテッドの3作目ではどんな感じになるのだろう。渋い中年おバカ?それよりも日本では劇場公開されるのだろうか。2022年に公開予定のマトリックス4作目のついでという感じの公開も有り得そう。
2作目
マトリックス リローデッド (1).JPG



ブラインドスポッティングを観た。
カリフォルニア州オークランド。11歳の頃からの親友の男二人。黒人のコリンは重罪を犯し服役を終え1年間の指導監督期間を残り3日で終えようとしていたが問題児の白人マイルズとは仕事も一緒で常につるんでいた。

ブラインドスポッティングBLINDSPOTTINGとは盲点の意。自分の立場からは見えていなかったり、見えてはいるけど意識していなかったり、見えないふりをしていたり、その事について理解や考えが及ばなかったり。例え親友であってもそういう事は人間と人間の関係において必ずある事だろうと思う。社会的弱者の立場にいる人の方がその事を強く訴えるけど、強者の立場にいる人にも周りからは見えない盲点は有るという事も描かれていただろうと思う。
盲点が有るのは仕方ないとして、盲点が有るという事に気を遣うのが大事なんではないか。
本作はそういった社会的メッセージ真面目一辺倒ではなく時に真面目、時に面白おかしくといった感じ。

マイルズを演じたラファエル・カザルはなんかで見た事有る顔だなあと思っていたけど、本作が映画デビュー作の様なので初めて見る顔だった。エミネムに似てるしジュード・ロウっぽい感じでもある。
コメント(0) 

ヘクター

チョコエッグピクサー5
DSC_1139.JPG

ホネホネ
https://youtu.be/hbzVDorc42s
メキシカン
https://youtu.be/CgLVyb3cQxg
お化け
https://youtu.be/IMnYvLTBlbM
コメント(0)