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きょうのポストカード(羊たちの沈黙) [映画のポストカード]

明日の午後ローは羊たちの沈黙
羊たちの沈黙 (3).JPG
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ズーランダー、ズーランダーNo.2、オーバーボード、ホール・パス、メイド・イン・フランス [映画]

ズーランダーを観た。 2001年、1時間29分。
マレーシアの新首相は労働者賃金の底上げと児童労働の禁止を公約に掲げる。
東南アジアなどの低賃金労働によって成り立っている先進諸国ファッション業界。その業界を影で操る者たちは業界の脅威となる新首相の暗殺を企む。その暗殺者として選んだのはトップモデルのデレク・ズーランダーだった。

続編を観るにあたって劇場公開以来久し振りに観る。なんだかんだで約20年前に確か今は無き銀座シネパトスで観たはず。
面白かった。単に一括りにするとお馬鹿コメディであるけど、トップモデルを主役としてファッション業界のダークサイドをひたすらお馬鹿に描くというそれまでに無い、そして続編が出来上がるまでにも無かった唯一無二な作品だろうと思う。

ベン・スティラーとオーウェン・ウィルソンが天然お馬鹿キャラなのに対して敵役のウィル・フェレルは見た目は突拍子無いが一般的な社会常識を持ち合わせている悪人。そこら辺がやや物足りなかったがウィル・フェレルも更にお馬鹿だったら収拾つかなかったかもしれない。

当時はまだ新人で無名だった人や、当時から超有名な豪華ゲストが多数出演。ファッション業界の有名人はよく分からないが。
その中でも驚くのはやっぱりイギリスロックのスーパースターのあの人。ランウェイ対決というシーンも面白かったし、あんなお馬鹿な事に付き合ってくれる懐のデカさが流石。



ズーランダーNo.2を観た。 2016年、1時間41分。
2001年にファッション業界を震撼させた事件から僅か1年後に事態は急変しデレク・ズーランダーは表舞台から姿を消す。しかしそれから十数年が経ち世界は再びズーランダーを必要とした。

15年振りに作られた続編。満を持してという所も有ったのか。
主人公の二人は相変わらず憎めないお馬鹿で、ゲストは変わらず豪華でその点は楽しめる。
他には新しいキャラクターなど手を加える所は手を加えたが残念ながら前作ほどに面白くはなく、前作の唯一無二な面白さを際立たせる結果になってしまったと思う。
前作の面白さを超えようとするのか、それとも継続させるのか。どちらを選択するのかが続編の難しさではないかと思う。本作の場合はそこら辺がちょっと中途半端だったかもしれない。



オーバーボードを観た。 2018年、1時間52分。
女の子3人のシングルマザーのケイト。看護師資格を取得し生活を成り立たせようとするが日々の暮らしと子育てに追われ試験勉強はままならずにいた。ある日町に記憶を失ったレオナルドが現れた事により生活と勉強を両立させられる妙案を親友が思い付く。

1987年の潮風のいたずら(ゲイリー・マーシャル監督、ゴールディ・ホーン、カート・ラッセル出演)のリメイク作品。
本作では男女の立場を逆転させヒスパニックテイストを加えている事で変更される箇所があるものの、基本的にオリジナルをほぼ忠実にリメイクしているので当然面白い。

ケイトを演じるアンナ・ファリスはブロンドで目がクリッと大きい所がゴールディ・ホーンに似ていて、ちょっとしたリアクションなんかもゴールディ・ホーンを意識しているんじゃないかと思えるのはなんかちょっと嬉しい。
一方レオナルドを演じるエウヘニオ・デルベスはカート・ラッセルに似ている所は感じられず、こちらもどちらかというとゴールディ・ホーンな雰囲気を感じられなくもない。オリジナルで記憶喪失になるのがゴールディ・ホーンだからその役を演じれば当然なのかもしれないけど両方ゴールディ・ホーンを感じるのはちょっと不思議。



ホール・パス/帰ってきた夢の独身生活〈1週間限定〉を観た。 2011年、1時間45分。
大学卒業間もなくして結婚、3人の子供を授かり結婚15年を迎える夫婦。今も愛し合いながらお互いのその気持ちが分かりづらくなり始めていた。ある事がきっかけで妻は夫に1週間限定で独身に戻れる許可を与える。

グリーン・ブックで見事アカデミー作品賞受賞監督となったピーター・ファレリー監督。本作はそれ以前に製作されいつも通りボビー・ファレリー監督と組んだファレリー兄弟での監督作品。

長年夫婦としての関係を築き上げてきてもそれでも元々が男と女。男と女の性(さが)に抗えない事が時として訪れてしまう。本能とも言える性に流されて築き上げてきた関係を壊してしまうのか、それとも父親、母親として、なにより一生の愛を誓った夫婦として何を大切にして何を選択するべきなのかという普通に撮ったら普通にいい話ををファレリー兄弟監督作品らしくドタバタに、時に不意打ちで強烈なド下ネタをぶち込んで描くコメディ。
今回の下ネタも強烈過ぎてグリーン・ブックで感動してから観てしまった人はドン引きするかもしれない。

出演者はみんな無理せずに自然体で可笑しな事が出来る人たち。やっぱりコメディはコメディが出来る人がやった方が面白いし安心して観れる。初心者の素のナチュラルな面白さも有るだろうけど。



メイド・イン・フランス -パリ爆破テロ計画-を観た。 2016年、1h32分。
パリ郊外のイスラム原理主義の集会に身分を偽って潜入し記事を書き上げようとしているフリージャーナリストのサム。親しくなった少人数のグループのリーダーであるハッサンはテロ組織上層部からテロの実行を指示されていた。絶好のネタにサムも参加するが計画の途中で無計画な殺人を犯すハッサンを恐れ警察に駆け込むと警察は既にサムも共犯であると脅し、グループへの潜入を続けさせテロ計画の内容とともに組織上層部の情報も探り出す様に半強制的に促す。

フランスでは2度上映中止になった作品だとか。何が問題になって中止になったのか詳しい事は分からない。確かにイスラム原理主義をただ単に危険とするイメージを煽る側面も有るかもしれないし、フランス警察の非情さもよろしくなかったのかもしれないがサスペンス映画としてはなかなかの力作で、問題になったのかもと思える所もサスペンスを盛り上げる要素として十二分な機能を果たしていたと思う。
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