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カルテル・ランド [カ行の映画]



『カルテル・ランド』
"CARTEL LAND" (2015・メキシコ=アメリカ・1h40)
製作・監督・撮影・編集 : マシュー・ハイネマン



アメリカ、メキシコ両国で独自に自警団を結成し麻薬組織と実力行使で戦う事を選んだ者たち。メキシコ側の自警団は成果を上げその規模が大きくなるにつれ自制の利かない状態に陥る。



ドキュメンタリー。メキシコ側では麻薬に関わると例え正義を謳っていてもどのみち腐るという事が映し出される。関わらざるを得ない状況にあるのだろうけど。
どのみち腐るのだったら腐りきった者が勝ってしまう。という現実。

アメリカ側の自警団についてはそれほど深くは描かれてはいなくて、何だったんだろう?とあまりピンと来なかったが、相手(メキシコ)を拒絶する事で自国を守るという両国の関係が良くない方向に向かっている現状を映し出していたのかもしれない。
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ゲットハード/Get Hard [カ行の映画]


GET HARD MOVIE POSTER 2 Sided ORIGINAL 27x40 KEVIN HART WILL FERRELL by Movie Poster Arena [並行輸入品]

『ゲットハード/Get Hard』
"GET HARD” (2015・アメリカ・1h40)
監督 : イータン・コーエン
出演 : ウィル・フェレル、ケヴィン・ハート、クレイグ・T・ネルソン、アリソン・ブリー、ティップ・"T.I."・ハリス









身に覚えのない詐欺容疑で懲役10年の判決を受けたヘッジファンドマネージャー。収監されるまでの30日間で刑務所で生き抜く術を学ぶため一人の黒人男性をトレーナーとして雇い訓練を始める。



ウィル・フェレルとケヴィン・ハートは思っていた以上に相性が良かった。白人と黒人、でくの坊とちび、と見た目からして面白い。
今が旬のケヴィン・ハートの長めのほぼ一人刑務所コントとか、刑務所暴動シミュレーションとか面白かった。

『マネー・ショート華麗なる大逆転』でアカデミー脚色賞を受賞したアダム・マッケイが原案。なので金融サスペンス的なテイストもちょこっと有ったりして、ヘッジファンドマネージャーが何なのかさっぱり分からないけど。
ただドタバタしているコメディではなくてストーリー性もあるのが良かった。ただドタバタしているコメディでも全く問題は無いんだけど。
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獣は月夜に夢を見る [カ行の映画]

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『獣は月夜に夢を見る』
"NAR DYRENE DROMMER" (2014・デンマーク=フランス・1h25)
監督 : ヨナス・アレクサンダー・アーンビー
出演 : ソニア・スール、ラース・ミケルセン、ソニア・リクター、ヤーコブ・オフテブロ



デンマークの小さな漁村に暮らす少女が自分の身体の異変に気付く。闘病中の母親との関連を疑うが父親を含め村の大人たちは何らかの事情を知っている様子だった。



北欧獣人ミステリー。
北欧ミステリーも『ドラゴン・タトゥーの女』以降一つのジャンルとして確立したような。
北欧とはノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、バルト三国、ブリテン諸島、アイスランド。
日本でミステリーのメッカと言えば京都。やや閉鎖的な環境の方がミステリーが成立しやすいのだろうか。隠ぺい体質が恨みつらみをドロドロに醗酵させる。って京都も北欧も閉鎖的というのも単なるイメージだけど。でも南国ミステリーというのもあまり無い様な気がするし。
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家族はつらいよ [カ行の映画]


「家族はつらいよ」オリジナル・サウンドトラック

『家族はつらいよ』
(2016・日本・1h48)
監督・脚本 : 山田洋次
出演 : 橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中島朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優、風吹ジュン、小林稔侍







長年連れ添ってきたある一組の夫婦。現在は長男家族、独身の次男と同居するリタイア生活。ちょっとした問題は抱えながらもつつがない生活を続けていたが、ある日突然妻が離婚を申し入れたため周囲を巻き込んだ大騒動となる。



熟年離婚など庶民に関する現代の社会問題を笑いに換えて取り入れる所がさすが。ウナギの高騰も庶民にとっては大問題。
奇抜さや突飛さだけでは無くて話の流れで笑いに持っていくのもさすが。
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劇場版ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン [カ行の映画]


【映画パンフレット】 『劇場版 ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン』 出演:高橋健介.坂ノ上茜.細田善彦

『劇場版ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン』
(2016・日本・1h13)
監督 : 田口清隆
出演 : 高橋健介、坂ノ上茜、吉本多香美、高木星来、マイケル富岡









太古の昔に封印された怪獣を傲慢な男が解き放ってしまい特殊防衛チームXio(ジオ)とウルトラマンエックスがその危機に立ち向かう。絶体絶命のピンチに立たされた時強力な助っ人が現れる。



思えばウルトラマンにガッツリはまった事のない人生だった。昭和のウルトラマンシリーズは一部だけど一応見てたことは見てた。平成のになると全く触れていない。
本作のテレビシリーズも観ていなかったが田口監督の劇場用映画という事で観た。
クライマックスの戦闘シーンはエフェクトいっぱいで面白かった。

明るく楽しいウルトラマンというのが基本コンセプトのように思えた。そういうのを観ると逆にハードでシリアスなウルトラマンを観たくなる。別にシン・なんとかを期待してるんじゃなくて。もっとSF大作としての何かは出来ないものなんだろうか。



辻本むーちゃんが柴犬役で御出演。
http://seesaawiki.jp/w/ebatan/d/%c4%d4%cb%dc%a4%e0%a1%bc%a4%c1%a4%e3%a4%f3



ガッツリはまった事は無いとはいえビームシュワッチはやってた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5
「じゃんけんポイポイ、どっちか変えて、どっちか引いて」だった。で、「ビームフラッシュ」でポーズ。「ビームフラッシュ」と言ってたけど名称は「ビームシュワッチ」だった。「あんた馬鹿ね」は無かった。
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牡蠣工場 [カ行の映画]



『牡蠣工場』
(2015・日本=アメリカ・2h25)
製作・監督・撮影・編集 : 想田和弘



岡山県牛窓(うしまど)の港。個人経営の小さな牡蠣工場が軒を連ねるが後継者の不在、働き手不足により工場の数は年々減り続けていた。それでも外国人労働者を取り入れ牡蠣工場の日々は続いていく。



地方都市にも否応なくグローバリズム化の波は押し寄せていてその波に乗らないと生き残ってはいけない。
グローバリズム化だとかIT化だとか現在はその過渡期にあってその波に乗りきれていない身としてはどうしたものかとなんとも身につまされる。

外国人労働者を受け入れる日本人側に苦労は有るけど、当然外国人の方にも苦労は有るわけで。見知らぬ土地で言葉もよく理解できずに慣れない仕事をして生活する。そういう事を果たして自分が出来るのかと考えてみれば出来る自信は無い。どうしたものか。どうしたものなのでしょう。サムバディヘルプミー。



ドキュメンタリー映画としては、はたらくおじさんはたらくおばさん系でそのお仕事の様子は飽きずに観ていられる。

観察映画というだけあって、画面に映る人たちが撮影されている事をそれほど意識していない様でごく自然な姿が見れるのもなんか楽しい。特には若社長のざっくばらんな奥さん。

途中意外なハプニングが有って、そのハプニングに遭われた方には失礼だけれども映画的には大変印象に残る場面となった。
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クーパー家の晩餐会 [カ行の映画]



『クーパー家の晩餐会』
"LOVE THE COOPERS" (2015・アメリカ・1h47)
製作・監督 : ジェシー・ネルソン  製作総指揮・出演 : ダイアン・キートン
出演 : ジョン・グッドマン、アラン・アーキン、マリサ・トメイ、エド・ヘルムズ、オリヴィア・ワイルド、ジェーン・スキップ、アマンダ・セイフライド、ジェイク・レイシー、アンソニー・マッキー
声の出演 : スティーヴ・マーティン



毎年恒例のクーパー家のクリスマスパーティー。年を重ねそれぞれが抱える事情も増えてくる。



ジャンル的には一応コメディらしいがコメディとして観ると全然物足りない。もうちょっとドタバタしたのを期待していたかもしれない。『お!バカンス家族』のエド・ヘルムズ出てるし面子はいいんだけど。
群像劇として深刻にしようと思えば深刻にも出来る内容をあまり深刻にならずにユーモアを交えて描いたヒューマンコメディ。ヒューマンコメディってなんだ?とよく分かっていない所ではあるけど、それぐらいの感覚であんまり笑いを期待せずに観れば良かったのかも。
アットホームコメディか。
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キャロル [カ行の映画]


「キャロル」オリジナル・サウンドトラック

『キャロル』
"CAROL" (2015・イギリス=アメリカ=フランス・1h58)
監督 : トッド・ヘインズ  製作総指揮・出演 : ケイト・ブランシェット
出演 : ルーニー・マーラ、カイル・チャンドラー、サラ・ポールソン、ジェイク・レイシー





1952年、ニューヨーク。裕福な人妻と高級百貨店店員の女性が出会い関係を深めていく。しかし二人の前には様々な障害が立ちはだかるのだった。



ネタばれ有。



女性同士の恋愛という所はひとまず置いといて。よく分かんない所であるし。一組のカップルに立ちはだかる困難に観ているこちらがこれ乗り越えるのは無理だなとあきらめムードでいる所にそれを乗り越えちゃうっていう。いわゆる逆転劇要素が有ってそれが単純に良かった。単純な人間なので。
乗り越えられたのは映画、作り事だから可能なのかもしれないけど、不可能を可能に出来るのが映画、作り事のいいところであろうし。

これ原作書かれたのいつなんだろう?と思ったら1952年に発行されたらしい。その時代にこの題材で、でもってハッピーエンドにしちゃうっていうのがスゲエなあと。原作者のパトリシア・ハイスミスが肝が据わっているというか。肝が据わっている事に関しては本作の主役二人にも言える事なのかもしれない。
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クレイジー・ドライブ [カ行の映画]


クレイジー・ドライブ [DVD]

『クレイジー・ドライブ』
"STRETCH" (2014・アメリカ・1h34)
製作・監督・脚本 : ジョー・カーナハン
出演 : パトリック・ウィルソン、ジェシカ・アルバ、クリス・パイン、エド・ヘルムズ、ジェームズ・バッジ・デール、ブルックリン・デッカー








ロサンゼルスの送迎リムジンの運転手は真夜中までに6千ドルの借金を返さなければならなかった。金持ちだが変人と評判の男の担当を回してもらいその事情を話すと、男は指示した雑用を完璧にこなせば6千ドルのチップを支払わないでもないとの事だった。



ツタヤ会員の更新をしなければならず。今やすっかりレンタルはアマゾンとかの配信の方で済ましていて店に行く事もめっきり減ったのだけど、更新しないとカードに溜まっているポイントが消滅するらしく、貧乏根性が染みついている身としてはいつ使うか分からないポイントを後生大事にしておきたいので更新しに徒歩約15分の店まで。その際にレンタル1本無料だったので本作を借りた。



個人的100点映画(初見時)『お!バカんす家族』のエド・ヘルムズ出演という事で観たが、ちょっと(大分?)変わった登場人物の内の一人といった感じ。



風変わりな犯罪コメディ。風変わりを狙い過ぎた。という感じがしないでもなく、新人監督の作品なのかと思ったら『NARC ナーク』『THE GREY 凍える太陽』などのジョー・カーナハン監督だった。『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』にテイストは似ているかもしれない。
レイ・リオッタが本人役でちょっとだけ出ているのは『NARC ナーク』での縁故なのかも。本人役で出演しているスターが他にも数名いた。

なんだかんだで最後だけ上手くまとまったように思えたので印象は悪くない。
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クリムゾン・ピーク [カ行の映画]


クリムゾン・ピーク (扶桑社ミステリー)

『クリムゾン・ピーク』
"CRIMSON PEAK" (2015・アメリカ・1h59)
製作・監督・脚本 : ギレルモ・デル・トロ
出演 : ミア・ワシコウスカ、トム・ヒドルストン、ジェシカ・チャステイン、チャーリー・ハナム、ジム・ビーヴァー、バーン・ゴーマン








代々受け継がれてきた土地を守るためイギリス貴族の姉弟がアメリカの資本家に資金援助を申し込む。貴族の男と資本家の娘が恋に落ち結婚したため資金援助はなされるが、貴族の姉と弟にはある秘密があった。



タイトルだけの印象で『パシフィック・リム』の続編かそういった系の作品かと思っていたが、情報を小耳にしていくとどうやら違うらしく、どうやらゴシックホラーらしいという事で観た。

ホラーだけれどもそんなに怖くはなく。
土着的な因習が強く残る土地。人間が生まれ持っている情念、怨念による惨劇。といった感じ。これが日本が舞台になると横溝正史作品になるんだろうか。

ギレルモ・デル・トロ監督らしいダークファンタジーな味付け。
ダークとは言ってもファンタジーなだけにホラーとしてはおどろおどろしさに欠くのは仕方無いのかもしれない。
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完全なるチェックメイト [カ行の映画]


Pawn Sacrifice

『完全なるチェックメイト』
"PAWN SACRIFICE" (2015・アメリカ・1h55)
製作・監督 : エドワード・ズウィック  製作・出演 : トビー・マグワイア
出演 : ピーター・サースガード、リーヴ・シュレイバー、マイケル・スタールバーグ、リリー・レーブ、ロビン・ワイガート








東西冷戦時代、チェスに関してアメリカはソビエトの後塵を拝していた。ソビエト勢に対抗できたのはボビー・フィッシャーただ一人で、米ソ国家間の代理戦争の様相を呈したボビー・フィッシャーと世界最強の男との対局はアメリカ国民からの注目を集めていた。




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第2のボビー・フィッシャーの期待を背負わせられる天才少年の物語『ボビー・フィッシャーを探して』はとてもいい映画で、それでボビー・フィッシャーの名前を知ったが詳しい経歴は知らずにいた。

奇人変人とも評される人らしい。多くの凡人には理解の出来ない行動をとるのは天才であるがゆえなんだろう。
どだい天才に一般の常識を押し付けるのが無理な話で、一般人が常識と定義したのとは別の次元にいるから天才なんだろうし。

こういう役をやらせるとトビー・マグワイアは上手い。十八番の何か意味ありげな表情を駆使して。

ボビー・フィッシャーが打った神の一手。それを映画でどうやって表現するのかが難しい所だろうと思う。観る人が全員チェスに詳しいわけじゃないし。
一番手っ取り早いのは解説者的役割の人物に「こ、これは、神の一手!」みたいな感じの事を言わせる。本作でもそんな様な感じだった。

日本人には馴染みのある野球だと劇的な展開は理解しやすい。特に代打逆転サヨナラ満塁ホームランだったりしたらこれ以上の劇的はない。
3対3からのホームランなので逆転ではないが。代打サヨナラ満塁ホームラン。


でも世界的にはマイナースポーツなのでルールが分からない人が見たらそんなに劇的でもないんだろうか。
ちなみに、杉浦選手は漫画が大好き。
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クリード チャンプを継ぐ男 [カ行の映画]


ポスター アクリルフォトスタンド入り A4 パターンA チャンプを継ぐ男 光沢プリント

『クリード チャンプを継ぐ男』
"CREED" (2015・アメリカ・2h13)
監督・原案・脚本 : ライアン・クーグラー  製作・出演 : シルヴェスター・スタローン
出演 : マイケル・B・ジョーダン、テッサ・トンプソン、フィリシア・ラシャド、アンソニー・ベリュー








アメリカが誇るボクサー、アポロ・クリード。その私生児である男はアポロのイメージを傷つけるため存在自体を否定されていた。それでもなおボクサーになる夢を諦めきれずアポロの好敵手であったロッキー・バルボアの元を訪れ指導を請うのだった。



『ロッキー』サーガ。本作は『ロッキー』のスピンオフという事で主人公はアポロの息子なんだけど、どうしてもロッキーの物語として観てしまう。
主人公を演じるマイケル・B・ジョーダンのボクサーとしての役作りとファイトシーンの素晴らしさが映画を引っ張っていてもそれでもロッキーの物語。
それは本作の主人公にロッキーにとってのアポロの様な好敵手な人物を登場させられなかった事がとても大きい様に思う。
そう考えるとアポロを演じたカール・ウェザースの功績は計り知れないものがある。



ロッキーは『ロッキー・ザ・ファイナル』で完全に現役を退き(『ロッキー』のオマージュとも言える『リベンジ・マッチ』ではデ・ニーロと戦っていたが)、もう二度とリングに上がらせないための設定が加えられ急激に老ける。そこまでする必要有るのかと思ったけど、そこまでしないとまたリングに上がりかねないので仕方ない。

エイドリアン、アポロ、ミッキー、ポーリー、そして最終的にはロッキーという事でサーガが幕を閉じるのだろう。



2016年の1本目。
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消えた声が、その名を呼ぶ [カ行の映画]



『消えた声が、その名を呼ぶ』
"THE CUT" (2014・ドイツ=フランス=イタリア=ロシア=ポーランド=トルコ・2h18)
製作・監督・脚本 : ファティ・アキン
出演 : タハール・ラヒム、シモン・アブカリアン、マクラム・J・フーリ



第一次大戦中オスマン帝国は国内のアルメニア人を迫害した。それにより家族と離れ離れになった男。終戦によって行方知れずとなった双子の娘の生存を知るが、男が再び娘に出会うには様々な辛苦が待っていた。



戦争によって数奇な人生を送る事になった父親の感動ドラマ。という印象だったが、後からこの映画の時代背景ではオスマン帝国(現在のトルコ)によるアルメニア人の大量虐殺が行われていたという事。そして現在、アルメニアとトルコの間では虐殺に関しての見解が一致せず両国の間に軋轢を生んでいる。という事を遅ればせながら知った。
本作では大量虐殺に関してはそんなに深くまでは踏み込んではいないのだけど、それでも大量虐殺を背景とした一人のアルメニア人の物語をトルコ系ドイツ人であるファティ・アキン監督が作った。という事に大きな意味が有るのだろうと思う。
国や思想や主義などが違えば歴史観は異なるものだけど、それを乗り越えるのには相手の立場になって考えてみる事が大事。という事なんではないか。

歴史モノを観る場合にはやっぱり何が有ったかぐらいは勉強しておくべき。と反省するがすぐ忘れる。
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神様なんかくそくらえ [カ行の映画]


HEAVEN KNOWS WHAT

『神様なんかくそくらえ』
"HEAVEN KNOWS WHAT" (2014・アメリカ=フランス・1h37)
監督・脚本 : ジョシュア・サフディ  監督・編集 : ベニー・サフディ  原案・出演 : アリエル・ホームズ
出演 : ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、バディ・デュレス








ニューヨークでホームレスとして暮らしている若者たち。その中の一人の女性はドラッグと酒と愛する彼が必要だったがそれもままならなかった。



主人公を演じたアリエル・ホームズは実際にニューヨークで同じような経験をしてきたんだとか。その実体験は原案として作品に反映されていて。そういう現実が有るという事を本作で知った。
アメリカで起こった事はそのうち日本でも起こると言われているけど、もう日本でも現実に起こってしまっているのか。ドラッグもそうだがカッター刃の手裏剣もよい子は真似しちゃいけない。手裏剣は逆輸入?

刹那主義な生き方を選んでいるのか、そうならざるを得ないのかはよく分からないところだけど、実際のアリエル・ホームズはその状況から抜け出せたわけで、なぜ抜け出せる事が出来たのかも知りたいところでは有った。
多くの人たちは残念ながらその状況から抜け出せなかったり留まる事を自ら選んでいるものと思われる。その抜け出せられない現実を赤裸々に描く事を目的としているのだろう。
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ガールズ&パンツァー 劇場版 [カ行の映画]



『ガールズ&パンツァー 劇場版』
(2015・日本・2h00)
監督 : 水島努
声の出演 : 渕上舞、茅野愛衣、尾崎真実、中上育実、井口裕香



巨大船型学園都市の存続がかかった戦いに勝利したはずだったが理不尽に廃止が決定してしまう。戦車道プロリーグ化の流れに乗り再度存続をかけた戦いにこぎつけるが今度は圧倒的なハンデを背負わされてしまう。



テレビシリーズ、オリジナルビデオを経ての劇場版。評判の良さを聞いて劇場版からいきなり観た。

戦車戦に参加するキャラクターは大体30人くらい?戦車一台につき2人~5、6人のチームで、チームごとの特色があり更にチーム内でボケ、ツッコミ、天然、真面目などの役割分担があるので混乱はしない。はっきりとした見分けはつかなかったが。
声優さんは一人一キャラクターなのだろうか?みんな似たような声なので聞き分けるのは素人には難しい。



女子高校生による清く正しい戦車戦。実弾撃ってんのはどうなのか。と思ったけど、火薬量を減らしてるとか?戦車吹っ飛ぶくらいの量ではあるけど。乗員にダメージが及ばないくらい装甲がぶ厚いとか。
相手にやられたらピョコンと旗が立って降参っていう可愛らしさが危うさを和らげているように思う。



戦車戦は噂どおりに面白かった。いい意味で長い。最初の戦車戦のシーンはこのままこれだけで映画が終わってしまうんじゃないかと思った。
そういう事は無く、次のバトルに至るまで女子高校生たちの可愛らしい日常が描かれ、それは正直きつかったんだけど、学園存続をかけた決戦がまた面白かった。

しかし絵がよく動く。戦車も動くし背景も動く。観覧車も動く。
水島監督作品は『映画クレヨンしんちゃん』しか観た事が無いけど、そういえば『クレヨンしんちゃん』の時もよく背景動画とかで動かしてた。
世の中には動かしたくても動かせない諸事情もあるのだろうし、その制限の中での面白さを進化させてきたのも日本のアニメーションだろうし。
でもよく動くアニメーションはそれだけで面白い。
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